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ドン・キホーテの一角で、ある光景を見た。サンプル品の電マを手にしたおばちゃんが、そいつを肩にブルブルあてていたのだ。
考えてみりゃ普通のことだ。本来、電マはああやって使うものなのだ。当たり前のように女の股間にあててるオレらが変態なのであって…。
ある作戦をひらめいた! こんなのはどうだろう?
電マを手に、お見合いパーティに乗り込む。こっちの設定は肩こりに悩む男だ。だから堂々と電マを肩にブルブルしててもおかしくはない。でも女は思う。
(この人、電マ持ってるんだ。今は肩にあててるけど、いざとなったら私にも使ってくれるかも)
 いわばこれは「股間もっこり」や「器用な指先」と同じく、ステキなセックスを想起させる武器なのだ。よーし、そんなにイキたいならイカせてやるよ!
 金曜の夜。電池式の電マを持参し、新宿のお見合いパーティへやってきた。
 女たちと順番に個室で5分ずつしゃべっていくスタイルで『30代40代編』。女性陣の数は6名だ。
 カバンから電マを取り出し、スィッチオン。電池式だが振動もパワフルだ。肩にあてながら、いざ、女の待つ個室へ。
 ノースリーブワンピースの派手顔の女性だ。
「どうも、仙頭です。笑顔がステキですね」
「…というかそれ?」
「ぼく、仕事がデスクワーク系なんで、肩こりがひどくって、マッサージ機を持ち歩いてるんです」
「持ち歩いてるんですか?」
「そうそう。ヘンですかね?」
「いや、ちょっとびっくりして」
 なんでびっくりするんだよ。こりゃ頭の中にヤラしい妄想が膨らんでるな。
「肩こりしない? たまにこういうの使ったりします?」
「しませんしません!」
 何をそんなに拒否ってんだか。ま、これはアッチの使い道を知ってる証拠ですな。幸薄そうな女が座ってた。「どうも、仙頭です。肩こりがひどくて、こういうのあててますが、よろしくです」
「よろしくお願いします。へー、セントウさんは出版会社勤務なんですね」
「雑誌を作ってます」
「ステキですね」
 電マにはまったく触れてこない。スケベなことを知らないピュアな女なの?
 電マの振動レベルを上げてみっか。
「いやー、それにしても肩が重いっすわ」
「そうなんですね」
 ボタンをピコピコ。モーターが唸り始めた。
「ごめん、ちょっとうるさいかもしれないけど」
「…大丈夫です」
「これくらいにすると、だいぶ効くんですよね。すごいっしょ、この振動?」
「…というか、病院へ行ったほうがいいと思いますよ」
 あら、本気で心配してくれてるのね。
 ちょいポチャだが妙にエロい雰囲気のネーさんで、第一声はこう。
「えー! それって小道具ですか?」
「いやいや、ツカミの小道具なんかじゃなくて、肩こりがひどい感じで」
「でもそれ、ちょっと怪しいやつですよね?」
 さすがはエロ顔さん。ノリがいいじゃん。
「そう思います?」
「だって、そうじゃないですかぁ」
 自ら下ネタを振ってくれるなんて、これは話しやすい。
「もちろん、ぼくも女性を悦ばせる道具だってことはわかってます」
「ほんとウケますね」
 いい流れいい流れ。もう彼女の頭にはアソコに当ててる光景が浮かんでるでしょう。
「じゃあ、カップルになりましょうよ」
「それはまぁ、前向きに」
 ビミョーな言い回しだな。どうなのよ、これって。
 若い子だ。オレが椅子に座るなり、大げさに心配そうな表情を浮かべてきた。
「もしかして、肩こりですか?」
「そうなんですよ。これでグイーンってやってると肩がラクなんで」
「わかりますー」
「持ってるんですか?」
「いや、そういのは持ってないんですけど、私も肩こりだからツライのわかります。でも最近、ラジオ体操やるようになったら、かなりマシになったんですけどね」
 おいおい、本格的な肩こり話になってきたぞ。
「寝る前に、ラジオ体操の第一と第二をやるんですよ。そしたら次の日、肩が軽いんですよ。よかったらやってみてください」
「…わかった」
 変だよ、この子も電マが愛撫グッズだってことを知らないんだ。これじゃダメじゃん。
 スケベが多い人種の看護師だ。完全に目が泳いでいるのは、のっけからエロいことを想像しまくってるのかしら?
「緊張してます?」
「それなりに」
「ぼく緊張しちゃって。だから肩がこっちゃって。こういうのあてながらお話させてもらいたいんですけど、いいですか?」
「…普通にお話をしたいんで、できればしまってもらえると…」
 えっ? 超恥ずかしがり屋?
「…だけど、これがぼくの普通の姿なんで。せっかくなんで普通の姿を見てもらいたいというか」
「んー……」
「どうされました?」
「…いろんな方がいるんですね。ありがとうございました。人生経験になりました」
 過去形を2回もかぶせられちゃったよ…。てかこの女、電マを完全なアダルトグッズと信じてる証拠じゃん。スケベめ!ラストは、見た目完全なオバさんだが、一応カマしてみっか。
「どうも、仙頭です」
「ほぉほぉほぉ、なるほど。セントウさんですか」
 電マとオレのプロフを交互に見ながらニヤけている。
「すんません、肩こりで、これをあてながらしゃべらせてもらっていいですか?」
「いいですけど。光ってるし、うわー、びっくり」
「びっくりなんですか?」
「だってそれ、そういう店で売ってるヤツじゃないですか?」
 驚いた。なかなか大胆なことを言ってくれるなこのオバサン。なんなら、マイ電マを持ってたりして?
「買ったことあったりします?」
「いやいや、しないし」
 こちらの肩をポンとたたいて来る。
「売ってるとこ見かけたことがあるだけですよ。もうほんと、面白いですねぇ、セントウさん」
 このテンション、舞い上がっちゃってるよね。最後にステキな男が来てラッキーって思っちゃってるよね。完全に嫌われたであろう5人目だけを外し、他全員の番号を書いたところ、なんと4人目の
ラジオ体操ちゃんとカップルになった。電マのやらしい使い方を知らなさそうなウブっ子である。
「いやー、ウエダさん(仮名)がぼくを選んでくれるとは思わなかったよ」
「だって一番、肩こりの話で盛り上がったり、しゃべりやすかったですし」
「そんじゃ、食事でも行きますか?」
「はい」
 さて、この状況はどう考えればいいのか。彼女は電マの魅力に食らいついてきたわけではないと思われる。純粋にオレとの相性で選んでくれたのだ。でもオレは電マを股間にあてたいと思っている。そこが問題だ。このまま素直に色恋を使ってベッドインに持ち込み、その場で電マを持ち出すのも手ではある。でもそれって面倒じゃね?
 だからやっぱり早いうちに、
「電マはクリトリスにも効く」
ことに気づかせて、たっぷり期待を持たせて、すんなりホテルに向かうのが賢明だろう。
地下街にガラガラのうどん屋があった。他の客の目を気にせずに電マを使えそうなので、ちょうどいいかもな。
テーブル席に向かい合って座り、パーティの感想なんかを話していると、彼女が勝手に語りだした。
「直近でカレシがいたのは、1年前ですね。相手は五十過ぎのオジさんです」
 マジで驚きだ。歳の差にではない。その五十オヤジが電マのひとつも使ってないことにだ。ここはやはりオレがきっちり教えてやらねば。電マのスイッチを入れて、ひょいと肩に当てた。
「それにしても今日はすごく肩がこったなぁ。知らない人といっぱいしゃべって、緊張したからかなぁ」
「それはあるんじゃないですか」
「ウエダさんもそう? どうぞどうぞ」
 彼女が電マを受け取り、肩に当てた。
「こういう感じですか?」
ぐりぐりやっている。いいじゃないですか。そのブルブル、恥ずかしいとこにもあてたくなるよね?
「自由に使ってみてよ。腕でもいいし、腰でもいいし」
「なんとなくわかったんで、もう大丈夫」
 さっと戻してきた。いやいや、ぜんぜんわかってないっつーの。
 と、彼女がチラっとスマホを見た。
「すみません明日仕事なんで。よかったらまた来週にでも。月曜とかどうですか?」
 仕切り直しか。まあ、いいでしょ。
 約束の月曜。
 待ち合わせ場所の駅前に、ウエダちゃんは少し遅れてやってきた。
「お待たせしましたー」
 居酒屋に入り、元カレ五十オヤジとの恋バナなどを聞きつつ、1時間半ほど空気を温めたところで、アクションを起こすことに。
「いやー、ウエダちゃんのラジオ体操方法って、改めて聞くとやっぱりいいね。ぼくも早くこういうのから卒業しないとな」
 それとなくカバンから電マを取り出す。
「今日も持ってるんですか?」
「もちろん、これがキッカケで出会ったところもあるしね」
「ロマンチックなこといいますね」
 ロマンチックかな。笑っちゃいそうなんだけど。
 では、どういうブツなのかもっと知ってもらおう。スイッチを入れて彼女の肩に乗せてみた。
「はははっ、震動がすごーい」
 ここまでは前回に体験済みだ。もっと背中のほうへ下ろしていくか。
 すると、彼女が体をよじって逃げた。
「なんか恥ずかしいしー」
 急にどうした? ふと周囲を見ると、店員や他の客がこちらをガン見てしている。だから照れ臭くなったわけね…。
 いや待てよ。恥ずかしいって感覚は、電マがやらしいグッズということに気づいたと言えまいか。
「ごめんごめん。こんなところでジャレてたら、他のお客さんにも見られちゃうよね」
「ジャレてるってわけじゃないけどー」
「それじゃカラオケでも行かない?」
「カラオケ? いいですよー。行きましょう行きましょう」
 面白くなってきたぞ!
 駅前のカラオケボックスに入り、まずは彼女に歌わせ、オレは電マを取り出し、大きく左右に振った。
「これ、光るからサイリウムみたいでしょ?」
「はははっ。ですねー」
 腕の勢いがつきすぎたフリをし、彼女の胸にちょこっと当ててみる。特に反応はないが、振動は伝わっているはず。繰り返せばボディーブローのように効いてくるだろう。ひとまず、サイリウム作戦で様子をうかがいながら、互いに曲を入れていく。隙を見て、さっと立ち上がり、彼女を後ろから抱きかかえるカタチで座ってみた。
「えっ、どうしたの?」
「いやー、歌ってるとやっぱ体がこるんじゃないかと思って」
 言いながら電マを肩にあててやる。イヤがる素振りはない。やっぱり効果が出てきてるんだな。
「腕とかもこってるんじゃない?」
「何なに〜?」
「気持ちいいでしょ?」
「…うん、そうね」
 声の質が変わった。これまでになかったトーンだ。今まさにスイッチが入った!
 胸元に下げていくと、彼女がのけぞるような姿勢で、首を後ろにだらりともたげてきた。
「…ねぇ、そこ胸だよ」
 さすがは電マだ。胸にちょこっと触るだけでこの攻撃力!
「でも気持ちよさそうじゃん」
「やだぁ、ああっ」
「ほら、そんな声だして」
「も〜。エッチ」
 エッチときたか。オッケー。本当にエッチな快楽をたっぷり味わわせてやろう。
 腕を伸ばし、電マで股間に触れた。
「あ、駄目だよ、そこは」
「でも気持ちいいでしょ?」「んーー、なんか変な感じ」
「力を抜いて、だんだん良くなってくるから」
「はい…」
 すごいぞ電マ。スカートの上からでもばっちり感じさせてるよ。
「どう?」
「あっ、もうダメです」
「どうしたの、イッちゃう?」
「はい、イクかも、あっ、あ〜」
 彼女のカラダがピクンと震えた。
その後、最後までヤラせてほしいとお願いしたら、「生理が始まるかもなので別の日に」と断られてしまった。でもここまでできたら大成功ですよね!