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ビデオボックスに、『伝説のフェラおじさん』が出没すると聞いた。その店は、女装した男と、ただの男(純男)が入り浸ってはハッテン相手を探すビデオボックスで、フェラおじさんは〝ただの男〞側だという。つまり女装子のチンコをしゃぶりまくっているわけだ。そのフェラテクは相当なもので、しゃぶられた女装子はみな、わずか20秒でイカされてしまうらしい。味わってみようではないか。週末の夜7時。女子高生姿に変装し、池袋に降り立った。
 通行人から痛い視線を浴びつつ歩くこと数分、目的のビデオボックス『O』へ。受付で12時間コースを選び、数本のビデオを借りて、3畳程度の個室に入る。一般的なビデオボックスと同じく、テレビモニターとDVDプレイヤー、ウエットティッシュなどが置かれたシンプルなつくりだ。ルール上、女装子は個室の入り口のドアを少し開けておき、男たちが通路を歩きながら、その隙間から好みの女装子を探すことになっている。女装子版ちょんの間のような感じか。さらにお店の掲示板に書き込みを残しておけば、遭遇する確率は上がるらしい。
『名前:ノリ子 セーラー服着てる女装子です。4Fの奥の部屋にいます。ドア開けてるので入って話しかけてくださいね』これで準備は整った。あとは伝説のおじさんを待つのみだ。入室から2時間ほどしてようやく一人目の男が現れた。
「こんばんは。入ってもいい?」
「あ、はい。どうぞ」
 若い頃の彦摩呂に似た、ポロシャツ姿の40代だ。
「あれ? ここはよく来るの?」
「いえ、まだ全然…」
「え、そうなの? 女装歴はどれぐらいなの?」
「最近なんです…」
「あ、そうなんだ! じゃ純男と遊ぶのは今日が初めて?」
「そうですね」
「あ、ホントに? え、まさか今日、僕が初めて?」
「そうですね」
「え、ホントに〜!?そりゃ光栄だね〜!」
 ヤング彦摩呂のテンションがどんどん上がっていく。初物の女装子に出会って喜んでるのか。気持ち悪いな〜。
「ここにはよく来られるんですか?」
「まあ、ここはよく来るかな」
「女性よりも、女装子が好きなんですか?」
「うん。まあ、女性も好きだけど、女装子さんは、こうして話してても、女性と話してるような感じかな」
「男性とも絡んだり?」
「いやいや、男はキライだもん」
 よくわからないけど、彼の中では明確に男と女装子の違いがあるようだ。
 と、おっさんがおもむろに腰を上げ、ドアの鍵を閉めた。うわっ怖っ!
「触っても平気?」
「まあ…、舐めてもらうのが好きなんで」
「あ、そうなんだ。じゃ、時間が許す限り、ゆっくりと」
「ははは…」
 おっさんが耳元で「カワイイね」と囁きながら、太股の上をサワサワと触り始めた。続いてパッド入りブラの上から胸をもみしだいてくる。
「ちょっと立ってみてくれる?プレイしてみようよ」
 言われるまま立ち上がると、彦摩呂が背後から尻肉をなで始めた。さらにもう片方の手でパンツの上から股間のチンコを触りだす。続いてマットに座らされ、ブラをズリさげて乳首を舐められた。痛て! そんなに強く吸うなって! 
「ちょっと痛いです」
「あ、ゴメンゴメン」
 下手に出ると調子に乗られるので、そろそろ目的のフェラテク調査に移ろう。
「あの、ここ舐めてもらっていいですか?」
 股間を指差しておねだりだ。
「ん? ここを舐めて欲しいの?」
「はい」
「そんなに舐めてもらいたいの?」
「はい」
「よ〜し。じゃ、舐めてあげよう」
縮み上がったチンコに無理矢理コンドームを被せた直後、おっさんが股間に顔を埋めてきた。まだ立ってないチンコを口に含み、いきなり激しいストロークを始める。ダメだこりゃ。一発でこいつが伝説のフェラおじさんじゃないことはわかった。基本的に早いストロークばかりで、たまに当たる歯がゴム越しでも痛い。まったくもってダメダメだ。
「すみません、やっぱり痛いです」
「あ…、ゴメンね。ちょっと興奮しすぎちゃって」
すぐにパンツを履いて、彦摩呂にお帰りいただいた。テレビを観ながらしばらく待っていると、ドアの先に、真っ黒に日焼けした短髪の加藤鷹似が無言で立っていた。年齢は40才前後か。
「こんばんは。良かったら、中にどうぞ」
「ああ…ありがとうございます」
柔らかい物腰ながら伝説のAV男優に似てるだけに期待は高まる。こいつがフェラおじさんなのか?
「こちらにはよく来るんですか?」
「いえ、それほどでも…」
 こちらの女装歴やら恋愛対象やらの質問をいくつか浴びせられ、適当に答えていく。
「下着はどんなものをつけてるんですか?」
「こんな感じです」
 軽くスカートをめくってピン
クのパンティを見せてやる。
「あ、いいですね…」
 鷹がそわそわしだした。触りたいのか?
「触ってみます?」
「あ、いいんですか…。じゃ、その前に僕の見てもらっていいですか?」
「え?」
よくわからないが、女装子にチンポを見せて興奮する人なのかも。曖昧な返事をすると、鷹さんが静かに立ち上がり、ベルトを外してチンコを出した。ずいぶんな巨根だ。自慢したかったのか?
「うわー、大きいですね」
「いえいえ。あの…見せてもらってもいいですか?」
「え? えっと、僕…私のですか?」
「はい…」
 彼の前に立ち、パンティから縮こまったチンコを取り出す。
「あー…いいですね」
 なにがいいんだ。
「あの、舐めたりとかしても大丈夫ですか?」
「あ、コンドーム付けてくれるなら大丈夫ですよ」
「ナマはどうですか?」
「いや、それは怖いんで」
「そうですよね。それじゃ、ゴム付けていいんで…いいですか?」
「はい」
ゴムを付け、立ち膝の姿勢になると鷹さんがゆっくりと股間に顔を近づけ、パックリ。ふむ。柔らかい物腰に似た穏やかな出だしで好感が持てる。少しずつチンコが膨らんできた。さて、どう攻めてくるのか。鷹さんはゆっくりとしたストロークを繰り返しながら、竿部分を握った右手も同時に上下に動かし始めた。これは上手いぞ。が、5分も経たないうちに口を離し、
「はぁ〜〜。すっごい興奮しました。ありがとう」
と、終了宣言が出てしまった。やけに淡泊な人だ。フェラ自体は悪くないが、内容はシンプルだし、時間が短くイカせようという意志も感じらない。残念ながら伝説のフェラおじさんではなさそうだ。
 深夜1時を回ったころ、3人目のオッサンが現れた。
「こんばんはー。少しお話できる?」
「あ、はい」
舞の海関似のポッチャリ系でテンションがやや高め。いかにも性欲が強そうな、ザ・変態といった雰囲気だ。「じゃ、お邪魔しま〜す」
舞の海は室内に入ると同時に後ろ手で鍵を閉めた。流れるような動きだ。何度もここで遊んでるんだな。「女装子がお好きなんですか?」
「うーん、女の子も好き…いや、
どっちも好きだね。今日は他に
も遊んでみた?」
「2人に舐めてもらいました」
「どうだった?」
「まあ、それなりでしたよ」
「イケなかった?」
「そうですね」
「なるほどね…」
不敵な笑みをたたえながらウンウンと頷く舞の海。なにやら自信がありそうだけど、もしやこいつが?「いつも女装子とはどんなことしてるんですか?」
「まあ、色々だよ。こんな感じでサワサワしてみたり…」
と、彼が手を伸ばし、俺の太股を撫でるように触り始めた。無言のまま抵抗しないでいると、手がそのままパンツの上からチンコをサワサワ。と、これが意外にもツボを付いた触り方なのか半勃起状態に。
「ほーら、立ってきたよ。ここ舐めていい?」
 パンツを下げて半勃起のチンコを指差してきた。
「ゴム付けてください」
「うん、わかってるよ」
 再び流れるような動きでスイッチに手を伸ばして部屋を暗くすると、コンドームを出してチンコにスルスルと装着。迷いなくパックリ咥えこんだ。しばらくまったりした上下運動で、ときおりチンコを吸い込みながら、舌を使ってグルグルと回転させたかと思えば、竿部分を横笛のように舐めてみたりと、色々なテクニックを駆使してくる。この人がそうか!が、おっさんの鼻息が荒くなると同時に、チンコにガシガシ歯が当たり始めた。
「ちょっと、痛いです」
「あ、ゴメンゴメン。痛かった?ちょっと角度変えてみようか」体勢を変えても痛いままだ。なんだよ、この人。
「すみません。やっぱり歯が当たります」
「ああ、ゴメンね…」ひょっとしたらという思いもあったが、やはり彼もフェラおじさんではなさそうだ。翌日も調査に向かうことにした。今夜こそ伝説のフェラを見つけてやる。個室へ入ってスタンバイした直後、メガネを掛けた小林稔侍似のおっさんがドアの隙間から顔を出してきた。
「あの、よかったらお話しませんか?」
「あ、いいですよ。よくいらっしゃるんですか?」
「いや、1カ月振りくらいかな」
 さらに色々と質問をぶつけてみると、このおっさん、なんと奥さんと子供までいることが判明した。家族とは仲も良く、奥さんとはたまにセックスもしていて、そちらの関係も良好なんだそうだ。恐ろしい。こんなごく普通のお父さんが夜な夜な女装子と乳繰り合ってるなんて。
「ああ…、僕ね、こういう姿に弱いんですよ」
 稔侍が俺のニーハイ姿の脚を見ながら呟いた。「ああ、そうなんですか」
「ちょっとイタズラしても大丈夫?」
 返事をする間もなく、稔侍の手が太股をなで始めた。
「オナニーとかしたことある?」
「まあ、はい。あります」
「ここを触るんでしょ?」
「はい」
 すでに稔侍の手はパンツをズリ下げ、フニャチンを触り始めている。同時にもう片方の手が伸び、ブラをズラしつつ乳首責めがはじまった。両手を動かしながら稔侍が囁く。
「舐めても平気?」
「はい。ゴムはお願いします」
「うん、わかってる」
 稔侍がワイシャツの胸ポケットからコンドームを取り出し、チンコに装着した。展開が早い。やる気満々だ。フェラをしながら片手で乳首、もう片方の手でチンコの根本をクイクイ押すのが彼のワザのようだ。が、正直フェラテクは単調なストロークだけで、特筆すべきものはない。
「もう俺も勃起してきちゃったよ。触ってくれるかい?」
稔侍がズボンのベルトを外すと、どういうわけかすでにコンドームが装着されたチンコが現れた。
「なんでゴムが付いてるんですか?」
「さっきね、廊下で触り合ってるときに付けたんだよ。汚くないから大丈夫」
 仕方ないので手コキしてやると、3分も経たないうちに稔侍が唸りだした。
「ヤバイ…、メチャクチャ気持ちいい。もう出そうだよ」
 オマエが先にイッてどうするんだよ! とは言えない優しい女装子の俺は、
「我慢しなくていいですよ」
と手コキを続け、そのまま発射させてやった。結局、お目当てのフェラおじさんには遭遇できなかったようだ。無念。