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自宅に火を放った奈良県の高校生は逮捕後、漏らしたという。全てをリセットしたかった。己の犯行で、家にいた母親と幼い弟、妹を焼き殺し、何をどうリセットできるのか。親が子供を殺し、子供が親を殺すことが、さほど珍しくもなくなった現代日本。いつから、この国は狂気に満たされ始めたのだろう。昭和から平成に元号が変わるころ、象徴的な凶悪事件が2つ起きている。東京。綾瀬で女子高生が監禁され、リンチの限りを受けた上、死体をコンクリ詰めで放置された、いわゆる女子高生コンクリート殺人。犯行に及んだ未成年の鬼畜どもは、執勧な暴行で顔の凹凸さえ判別できなくなった被害者に、武田鉄矢の『声援』という曲に出てくる《がんばれがんばれ》というフレーズを唄うよう強要したというから、まさに生き地獄だ。さらに理不尽なのは、主犯格の男を除き、この前代未聞の事件を起こした野獣どもがすでに、社会復帰を果たしていることだ。何とも吐き気を催す話ではないか。そしてもう一つ、史上最悪のロリコン犯罪とでもいうべき、東京埼玉連続殺害事件。
現場検証を報じるニュース映像で、初めて宮崎勤の動く姿を見たとき、我々は、宮崎のあまりに淀んだ目に震憾したものだ。4人に近づき、体をいたぶり、遺体を切断した殺人鬼の目。今年1月、最高裁でようやく確定した死刑が実行されるとき、果たして宮崎は、どんな目で絞首刑に臨むのだろうか。未成年、リンチ、心身耗弱、性倒錯、ロリコン、遺体損壊。2つの事件を
構成するキーワードは、以後平成の時代に起きる凶悪犯罪を語る上で、欠かせないものとなった。
目の前で母親を殺し、娘にその血液を拭かせたうえに姦した千葉・市川4人殺しの非道、松本&地下鉄サリン事件で体験した洗脳と集団テロの恐怖、切り落とした
首を校門の前にさらした少年Aこと《酒蓄蔽聖斗》の底なしの闇、9年2カ月もの間、監禁され続けていた新潟の絶望、大阪池田小で8人を殺害した宅間守の狂気、北九州の家族ら7人に殺し合いをさせた松永太のサディズム。昔、母親を殺した際の感触が忘れられず、大阪の姉妹を殺害した山地悠紀夫と、人がもがき苦しみ窒息死する姿に興奮を覚え、自殺サイトで殺せる人間をおびき寄せた前上博にいたっては、もはや《快楽殺人》の域にまで到達している。
ネットを介し、知らない人間同士が簡単に出会えるこの時代は、イコール、いつ何時、簡単に殺されてもおかしくない時代といっても間違っていない。特集の最初に、平成以降、いかに凶悪ぶりがエスカレートし、理解不能な犯罪が増加してきたのか、改めて振り返ってみよう。