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先日、久しぶりにデバートメントHというクラブイベントに顔を出したところ、主催者のゴッホ今泉に「マグロさんも老けたわよね」とあきれられた。めっきり白髪の増えた頭を見れば、彼が言うのもよくわかる。なんせ、この手のクラブに足を運ぶようになってから、もう10年になるのだ。女の子をナンパし、エッチのひとつも決めたいと思って出かけ始め早や10年
毎回、名刺を持参し、手当たりしだいに配るもまったく成果無し。イベントが終わった後、無惨にも床はおろかゴミ箱に捨てられていることもしばしばだ。
スタッフに加われば少しはモテるようになるかもと、雑用係としてイベントに参加していた時期もあるが、それでも状況は変わらなかった。周りのスタッフが次々おいしい思いをしているにもかかわらずだ。理由は単純だ。イケてないからである。ナンパに成功するヤツは、少なくともオレよりはイケてる。
「マグ口さん、公開見合いでもしますか」
惨状を見かねたのか、あるとき、今泉が提案を持ちかてきた。つまり、彼氏のいない女性とオレが公開の場で見合いをして、最後に女の子に付き合っていいか悪いか、発表してもらったらどうかというのだ。断る理由はどこにもない。どころか、なんておいしい企画なんだ。
オレは今泉に心から感謝した。実際、見合いに参加してくれた女性は、みな驚くほど可愛かった。が、いずれも答はノー。バフォーマンスとしてもまったく盛り上がらず、結局3回ほどで企画自体が消滅してしまった。
それでも、オレは懲りずにバーティに通い続けた。そこに集まる様々な《変態さん》と出会うのが、とてつもなく面白かったのだ。チンチンを出したままの男やら半裸の女性、SMの女王様、女装者、体中にピアスを付けた女、全身をラバーで包んだ男などなど。ネタには事欠かず、実際いろんな雑誌でかかせてもらった。しかし、相変わらず女には恵まれない。名前は売れても、モテないことに変わりはない。今夜こそ今夜こそ。そう思い続けて10年が過ぎた。
6月、オレにとって大きな事件が起きた。デパートメントHでは、参加者が自分たちのバーティやSMクラブ、お店の宣伝などを行う《告知コーナー》があるのだが、ここに知り合いの栗戸理花ら数名が出ていた。彼女はフロアにいるオレを見つけて「あ、マグ口さんだ」と指差す。盛んにステージに来るよう言われ、オレはついつい上がってしまった。途端にスボンを脱がされた。で、栗戸理花がオレの粗チンをパックリ。お、おいー何をやっとるんじゃー
300人といった客がその様子を見て笑い転げている。完全にさらし者だ。もちろん、快感のかけらもない。ただただ恥ずかしい。時間にすれば、ほんの数十秒のことだったが、客に与えた印象は強烈だったようだ。
以来、オレはイベントに顔を出すたび、声をかけられる。「あ、マグロさん、今日もステージで脱ぐのっ」すでに、脱ぐ男としてのイメージが定着している。まあ、脱ぐしかないのかなあ、やっぱり。そう思いながら、また名刺を配りパーティが終わるとー人で始発電車で家に戻ってくるオレ。何だかなあ。