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  • 2019/05/09お金の話

    知られるギャンブル必勝法の一つに、マーチンゲール法と呼ばれるものがある。1 配当が2倍以上のところに賭ける(exルーレットやバカラなどの二択)。2 負ければ、次の賭け金を倍にする。3 どこかで当たった時点で、投資金は回収され、利益も出る。これ、少し応用すれば、競馬にも使える。オッズ2倍以上の1番人気の単勝馬券だけを、機械的に買い続けるのだ。外せば倍、外せばさらに倍と、賭け金を増やしながら。 競馬は...

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  • 2019/04/14お金の話

    4月末、社会人になって初めてのゴールデンウィークがやってきた。毎日が休みのような学生時代はよくわからなかったが、働き出してみると連休のありがたさが身に染みる。今日も明日も休みで、明後日もまだ休みなんて素晴らしすぎる。よーし、遊びまくってやる!と思ったが問題はカネだ。鉄人社の給料計算は、月のなか日で締められるため、4月の初任給は通常の半額しか振り込まれなかったのだ。ヤバイ、家でダラダラとオナニーで過...

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競馬の予想会社やギャンブル必勝法の評判・口コミを徹底検証

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1 配当が2倍以上のところに賭ける(exルーレットやバカラなどの二択)。
2 負ければ、次の賭け金を倍にする。
3 どこかで当たった時点で、投資金は回収され、利益も出る。
これ、少し応用すれば、競馬にも使える。オッズ2倍以上の1番人気の単勝馬券だけを、機械的に買い続けるのだ。外せば倍、外せばさらに倍と、賭け金を増やしながら。
 競馬は、赤か黒かの確率2分の1ギャンブルではなく、1番人気の馬が来る確率はおよそ30%。そ
う考えると、賭け金は3倍ずつ増やしていくのが正しい必勝法にも思えるが、オッズもきっちり2倍
ではない(3倍4倍も普通にある)ので倍々プッシュでも十分通用するのである(2倍未満はスルー)。なんだかこの必勝法、頭で考えるぶんには本物の必勝法っぽいんだけど、どこに落とし穴があるのか。ハズし続ければ賭け金が膨大になる? いやいや、勝率30%のレース、ハズし続けるなんてありえないでしょ。
競馬の予想会社というものをご存知だろうか。文字どおり、独自のレース予想を競馬ファンに有料で売っている会社のことである。その存在を知らずとも、夕刊紙や競馬雑誌などで、こんな広告をご覧になった方も多いはずだ。
「驚異の的中率万円の投資が1週間で100万円に」そんなウマィ儲け話があるワケがない。即座にそう結論つけるのが普通だろう。実際、それらの会社のほとんどが入会金目当てのインチキ業者。予想どおり買ったところで、馬券などロクに当たりはしない。が、そんな予想会社にダマされ続けた読者がいる。背負った借金が4千万。あげくの果てには、母親が首を吊り、家を取られ、故郷まで追われるハメになったという。予想会社にハマッて奈落の底に墜ちた男のダメ人生を本人が詳細にリポート
高校を出ると、地元の消防署に就職した。食いつばぐれのない公務員を目指したが、取り柄は体が丈夫なことだけ。必然的に消防しか残らなかったのだ。ご存知の方は少ないかもしれないが、消防署というのは、飲む打つ買うが当たり前の世界。私の職場も例外ではなく、夜勤ともなれば、先輩たちが必ず麻雀やポーカーに興じていた。バクチにハマるにはこれ以上ない環境だった。
就職して2年目、運命のいたずらか、土日開催の競馬場の警備に回された。当時は、中央競馬もガ
ラの悪い連中が多く、負けてアツくなると、ゴミ箱に火をつける輩などもいたので、ソク消火活動に
入れる体勢を取っていたのだ。
勤務中は、ほとんどの職員が、競馬場付近の詰め所でヒマをつぶしていた。驚いたのは、この詰め所に、競馬中継専用のテレビが設置されていたことだ。1レースから全て放映されるし、オッズもすぐにわかった。
おまけに、中央競馬会から競馬新聞(全紙揃っていた)まで差し入れられる。競馬の予想でもして
ヒマを潰してくれというワケだ。競馬好きからすれば、まさにいたれりつくせりである。毎週必ず人間が遊びに来ては、みんなの馬券を買いに行くのがお約束になっていた。
「オラー!差せ-」
「チクショウー.1着3着だよ。惜しいなあ」
ギャンブルはポーカーだけと決めていた私だったが、しだいに好奇心が沸いてくる。そしてついに先輩に聞いた。
「すいません。馬券ってどうすれば買えるんですか?」
ビギナーズラックという言葉は私には当てはまらなかったようだ。まる3カ月、悪夢のような連戦連敗が続いた。しかし競馬を止めようなどという気にはならず、むしろどっぷりノメリ込むようになっていく。そんなとき、定期購読していた
「競馬ブック」で、Rという予想会社の広告を見つけた。
「一点情報11レース3点の超確信予想!」
すごい的中率じゃないか。コレが本当だったら、今までの負け分がとりもどせる。いや、億万長者も夢じゃない。私は、さっそくRに電話をかけてみた。「この雑誌に載っていることは本当ですか」
「もちろんです。先週も3点で的中です。お客さまからお礼の電話がジャンジャン入っていますよ」
Rのシステムはだいたいこんな感じだった。
入会すると、まず会員番号が発行される。
会員は、土日開催当日の午前の間にRに電話をかけ、会員番号を告げれば、推奨レースと買い目を教えてくれる。
推奨レースは1日2レース。買い目は、1レースにつき3点のみ。
入会に必要な金額は3万8千円(内訳は入会金が2万円。1カ月分の予想代が1万8千円)。
頭の中でソロバンを弾いてみる。
オッズにもよるが、入会金のモトなどすぐに取れそうだ。
やっかいなのは、入会金をどう捻出するかである。なんせ当時の3万8千円といえば、サラリーマ
ンの1カ月の月収(ちなみに私の給料は3万2千円だった)。20才そこそこの若造が右に左に用意で
きる金額ではない。と、タイミングよく銀行の営業マンが職場にやってきた。JCBのカードを作らないかという。キャッシングの枠は10万円だそうだ。さっそく申込に必要事項を記入し、信販会社に送ると、1週間ほどでカードが届いた。今、思えば、これがすべての始まりだった。翌週、JCBのカードで5万円をキャッシングし、入会金をRに振り込む。余分の1万2千円は競馬の軍資金だ。
さっそくその週の土曜日、警備を抜け出てRに電話をかける。
「本当に来ますよね」
「ええ、かなり有力なスジからの情報ですから、信用してもらってかまいません」
オッズは、どれも1千円以上の配当を示している。均等にさえ買っておけば、プラス収支になる計
算だ。シメシメ。私は6点に1千円ずつ賭けた。
詰め所に戻り、緊張しながらテレビの画面を見守る。横では、先輩たちが競馬談義に花を咲かせて
いた。あ-、うっとおしいなあ、来る馬はもう決まっているのに。
「先輩、このレース、3点で間違いないすよ」
「オマエ、いつからそんなデカイロ叩けるようになったんだ?」
「いや、ともかく見ててくださいってば」
場内にファンファーレが流れる。
スタンドからは大きな歓声。ゲートイン。
スタート台のスターターがフラッグを振ると、いよいよレースが始まった。各馬いっせいに第1コ
ーナーヘ
レースは団子状態。4コーナーを曲がって直線走路に向いてもまだ体勢が決まらない。
「差せ-!」
「そのまま!そのまま!」
先輩たちは奇声を発しているが、私はいたって冷静。なんせ「有力なスジからの情報」なのだ。ハズ
れるワケがない。
「オッシャー!取ったぞ」先輩が叫ぶ。見れば、実際にゴールインしたのは、予想会社が推奨した馬ではなかった。おかしいな。どういうことだ。まあ今日はたまたま運が悪かっただけかもしれない。いくら何でも、百発百中ってワケにはいかないだろう。
翌日の日曜日、気を取り直して予想会社に電話をかけると、いつもの男が出るかわりに、こんなテープが流れていた。
「先日はご迷惑をかけて大変申し訳ありませんでした。今回は名誉挽回のために以下の買い目を推奨
します。」
もちろん、言われたとおり馬券を買った。が、今回もあえなくハズレ。4レース連続で不適中なんてあり得るだろうか。どうにも納得できず、月曜日にクレームを入れた。
「言われたとおりに買ったんだけど、ハズれたんですがね」
「当社としては確かな情報だと思ったんですが…」
「どうしてダメだったのかキチンと説明してほしいんですよ」
「大変申し訳ございません」
いくら問いただしても、男は謝るばかり。一向に的を得た説明が返ってこない。
入会金がもったいなかったので
一応、翌週も聞いて馬券を買ってみたがやはりハズレ。私はRに見切りをつけることにした。
この時点で私は予想会社すべてがダマシとは思っていない。Rはたまたま実力がなかっただけ。そう考えていた。
3カ月後、競馬が東京開催に移ると、自宅に色々な予想会社のパンフレットが送られたきた。そのときはわからなったが、個人情報が名簿屋に流れていたのだろう。その中から次に私が選んだのは、
Tという会社である。入会金2万円と1カ月の予想代1万7千円は、再びクレジットカードで工面した。Tを選んだ理由は、「1点勝負」が売りだったからだ。予想に自信がなければ、1点勝負などできるものではない。
それに買い目が1点ならば、ムダな金を使わなくて済む。例え配当は低くとも、実入りは3点予想よりずっと大きい。ここならまず間違いなく儲かるだろう。ところが、実際に入会してみると、コレがまったく当たらない。
「ウチは前半の5レースが断然、勝率が良いんですよ」
Tの担当者はそう言うが、一開催の場合、私の地元で発売されるのは後半5レースのみ。どんなに的中率が良くても買えないのだ。どうすればいいんだ。
「あの…もしもお金を振り込んだらそちらで馬券を買っていただけますか」
「ハ?.」
「ご迷惑なお願いだということはわかっているんですが…」
「いえいえ、かまいませんよ」
「本当ですか。ありがとうございます!」
有頂天になってTの銀行口座に振り込んだ私がバカだった。

西成の飲み屋ギャンブル体験記・パチンコさいころ麻雀競馬ルーレットのばくち人生

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今日も明日も休みで、明後日もまだ休みなんて素晴らしすぎる。よーし、遊びまくってやる!
と思ったが問題はカネだ。鉄人社の給料計算は、月のなか日で締められるため、4月の初任給は通常の半額しか振り込まれなかったのだ。ヤバイ、家でダラダラとオナニーで過ごすGWなんて最悪だ。遊びたい。飲みたい。旅行がしたい。あわよくば女も抱きたい。
そこで思い浮かんだのが、大阪・西成である。あそこならカネなんてなくても遊べるんじゃないか?
日雇い労働者の街である以上、物価は安いに決まってるし、昼間から飲もうが騒ごうが、誰にも文句は言われまい。女を抱けるかどうかはギモンだが…。
よし、今年の連休は西成旅行で決まりだ。
 5月3日、夕方。
大阪環状線の新今宮駅に降り立つとすぐに、どこからともなくションベンの匂いが漂ってきた。なかなかオツなお出迎えだ。まずは西成の中心部、三角公園を目指そう。確か歩いてすぐのはずだが。道路を渡り、商店街に入ったあたりで、世界は明らかに変化した。こっちのローソン前の地べたでは、上半身裸のガリガリ体型のオジサンが、うまそうにガリガリ君を食っている。何かのギャグだろうか。その向かいには、ワンカップ酒を横に置いて、ゴロンと寝転がっているオッチャンの姿が。さらには、自転車相手に一人でケンカしてるおっさんまでいる。そんなに蹴飛ばしても、自分の足が痛いだけだろうに。濃い。濃すぎる。とりあえず普段着のままでは浮きまくるだろうと、オレは作業着屋に飛び込み、この町の〝正装〞に着替えることにした。
無数のおっちゃんたちとすれ違いつつしばらく歩き、ようやく三角公園に到着した。
公園のハズレのほうに謎の人だかりができている。気になって近づいてみると、ドラム缶の上に布が張られ、その中央にサイコロが置いてあった。これがかの有名な丁半バクチか。
「他ないか、他ないかぁ」
「半やでぇ!」
次第に興味が湧いてきたオレは、輪の外側にいるオッチャンに話しかけた。
「面白そうっすね。これ、オレもヤりたいんすけど」
 こちらを振り向いたオッチャンはオレの顔と服装をまじまじと見つめたあと、
「兄ちゃん、アンタがポリやったらワシは話さんで」
 そう言って再び背を向け、サイコロの方を見つめてしまった。さらにツボ振りの男まで、
「アンタ、そこおらんでくれるかな」
 作業着に着替えたぐらいでは、まだ浮いているのだろうか。周りの視線をジロジロと浴びせられたオレは、その場から立ち去るしかなかった。しょうがない、酒でも飲もう。入った居酒屋は、焼酎150円、ビール200円というとんでもない価格設定だった。とりあえず焼酎をひっかけ、作業着のオッチャンに話しかける。
「ここ、安いっすねぇ」
「おう。アンタ、見ねぇ顔やな。最近きたやろ?」
「ええ、最近ですけど」
「そうか、アンタ東(日本)の人間やな。しかしまぁこっち来たって仕事ないぞ。東も西もみんな不景気や」
どうやら、このオッチャンはオレをここらへんに流れてきた日雇い労働者と勘違いしているようだ。まぁそっちのほうがお近づきになれるだろうし、話を合わせておいた方が無難だろう。「いやぁ、やっぱりですか。なんかこう、景気のいい話ってないもんですかねぇ」
「そうやなぁ、橋下さんなったから景気ようしてもらわんとアカンからな」
オッチャンはすぐに震災時の神戸の景気の話を語り始め、次に中国の労働者の賃金の話へと移っていった。この人、実はインテリなのかも。
「景気っていやぁ、オレが競艇やってたころはよう勝ったもんやったなぁ」
景気つながりで、今度はギャンブル談議だ。なんちゃら記念だの、なんちゃら杯だの、パチンコぐらいしかやったことのないオレにはチンプンカンプンだったが、どうやらオッチャンの話を聞くにギャンブルには勝つコツというものがあるらしい。
「兄ちゃんはやらへんのか?」 
「いやぁ、できるもんならやってみたいですけど」
「そうか。まだ若いからな。ココではもうバクチやったんか?」
やろうとしたけど、丁半バクチに入れてもらえなかったことを愚痴ると、オッチャンは肩を叩いて笑った。
「ポリと間違われたんやろ。オレが連れてったるわ。今日はもう遅いからまた明日にするか」
店を出るころには、いつしか時刻は21時を回っていた。西成の夜は早いらしく、街を行き交う人の姿もまばらだ。オレは一泊1700円のドヤで眠りに就いた。翌昼。例の居酒屋に現れたオッチャンは、昨日とまったく同じ格好をしていた。
「じゃあ、いくか」
オッチャンはそう言うと、スタスタと三角公園の方に向かって歩き出す。そしてある小屋の前で立ち止まり、そこに立つ男と親しげに話したかと思うと、一歩下がって見つめるオレを手招きした。
「まぁ入りぃや」
一般民家のトビラを入ったその先には、テレビのモニタが十数台置かれていた。それぞれのスクリーンには競輪、競艇、競馬、そしてプロ野球の中継も映っている。丁半バクチじゃなくノミ屋に連れてきてくれたようだ。オッチャンは一人で勝手に賭けを始めている。取り残されたオレが手持ちぶさたでたたずんでいると、いきなり別のオヤジが声をかけてきた。
「わからんならワシが買うたるで。ウオェッ!」な、なんだこの人。口から白い液体を吐いてるんだけど。
「あのう、これ今から始まるんですか?」
「まぁ次のレースやったら9 ー7やな。…ウオエェッ!!」 
ゲロオヤジは目の前にあった紙をとり、慣れた手つきで数字を書き込み始めた。
「こうやって書くんや。ウオエッ」
「はぁ」
「カネ貸してみ」
「え…」
「増やしたるから貸してみ」
ま、素人のオレよりも、この人のほうが期待できるかもしれない。オレはゲロオヤジに5千円を托した。競輪のレースが始まった。
「まあ見とき。来るで、来るで。オウエッ」
「9番ですね」
「そうや、来るで、来るで、ほれ、来た来た。オエッ。来た、来た!見てみ!ウォェッ!」
本当に当てたようだ。この人、吐くだけが取り柄じゃないんだな。
「次もやらせてくれ、ええか?」
「はいどうぞ」「兄ちゃん、今日はノってるで!…オオウゥェッ!!」
そのまま数レースをこなしたゲロオヤジは、終わってみればオレが出資した元手を1万円以上増やしていた。
「おーし、勝ったし、飲みに行くか。おごったる!」
あの、それ元々はオレの金なんですけど。
パチンコ麻雀競馬ルーレットのばくち人生
自慢するわけじゃないけどぼくは今まで仕事を一切せず、ギャンブルで勝ったお金だけで生活してきた。いわゆるパチプロや雀プロと呼ばれる人たちと同じようなものだ。ただ、ぼくの場合はある特定の種目にこだわっているわけじゃなくて、そのときたまたま興味のあったことをつまみ食いのようにして遊んできただけだから、大それた理論のようなものは持ち合わせていない。周りの知人に言わせると、そういう人間というのはとても珍しい存在なのだそうだ。誰でもたまたま勝つことはあるし、しばらくはそれで食っていけることもある。けれど、普通はそのまま続ければジリ貧になるのがオチで、勝ちの状態が何年も何年も続くというのは、やはり生まれ持った博才があるんだとかなんとか、たいそうなことを言ってくれる。
生まれ持った博才。そう言われても、フラフラと生活してきた実感しかないぼくにはピンと来ない。ただ、振り返ってみれば、確かに要所要所でツキというものが味方をしてくれたからこそ今の自分が
あるのだとも思える。もし、ぼくのこんな人生が何かの役に立つというなら、喜んでお話させてもらうことにしよう。
伝統的ギャンブル丁半博打で2億円勝負
だだっ広い畳敷の部屋、目つきの鋭い数十人の男たちが、盆ゴザに置かれたッボを凝視し、固唾を飲んでいる。任侠映画でお馴染み、我が国独自の伝統的ギャンブルでもある丁半博打の一風景だ。しかし現在、この伝統文色は絶滅の危機に瀕し、ウワサでは、東京・浅草や神奈川県辺りで、細々と行われているだけ。バブルがハジけてからというもの、シノギの減ったヤクザには、賭場を開いたり、また参加するだけの経済的な余裕がなくなったというのがその理由らしい。また、カジノなど手軽なギャンブルが台頭してきたことも大きく影響しているというのだが…。
「やってるところは、いまだにやってるよ。それも盛大にね。私の出入りする賭場は凄いよ、一晩で2億円以上も動くんだから。どうだろ、私も通算で4干万は勝たしてもらってるんじゃないか」
そう豪語する御仁、仮にA氏としょう。彼は中部地方で開業医を営む。れっきとしたカタギながら、この2年間折りを見つけては、関西に拠点を置くN組主催の賭場へ顔を出しているという。1日で2億が動き、そして一介の町医者が4干万も勝てる鉄火場とは、いったいどんな場所なのだろう。
旅館の大広間を借り切るんだ。遊びは丁半がほとんどだけど、たまに手本引きなんかもやってるし。まあ、私なんか、あの独特な場の雰囲気が好きなだけで、他の客と比べれば、全然大したコトないよ。きっかけは、大阪に住む知人の紹介だった。強引に誘われ、恐る恐る顔を出したのが、運の尽き。元来、バクチに目がないA氏は、生まれて初めて目にする賭場に、大きな感銘を受けた。
「賭場を開くときに、サラシを巻いた胴元が大きな神棚に祝詞を唱えるんだよ。ビシっと締まるんだこれが」
確かに、各地に存在する地下カジノへ繰り出せば、2憶と言わないまでも、1日で数千万のカネが動くトコロはいくらでもある。しかし、彼にしてみれば、映画さながらの雰囲気の中、《博徒》と切った張ったを打ち交わすことが、えもいわれぬ快感なのだ。ところで、客のメンツはというと、スジ関係者はもちろんのこと、素人連中もかなりいるらしい。僧侶や、A氏とその知人のょうな医者などの小金持ちから始まり、関西の大企業の会長、社長、果ては大物俳優まで。実に多種多彩な常連の数は20人以上にも上るという。
まず客は、広間に通されると、入り口で木札を購入。むろん警察が突然踏み込んできたときの対策である。ちなみに、札は大きさの違うものが4種類あり、最小の5万円から順に、10万、50万、100万だ。
「私なんかは札の種類を組み合わせて、総額1千万くらいが限度。でも中には、札束ぎっしりのアタッシュケースを持って来る人もかなりいるからね。100万の札を山のように買ってるんだから驚きだよ」
通常、A氏が出入りする賭場は、広間に盆が2つ設けられ、一方で丁半、他方で手本引きが行われる。賭場は夜8時に開かれ、そのまま朝方までぶっ通し。休憩は一切挟まれない。
「その間はもう、修羅場。特に親分連中や企業の会長さんたちは、ー回に賭ける額が違うかりね。夏、冬関係なく、額から汗がしたたり落ちてるよ」
むろんA氏とて、額が他より少ないとはいえ、1回に高級外車を買える金額を張っている。汗をたらすのは氏も同様。特に振り師が勝色と壷を開ける際の緊張はハンパではない。
「もう、命が縮む思いというか、それこそ漏らしちまいそうになる。とにかく生きた心地がしないんだ。で、ポンと負けたときは、毎回自殺したくなるよ。年がいもなく便所で泣いちゃったりしてね。ま、いずれにしろ、上下する額が半端じゃない。この私でさえ、ー日で前半1600万勝ち、後半気づくと1800万負けなんてザラだから。なかなか止められないのもわかるでしよ」
が、しょせんはヤクザの世界。あるときA氏は、
「やはり自分は素人」なのだと痛感せざるを得ないンーンを目撃する。
「去年の暮れだよ。ー組ってのがあんだけど。ふと気が付くと、そこの親分さん、顔色が青色や土色を通り越して、白子のようになってたんだよ」
それが証拠に、時々立ち上がっては、広間の入り口にある木札の両替所に寄り、おと3だけツケてくれ」と、N組の幹部に懇願している。そして、それから2時間がたつかたたぬかの後…。てうおら、お前え。ちょっと隣の部屋に来たらんかい」
突如、N組の若い衆が3人、広間にドカドカと乱入し、組長があっという間に連れ去られた。若頭の怒鳴り声が聞こえるんだよ。
『これえ、お前のモンで間違いないなあ』とかって。
あとで聞いたら、そのとき、ー組長の組事務所のビルと自宅の権利書を取り寄せて、確認してたらしいね。A氏と、その組長、権利書を奪われた直後に姿をくらましたため、不足分の取りたては1組の組員にまで及び、結局2カ月後、1組は解散したという。
「あの日は、親分さん1人で9千万も負けたらしいよ。バカバ力しい話だけど、その事実を聞いて、ようやく我に返ったんだ。簡単に一家がメチャクチヤになるような遊びは遊びじゃないってことをね。そう思わない?」
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