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地方の女子に東京から来たと言ったらモテるのか・都会女子とは違う田舎女子を口説く

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地方人は東京に憧れる。高知にいたころのオレは、小6くらいからずっと上京したいと思っていた。クレープを食べながら原宿を歩きたいと思っていた。缶ビールを飲みながら歌舞伎町をふらつくことになるとも知らず。

ともかく地方人は東京が好きだ。特に若者は。で、たぶん、地方の女子は東京の男に憧れている。都会仕込みのスマートなエスコートにキュンッとしたがってる。否定する人もいるかもしんないけど、それって強がりだから。

だって地元の同級生も「うちマー君うらやましいがやき」とか言ってるし。どうして今までこのおいしい状況を利用しなかったんだろう。上京して14年、すっかり東京人になったオレが田舎に行ったらモテまくるってことじゃないか。ではどこに乗り込んでやろう。東北方面は迷惑をかけそうだからやめるとして、目指すは西。静岡か長野か。いや、近すぎて東京人は珍しがられそうにない。 

かといってあんまり遠いと旅費がなぁ。わざわざ北陸や九州まで行ってらんないし。熟考の末、行き先は決まった。

NHK朝ドラで注目の岐阜だ。日本地図を見ていただきたい。どうだろう、この絶妙な位置は。東京からははるか遠く、でも関西の文化圏でもなく、近くの都会といえば名古屋だけ。かといって、みゃーみゃー言ってる名古屋人ってオシャレじゃないしなぁ、トンカツに味噌かけるし、とか思ってるはず。そこにさっそうと登場する東京人のオレ。羨望の眼差しを万単位で集めちゃうかもよ。

4月上旬の週末。3時間ほどかけて、目的の岐阜に到着した。駅前を見た感じ、商店街のシャッターがあちこち閉まってたり、パルコが閉店していたりと、なんだかさびれてる。まずはここでナンパといくか。ターゲット発見。じゃあ行くぞ。いきなりカマしちゃえ。
「ねぇねぇ、オレ東京から来たんだけど」
「…」彼女はキョトンとしてる。もう一回、大きな声で言っておこう。
「東京から来たんだけど、お茶とか飲もうよ。いいじゃん」
「じゃん」なんてスカした言葉は普段使わないが、とりあえず語尾につけてみた。
「いいじゃん、いいじゃん、ん、ダメじゃん?」
彼女は奇人におびえるような目で立ち去った。続いて2人目。
「ねえねえ、このあたり美味しいメシ屋知らないスか?」「はい?」「オレ東京から来たもんで、このへん知らないじゃん」「はぁ?」
また逃げられた。岐阜の子は照れ屋さんなのかな。 でもまあいいや。ナンパはあくまで準備運動。メインは他に用意してある。味噌煮込みうどんでも食って体力温存しておこっと。夜を待ち、繁華街・柳ヶ瀬のクラブへ向かった。もちろん踊るほうのクラブだ。クラブにいる女がDJとかダンサーとかの都会的な男に憧れていることはもやは定説。狩りの場所としては最適だ。

が、クラブに乗り込んだ瞬間、根本的な問題に直面した。女の客がたった3人しかいないのだ。順番に声かけてこっか。 1人目。
「はい、カンパーイ」カチーンとグラスを当てる。
「岐阜のクラブも、けっこうイケてんじゃん」「どこから来たんですか?」「オレ東京」「そうなんですか!」
そうそう、そういう反応を見たかったのよ。と、彼女が後ろを向いて男たちに声をかけた。

「ねえねえ、この人、東京から来てんだって」
「へ〜、旅行っすか」
来るな来るな、あっち行け。 男連れじゃ話になんない。あっちの2人へ行こう。どうやら友達同士みたいだ。
「お二人さん、よく来んの?」「まあね」「オレは初めてなんだよね。東京から来てんだけど」「へー。東京ではよくクラブに行くんですか?」おっと、ここはアピールのしどころだ。
「そうだね、六本木とか渋谷によく行くね」「へ〜」「ときどきDJやったりもするし」「へ〜」「じゃあ、これからどっかで飲み直さね?」
「うーん。やめとく」バッサリ斬られた。クラブを出て柳ヶ瀬をフラフラ歩いてると、客引きが声をかけてきた。「キャバどうですか?」
そうだ、キャバですよ。飲み屋のネーちゃんは容姿に自信があるだけに、田舎でくすぶってちゃいかんと思ってるんです。都会に連れ去ってくれる王子様を待ってるんです。客引きに誘われるまま、ふらっと店内へ。茶髪のコが隣についた。「こんばんわー」
水割りを作ってる横で、独り言のようにつぶやいてみる。

「あぁ疲れた。東京から来ると疲れちゃうな〜」
「えっ、東京なんですか?」
ビビってるビビってる。いい表情だ。
「うんそう。キミ、六本木のクラブとかでぜんぜん通用するよ」
「もぉー。東京の人は上手だなぁ」
彼女はじゃれるようにオレの肩を叩いてくる。東京人効果はあらわれたと見た。
「キミが岐阜にいるのはもったいないって。都会で勝負するべきじゃん?」
「またまた〜。じゃあ東京に行ったら部屋に泊めてよ」
「でもオレ、泊めたらエッチしちゃうよ」
「ヤダぁ。私おっぱい小さいし」
「東京では小ぶりのほうがモテるんだよ」
「そんな話聞いたことないけど」
「東京は流行が早いからね」
ちょっと失礼と、ジャケットを開いて胸の膨らみを確認した。その様子を小悪魔的のような目で見つめてくる彼女。まんざらでもない様子だ。
「んじゃ、アフターでも行っちゃう?」
「今日はダメなんです」
返事、早っ!次に現れた女の子もノリは良かったがアフターには応じず、結局単におしゃべりを楽しんだだけで終わってしまった。岐阜の朝がきた。今日は挽回するぞ。お見合いパーティに出撃だ。当初から本命はコレだったからね。
会場のホテルには、休日ということもあって大勢の婚活さんが集まっていた。男女20対20とバランスもいい。今日のオレの設定は「東京在住の会社員だけど、旅行中に岐阜の女性の人柄が好きになり、遠距離恋愛からスタートできる子を探しに来た」という、なかなか誠実そうなものだ。参加者が揃ったところで、男がくるくる回る回転寿司タイムが始まった。
「ええ、東京に住んでるんですよ。でもこっちで彼女が出来ればいいなと思って。はい」
次から次に東京人をアピールしていく。この時間帯は〝押し〞ではなく印象づけに集中すべし。過去の体験から学んだワザだ。 

20人としゃべって気になった子は3人。どこから見ても美人ちゃんの2人と、プロフィールカードに『趣味・文通』と書いてたおっとりちゃんだ。でもオレのことが気になった子はいなかった。パーティ半ばで、気になった異性に対して送る「印象カード」をまったくもらえなかったのだ。やっぱ遠距離恋愛はハードル高いか。

ヤル気が失せたままパーティは終了したが、でも最後の気力をふりしぼってオレは汚い手に打って出た。会場の出口で、カップル成立に至らなかった女性に声をかける作戦だ。あ、美人ちゃんが出てきた。男と一緒だ。そうか、カップルになったのか。じゃああの子はどうだ。ダメダメ、可愛くないし。おっと、文通好きのおっとりちゃんが一人っきりで出てきたぞ。

「おつかれー」「あ、東京の人ですよね?」
覚えてくれている。さすが文通マニア。関係ないけど。
「ちょっとコーヒーでも飲んでこっか」「いいよー」
こういうことがあるんです。カップルになれなくてもあきらめちゃいけませんよ。彼女は川上サチコさん。オレより一コ下の31才だ。
「わたし、飛騨のほうから来とるもんで。めっさ田舎なんです。コンビニもない山の中で」
ああ、心が洗われる。北アルプスの少女ですか、あなたは。文通が似合いすぎだよ。田舎のムスメさんだけに、やっぱ東京に憧れてるよな。なんせ彼女、新幹線にすら乗ったことがないとか言ってるし。さっき印象カードをくれなかったのは気になるけど。コーヒーを飲んだあとメシに誘ってみた。なにせこっちは明日、東京に帰らなきゃなんないのだ。急がないと。が、彼女は申し訳なさそうに言う。

「ごめんなさい。今日は献血したから、えらい疲れとるもんで」「献血?」「自分が何かできることがないかと思って」
思わず目がうるんでしまった。こんな子に即マン狙ってたオレ、なんて汚れてんだ!いい子とは出会えたが、それはそれ。岐阜くんだりまで来て、一発もヤラずに帰るなんて、やっぱどうなんだと思う。だからテレクラに行くことにした。もちろんタダマン狙いだ。

エンコー目的の女でも、こちらが東京人と知れば「まあステキ、お金なんていいわ」となる。なるはず。…なるかな?岐阜唯一のテレクラは、中心部からタクシーで30分も離れた、畑だらけのヘンピな場所にあった。さあ来い!個室に入り、電話機をジーと睨み付けてそのときを待つ。まもなくコールが。

「もしもし〜」「はい、もしもし。おねーさんは今日どんな感じ?」「あっ、うん。お小遣いほしいなぁーっと思って」
ヘンなテンションのエンコー女だが、「27才で、見た目はキレイ系というよりはカワイイ系」という自己申告を聞き、触手が動いた。電話で東京人をアピールしても効果が薄そうなので、惚れさせるのは会ってからとしよう。

とりあえずホ別2万でアポを取り、タクシーでレッツゴーだ。待っていたのは、キレイ系でもカワイイ系でもなかった。正確にはカイブツ系。その体型、内山君ですか?早く逃げよう。ヤバイ。あっ、こっちに気付いたぞ。なにかに魅入られるように、タクシーのドアを開けてしまった。内山がニコやかに乗り込んでくる。タッキー&翼のキーホルダーをじゃらじゃら鳴らして。

「何でタクシーなの?」「いや、いろいろあって…」
適当にお茶を濁して帰そうとファミレスに入った。スパゲティを汚らしく食べながら、内山がニヤニヤ見つめてくる。
「おにーさんは、何かオシャレですよね」
「あ、ありがとう」
「タクシーで来てるし、県外の人ですか?」
「そうだよ。オレは東京から来てるの」
「へぇー」
内山をタダで抱けたところでどうしようもないけれど、ここは実験に徹する科学者になっておこう。
「東京はジャニーズとかよく歩いてるよ」
「ホントに?」
「タッキーとしゃべったことあるし」
「マジで?」
内山の機嫌が良くなってきた。
「んじゃホテル行っとく?」「うん」
「カネないけどいい?」
「あ、うん」
流れからして、東京アピールがいたことは間違いない。さてみなさん、どこで彼女ができたんだよと疑問を抱いてらっしゃるだろう。内山かって?バカ言っちゃいけません。そう。あの子です。東京に戻った日、文通ちゃんと、文通ではなくメール交換が始まったのだ。
〈正教クン。昨日はありがとう。いろいろ話せて楽しかったです。また会いたいですね〉
飛騨の山奥からでもメールは届くんだ。たぶん社交辞令だろうけど返事しておこう。
〈こちらこそありがとう。もう東京に戻ったけど、今もすごく会いたいです〉
すると翌日。
〈今日はマスクを付けて頑張りましたよ。早く会いたいですね〉
あの子、マジでオレに惚れてる?
悩んだ。悪い子じゃない。ていうか、性格は満点かもしれない。
顔だって75点ぐらいはある。好きか?好きか?うん、好きだ!
オレはああいう子と付き合うべきなんだ!
週末、オレは岐阜へ向かい、駅前のロフトでサチコちゃんと再会した。
「よっ、久しぶり!」
「会いに来てくれてありがとう」
彼女はちょっと照れ臭そうにオレに半歩だけ近付いた。どうでしょう、この甘酸っぱい感じ。イタリア料理の店へ入り、彼女の田舎話に耳をかたむける。何もないところに住んでるからとくすくす笑う様がかわいらしい。
「東京には来たことないの?」
「一回だけ夜行バスで行ったことがあるんです。恵比寿ガーデンプレイスがキレイだったなぁ」
そっか恵比寿か。いつか連れていってやる。 メシを食った後は、サチコちゃんの運転でドライブすることになった。
「田舎なんで、夜景のキレイなとことかないんです」
「ぜんぜんいいよ」
「あと、わたし方向オンチなんで迷うかもしれないんで」
「はははっ。頼むよ」
肩をポンと叩くと、彼女はペロっと舌を出した。
「ねえ、オレが喫茶店に誘ったとき、どうしてついてきてくれたの?」
「東京の人だけど、この人は優しそうやなあと思ったんです」
この言い方、東京アピールはどちらかといえばマイナスだったみたいだけど、結果オーライってことで。決〜めた。遠距離恋愛しちゃおう。飛騨と東京、そんな気にするほど遠くないって。公園の駐車場に車を停めてもらい、軽くキスをかます。そのままシートを倒し、身体に手を這わせ…。 

彼女がその手をぎゅっと握って、こっちを見た。
「正教クン、また会いに来てくれますか?」
「うん、もちろん」
握った手の力が弱くなった。

絶対成功するナンパの声かけ・出会いのきっかけに四コマ漫画が使えるぞ|口説き体験談

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街での男女の出会いといえば、王道なのはナンパですが、声をかけるきっかけがなかなかありません。ナンパで出会うきっかけに四コマ漫画が使えるそうですが実際に街に出て試してみました。

声かけの口実として、読売新聞の四コマ漫画『コボちゃん』の、オチが難解な一話を小道具に使ったのだ。これ、意味わかりますか、と。それによって、ファミレスという普通はなかなかナンパしにくい場所でも、ほぼ全員ともののみごとに会話がスタートしたのである。
今回は、ナンパに不向きとされる場所でこの手法を使い、コボちゃん声かけの有効性を立証したいと思う。使うのは上の4コマだ。一見、オチの意味がよくわからないだろう。考え始めると余計にわからなくなるかもしれない。答えは、コンセントのマークが土俵に似ていたってだけのことだけれど。

この、一瞬「ン?」となるところがミソで、だからこそ女の子とわからない者同士の一体感が生まれて会話につながるのだ。では、実際の新聞にこれを貼り付けて出発!
誰もが声をかけたくなるけれど、どうにもナンパしにくい相手として、まずはファッションビルで買い物中の女が挙げられる。オシャレさんで可愛いんだけど買い物してるとこに声かけても迷惑だろうしな、と思いがちなターゲットだ。でもコボちゃんがあれば…。
いざ新宿東口の「ルミネ」へ。女服のフロアでエレベータを降り、ずんずん歩いていく。誰を選ぶか迷いますな。よし、あのかわいコちゃんだ。カバンから新聞を取り出して近づいていく。
「あの、ちょっと聞いていいですか?この漫画なんですけど」
「はぁ…」

「オチがわけわからなすぎて、誰かに聞きたくなって。ちょっと見てもらえませんか?」
さらにぐいっと突き出す。おっ、受け取ってくれたぞ。
「わかります?」
「うーん。コンセントかぁ…」
「さっぱりでしょ?」
「テレビだから電気…」
「電気ねぇ」
「…電気は関係ないかぁ」
彼女は首をかしげてニヤニヤ笑い出した。
「難しいでしょ?」
「そうですね」
声に警戒心がない。さすがはコボちゃん。ものの10秒で懐に入り込んだぞ。
「でも四コマ漫画なんだし、オチはあるはずなんですよ」
「気になりますね」
「でしょ? たぶんおねーさん、買い物に集中できなくなりますよ」「はははっ」
スムーズな流れだ。タイミングを見計らって話題を変えてみる。

「今日は何を買いに?」
「まぁ春モノとかを」
「水色のトレンチコートとか似合いそうですけど?」
「はははっ、水色はさすがにちょっと派手ですよー」
ウケてるウケてる。やっぱり出だしがスムーズだと反応がいいですなぁ。
「せっかくだし、下のスタバでお茶でもおごらせてよ」
「じゃあ、まあ少しだけなら」
ほい来た!スタバでの会話は省略する。大切なのは、およそ30分後、オレのLINEに彼女が登録されたという事実だ。これだけで十分でしょ。お次はファストフード店に向かおう。客のまばらな真夜中ならまだしも、日中の店内はなかなか声をかけにくいものだ。
西武新宿駅前のマックへ。カウンター席でいかにもヒマそうに携帯をイジってるコを見つけた。コーヒーを買って隣に陣取る。カバンから新聞を出し、彼女のほうにスーと差し出す。
「あの、この漫画ちょっと見てもらえません? オチがわかんなくって」
彼女がコボちゃんをのぞき込む。
「どこが面白いのかさっぱりなんですよね。おねーさん、わかります?」
しばらくじーっと眺めた後、彼女の顔がふっと上がった。
「これ、コンセントの突っ込むところが土俵っぽいからってことなんじゃないですか?」
キミ、やるねー!
「なるほどコンセントかあ。よくわかったね」
「まあ何となく」
「頭柔らかいねぇ。感心するよ」
彼女は照れ臭そうに笑っている。しめしめ。
「おねーさん、もしかして、クリエイティブな仕事とかしている感じ?」
「いやいや、普通のバイトなんで」
「というのはお昼の顔で、夜の顔はコントのシナリオ書きとかでしょ?」
「はははっ。お昼は学生、夜は居酒屋バイトだし。ていうか、今日もこれからバイトなんで」
おっと、牽制されたかな。いや、でも今日は即ホテルとか狙ってないし、いいってことよ。

彼女のバイト話なんかをダラダラしゃべることしばし、頃合いを見計らって切り出してみる。
「今度、お店に行かせてよ。ていうか、LINE教えといてよ」
「あ、いいですよ」
2連勝です!次はぐいっとハードルを上げよう。マンガ喫茶だ。マン喫にきている女は100%ヒマをしている。上手く声をかければ、
「じゃあ個室で一緒にマンガ読もうよ」となってもオカシクない。でも、その上手い声かけがわからずにどれだけ悶々としてきたことか。さあ、コボちゃんの出番ですよ!
やや個室が広めのマン喫に入り、マンガの棚に向かった。島崎和歌子似のコがいる。おひとり様かな? あるいはカップルシート組?新聞を持って近づいていく。
「あのー。ちょっとこれ見てほしいんですけど」
声をかけた瞬間、彼女が固まった。
「この4コマ漫画なんですけど」
「コボちゃん?」
「そうそう。オチがさっぱりわからないんですよ」
ぐいっと突き出す。彼女は受け取ってじーと眺め、ニヤっと顔をあげた。
「ぜんぜんわからないです。でも、ちょっと頭に浮かんだことがあるんで言っていいですか?」
「ぜひぜひ」
「コボちゃんの下に連載コラムがあるじゃないですか? 第11回って書いてるでしょ? その『11』って文字がコンセントの差し込み口っぽいというオチかなぁと思ったんですけど…。やっぱ違いますよね」
そう言って、彼女はケラケラ笑い出した。何かいいノリじゃん。
「おねーさん、発想力豊かですね。あ、マンガとかはどんなの読むんですか? よかったらお薦め教えてくださいよ」
「いいですよ」
そうこなくっちゃ。願ったり叶ったりというか、彼女はかなりマンガ通らしく、マンガを次から次へと詳しく解説しながら紹介してくれた。「ぼくの部屋に来ませんか?」とどこで誘えばいいのかな。10数分後、オレの手には彼女のお薦めマンガが何冊も抱えられていた。

「こんなにいろいろ紹介してもらってありがとう」
「どれも面白いんで、ぜひぜひ」
「あの、せっかくだから、感想もしゃべりたいし、よかったらぼくの部屋で一緒に読みませんか?」
「いいですよ」
なんと即答! 凄すぎる!島崎さんはいそいそと部屋に付いてきた。にしてもこのコ、どんな気分でやってきたんだろう。なにせ個室に男女が2人っきりだ。いろいろ考えないほうがおかしいし、そういう覚悟があるんだよね?ところが彼女にそんなふうな雰囲気はまったくなく、すぐにマンガに集中し始めた。ひとまずオレもお薦めマンガを読むか。と、中の一冊にエロいシーンがバンバン出てくることに気付いた。少しずつ攻めましょう。
「このマンガ、何気にエロイね」
「そうですかぁ?」
「ヤリまくってるしさ。男はぐっとくるよ」
「ははっ」
会話をさらっと流したい感じの軽い笑いが返ってきた。うーむ。今度は彼女がマンガを1冊読み終わったタイミングを見計らって声をかけた。
「このマン喫はよく来るの?」
「来ますよ」
「広くてキレイだけど、カップルがいろいろヤリそうだよね?」
「ははっ。そういう雰囲気の部屋たまに見かけますよ?」
話に乗ってきましたよ。チャンスだ。
「まあ個室に男女が二人っきりになったらいろいろあるのは自然かもね。てか、ぼくらもそうか」
じゃれる感じで彼女の肩をポンポン叩いてみる。ん? 何となく目が強ばってる。
「冗談だって冗談!」
何とか取り繕った。そうはトントン進まないか。その後も2時間一緒にいたのだが、これといってエロイことはできず、終了。別れぎわにLINEを交換してバイバイになった。帰りの電車でLINEが届いた。
「今日はありがとう。私はマン喫一人でよく行ってます、また一緒に行きましょう」
ま、上出来でしょ。まさにそのLINEを受け取ったときの電車で、隣の女から香水のいい臭いが漂ってきた。三十代後半くらいか。何だか神妙な顔をしているけどなかなか色気がある。そうだ。ここでもコボちゃん使っちゃお。電車でナンパなんて普段ならまずできないけど。新聞をすーと横に差し出すと、彼女がぎょっとこちらを見た。
「あっ、すみません」「……」
「このマンガなんですけど。オチがさっぱりで。誰かに聞いてみたくて」コボちゃんをジっと見る彼女、わかるかな?
「子供がいて、お母さんがいて…うーん、なんだろう」「難し過ぎるでしょ?」「そうですね」
「でも、おねーさん、暗い顔してたから心配だったけど、ちょっとは気分晴れました?」
キザなことを言ってみたところ、彼女がふっと笑う。

「そうですね。でも、今度はそのコボちゃんのオチが気になって仕方ないけど」
つくづく4コマ漫画って敷居が低くてありがたいよなぁ。
「おねーさん、どこまで行くんですか?自分、今日はトコトンこれ考えるんで、よかったらどっか飲み屋で手伝ってくれませんか?」
「ほんとに? まあ、いいですよ」
深夜1時。吉祥寺の居酒屋に入ると、彼女はまずトイレへ入り、化粧をバッチリ直して戻ってきた。
「殿方と飲むときは気を付けないとね」
殿方とはまたおどけた言い方ですなぁ。まずは酎ハイで乾杯する。彼女の名前はミユキ。歳ははっきり言わなかったが、オレより少し上っぽい。
「それにしても、何をそんなに暗い顔してたんです?」
「まあいろいろと」
「いろいろって何?」
「それは言えないけど…」
しつこく聞いても口を開かない。どうせ男にフラれたとかそんなところかな。
「ミユキさんは、カレシはいないの?」
「…殿方とはもう十年以上付き合ったことなくて」
いい歳の女が十年以上も男と縁がないとストレスも溜まるのか、彼女は仕事のグチをこぼしまくった。
「でも今日、コボちゃんの話をしてく
れたのはちょっと楽しかったですよ」
「オチ、まだ気になってます?」
「なってますよ。もう一回見せてもらえない?」
「はいこれ」
「うーん、やっぱ難しいね」
「はははっ。酒が入っても考えられます?」
「あっ、うん。私お酒強いんで大丈夫だから」
「じゃあ、今日はトコトン付き合ってくださいよ」
「いいよー」
いい夜になってきたぞ!午前4時。彼女の酎ハイがなかなか減らなくなった。頬もけっこう赤い。酒が強いってのは強がりだったみたいだ。そろそろ居酒屋を出ようと切り出すと、彼女はすんなり席を立った。
「ごめんなさい。私、手持ちが少なくって。ごちそうになっちゃう感じで」
まだ電車が走ってないのはわかっているはず。こりゃあもらったも当然だな。南口をフラフラ歩く。
「えー、仙頭君って、何でわたしに声をかけてきたの?」
「それは、コボちゃんのオチがわからなくって」
「でも、私じゃなくても、他にも人いたのに?」
「それはさあ、ミユキさんならわかりそうだったから」
何気に手をつないでみると、彼女もギュッと握り返してきた。何だか妙な沈黙になる。と、彼女が急に大きな声をだした。
「わかった!」
「なにが?」
「コボちゃん。あれ描いた人が間違って他のマンガとくっつけちゃったんだよ」
「んなわけないじゃん」
目の前に「ハーモニカ横丁」の路地が見えた。彼女の手を引っ張り、薄暗い路地の先でガバっと抱きつく。顔をすーっと近づけてキスをすると、ぬるりと舌が入ってきた。もちろんラブホに連れ込もうとしたのだが、それはムリと断られた。でも今回は、きっかけ作りとしてのコボちゃん作戦なので、これはこれでオッケーってことで!

お祭り気分でナンパ|チンドン屋で「恋人募集」新しい出会い方を探してみた

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今までの俺の恋人探しは、自分の連絡先をいかにして多くの女性たちの目に触れさせるか、に主眼を置いてきた。手紙つき風船を飛ばしたのも、新幹線の立て看板に目をつけたのも、すべてベクトルは同じだ。今回も方向性は変えない。用いる手段は『チンドン屋』だ。パチンコ屋の新装開店などで登場するあの集団。なかなか人の目を集めている気がするのだがどうだろう。今の時代、あのアナログ感はかえって目立つんじゃないか?とはいえ、チンドン屋が「恋人募集」なんて仕事を受けてくれるのやら。あの人たち、パチンコ関係しかやってなさそうだし。ネットで見つけた都内のチンドン屋に話を振ったところ、打ち合わせ場所の喫茶店に、担当者のおっちゃんが現れた。

「どうもタカダです。ご相談のお話ですが…」
「できますかね?」「やったことはないですが、お引き受けしましょう」
料金は、3人編成で2時間7万円。そこそこいい値段だ。もちろん演奏しながら練り歩くだけじゃ、
恋人作りにはならない。宣伝方法は、「恋人募集」というポスターを掲げて、渋谷の町を練り歩いてもらうことにした。「恋人募集」の一文と携帯番号、オレのニックネーム「マー君」、そして顔写真は、普段のオレの坊主頭ではなく、過去の写りのいいモノを載せる。さらにタカダさんの提案で、連絡先を記したビラも配ることにした。すぐに電話をかけられない女性には助かるだろう。
当日の土曜。昼2時。渋谷駅前は、夏のような陽気である。若い連中で溢れるセンター街の入り口で待っていると、カラフルな着物姿の3人が近づいてきた。ちょんまげカツラをかぶったタカダさんが先導している。「お待たせしました」連れの2人は、水戸黄門の助さんとお絹(由美かおる)風の方だ。2人ともベテラン役者みたいな落ち着いた雰囲気だ。タカダさんが作ってくれた宣伝ポスターは2枚。自分の太鼓に1枚、もう1枚を助さんの背中へ取り付ける。では、みなさんお願いします。
3人が通りの真ん中に歩いていく。サックスがスマップの「世界に一つだけの花」を奏で始めた。オレはちょっと離れた場所から見守らせてもらおう。
「そこを歩くおねー様方、寄ってらっしゃい見てらっしゃい。この写真の青年、現在、恋人募集中でございます」
タカダさんの口上に、周囲の視線が一斉に飛んできた。

「名前はマー君。なかなかイイ男じゃないですか? ほら、おねーさん、この電話番号にかけてみてください」センター街の入り口がちょっとしたステージみたいになった。写メもバチバチ撮られている。すごい注目のされ方だ。女の子グループがヒソヒソ喋っている。「マジなのこれ?」「携帯さらしてんだけど」「かけてみたら?」
ふふふ、迷ってないで早くかけておいで。センター街の入り口で宣伝を続けること分ほどで、やっかいそうな状況が発生した。お回りさんの巡回だ。
「これ、キミ?」オレの顔とポスターをジロジロ見比べる警察官。「恋人募集してんの?」「…はい」
「ふーん、ま、それは別にいいけど、同じ場所でパフォーマンスするのはダメだからね」
ふーん、じゃあ渋谷の街をぐるぐる練り歩きますか。センター街を抜け、109、そしてぐるっと回ってハチ公銅像のほうへ。その間、服屋のスタッフさんが顔を出してきたり、2階のカフェから写メを撮られたりと、まったくもってスゴイ注目のされ方だ。ただ、それにしては電話がなかなか来ませんなぁ。1時間が経過。休憩のために宮下公園へ移動する。とそこで突然、電話が鳴った。非通知である。来たか?

●もしもし。
○あ、繋がった。マー君?(男の声)
●はいそうです。
○恋人募集してるんですか?
●そうです。
○怪しい店とか? 騙しとか?
●いや、そういうのでは…。
○こえーよ!
電話は切れた。チンドン屋の3人が心配そうにこちらをのぞき込んでくる。
「何て言ってました?」
「男でした。怪しい業者だと思われてるっぽくて」
「じゃあ、仙頭さん本人を見せるってのははどうですかね?」
助さんがボソっと言った。おっと、それはナイスアイデアだ。写真だけで「この男いい男でしょ? 電話をかけてください」では、悪徳フーゾク業者と一緒だもんな。休憩を終え、再びセンター街の入り口へ戻ってきた。さて気合いを入れましょう。タカダさんの口上が始まった。「そこを歩くおねー様方、寄ってらっしゃい見てらっしゃい。この青年にご注目」めっちゃ見られてる。けっこう恥ずかしいかも。でもここは気合いでオレも声を出す。「ご紹介にあずかりました、ぼくマー君でございます。カノジョがおらず、毎日の生活はさみしい限り。もっか恋人募集中の男でございます」
そう呼びかけながら次々とビラを差し出していく。それを援護するように、3人のサックスや太鼓が鳴り響く。まわりを見れば、今日一番の注目のされ方だ。どうだこの宣伝力は。おっ、電話が鳴ったぞ。

●もしもし。
○はははっ。(男の声)
●もしもし。
○おまえバカか?
イタ電かよ!かくして2時間のチンドン屋は終了した。あとは、時間差でどれだけ連絡が来るかだ。女子ってのは、買い物を終えてからゆっくり電話したがるもんだからな。電話が鳴ったのはその晩からだった。19時21分
●もしもし。
○もしもし、マー君?(男の声)
●はい。
○マー君さぁ、人の女にちょっかいかけようとしてんの?
●…ちょっと状況がわからないんですけど。
○オレのカノジョの鞄からマー君のビラが出てきたんだけど。
●…それは何というか、町で配っているポケットティッシュくらいの意味で…。
○おまえさぁ!
この後もさんざん怒られてしまった。何をそんなに神経質になってんだか。
20 時03分
●もしもし?
○……。
●聞こえますか?
○……。
●あのー、イタズラだったら切りますんで。
電話を切ると、またすぐに掛かってくる、というイタズラを10回以上繰り返された。うっとうしい。
22時13分
●もしもし。
○もしもし。マー君…さんですか?(女の声)
●はい、そうです。
○渋谷で見たんですけど、彼女募集ってやつ。
●ありがとうございます。
○これ、テレビの企画とかなんですか?
●いや、テレビとかではなくで、単純に個人でやったんですけど。
○そうなんですか? 反応とか来ました?
●イタズラばっかりですよ。
○はははっ。じゃあ、頑張ってくださーい。
やはり個人が本気であんなことをするとは思わないのかもしれんな。
22時45分
●もしもし。
○こんばんは。好みのタイプとかあるんですか?(女の声)
●もしかして恋人募集を見てくれた方です?
○そうそう。おにーさんも誰でもいいってわけじゃないでしょ?
●まあ…。
○私はね、やっぱり嫌いな部分が同じ人かな。パートナーにするなら好きなことが一緒な人がいいとか言うじゃない? でもそれは間違い。それは割と離婚する。おにーさんも離婚は。
恋愛についての持論を延々語ってくれた。ヒマ潰しにかけてくんじゃないっつーの。翌日12時31分
●もしもし。
○もしもし(男の声)
●はいはい。
○マー君は、ゲイとかじゃないんですよね。
●はい、違います。(すぐ切る)
ま、こういう輩が現れるだろうとは予想していた。
なんと、電話は以上5人だけだった。なんてこったい!
もし今後、なんらかの展開があるとすれば、22時13分の彼女ぐらいだろう。着信番号が残ってるし、こっちからかけてやれ。だが、繋がらないし留守電にもならないので、電話番号を使ったショートメールをしておく。

『先日の恋人募集ではお騒がせしました。電話もらってからも、相変わらずイタズラが続いています(笑)』あえて単なる報告だけのあっさりしたメールを送ってみた。すると、速攻で返事がきた。
『wwwwww。まったく来なかったんですか?』
『ぜんぜんです』
『へー』
チャットみたいにポンポンとメールが繋がった。よっぽどヒマしてんのか?
『今日はお休みですか?』
『仕事中です』
『すみません、仕事中に。ちなみに何をされてるんですか?』
『パチンコの景品交換所』
金を受け渡すあの人たち、ケータイ片手でも務まるのか。いずれにせよこのテンポの良さ、一気に押してみるか。
『今日はお仕事いつまでです?』
『夕方までですよ』
『お仕事終わったあと、もし良かったらお茶でもどうですか? せっかくだししゃべったりしたいんで。よろしくです』
『いいですよ。私、好きな店があるんですけど、そこでもいいですか?』
さらっとアポれてしまった。しかも、教えられた店は、代官山のお洒落カフェだ。意外とイイ女だったりして?夜7時。待ち合わせの代官山駅前には、子供の参観日に行く母親みたいな微妙に着飾った熟女が立っていた。
「マー君ですか?」
年齢は40代前半くらいか。お見合いパーティでよく売れ残っているような雰囲気の方だ。電話の声は若かったのに。ん? 彼女がオレの顔をジロジロ見ている。
「写真と雰囲気ちがいますね?」
「…いや、あれはちょっと前に撮ったもので。最近、坊主にしちゃって」
「ふーん」
いかん、これじゃ裏モノがさんざん標的にしている詐欺写メエンコー女と一緒だ。
「すみません。でも恋人募集してるのはマジなんで」
「ああ、そうみたいですね」そうみたい? 言い回しが引っかかるな。上から目線?
白々しい空気のまま、シャレたカフェへ。ベッド席に二人して寝転がる。
「そういや、お名前聞いてなかったですよね」
「ああ、小島です」
下の名前を言わないあたりも、ずいぶん他人行儀だ。注文を終え、彼女のほうから口を開いた。
「マー君は本気であれで恋人を探してたんですか」
「いや、ちょっとフザけた気持ちもあったんですけど、こうやって小島さんに会えたし間違ってなかったのかなって」
100点の答えを返したつもりだったが、彼女の表情は冴えない。さて困ったものだ。この人、ぜんぜんノリ気じゃなさそうじゃん。さっきからずっとスマホいじってるし。
「小島さん、なんか怒ってます?」
「怒ってませんよ」
「でもなんか機嫌悪そうだし」
「あー、なんか印象違うかなって」
うっ、やっぱり詐欺ポスターのことを怒ってるのか。あれ、3年くらい前の奇跡の1枚だもんな。
「あの写真のボクは気に入ってくれてたんですか?」
「うーん、気に入ったっていうか、ちょっとどんな人か知りたいかな、ぐらいの感じ?」
「今のボクはどうですかね」
「そういうこと言ってるんじゃなくて、嘘はダメって思いません?」
あー、こりゃ相当怒ってるわ。さっさと帰ろっ。みなさん、チンドン屋で恋人を募集するときは、現在の写真を使いましょうね。って誰もマネしないか。

出会いアプリ全盛期の今でもテレクラが熱い!?池袋でアナル丸見えで腰を振るバンギャをゲット

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テレクラ『R』池袋西口店の記事によれば、20代ギャルからのコールがじゃんじゃんり響く異常事態が起きているというではないか。
灯台下暗しとはまさにこのこと。俺が地方のあちこちで泣きながらバケモノ退治をしてる間に、まさかホームタウンの東京に、そんなパラダイスが出現していたとは。
というわけで今回は池袋へ赴く。ワクワクしながらも、心のどこかで「結局、桂小枝みたいなオバチャンが現れるんだろ?」
と思ってしまうのは、今まで散散テレクラで痛い目にあってきたせいだが、果たしてどうなることやら。
「いまいくつ?」
「23です」
 店に入った途端、コールが連続した。1人目は自称27才のエンコー希望者、2人目も自称24才のエンコー希望者といった具合で、のっけから池袋パワーを見せつけられた形だ。ただ、クスリでもやっているのか、2人ともロレツの回らない怪しい話し方だったためやむなく放流。でもこの調子ならマジで大当たりを引けるかも。
そんなことを考えているうち、またもコールが。
「あ、もしもし。こんにちは〜」
 やや鼻にかかった高い声に若さを感じる。
「こんにちは。今日はどういう人を探してるの?」
「これからワリキリで会える人がいたらなって」
「こっちもそうだよ」
「ふふふ、ですよね〜」
「いまいくつ?」
「23です」
 やっぱりこの子も20代か。池袋、マジですげぇーな。
「見た目はどんな感じだろ。似てる芸能人とかいる?」
「ん〜平子理沙とかローラに似てるって言われたことはあります」
 え、ウソだろ!?それが本当なら超絶美人じゃん!
「あ、でも期待しないでください。実際はデブですから」
「そうなの? ちなみに身長と体重は?」
「えー、言うんですか? 162の54です。ヤバいでしょ?」
その数字が正しいとすると、決してデブではない。やや肉付きがいい程度だ。
経験から言って控え目なキャラにハズレはない。最悪、顔がブスでも気分よく遊べるからだ。よし、このコにするか。
「遊ぶとしたら条件はどれくらいかな?」
「イチゴーでも大丈夫ですか?」
「いいよ。じゃあ会おうか」
「よろしくお願いします。私、アズサって言います」
 待ち合わせ場所は駅西口近くの金券ショップ前となった。目印となる服装は、縦じまのミニスカワンピースとのことだ。

金券ショップ前に足を運ぶと、雑居ビルの陰に隠れるように立っている女を発見した。うつむいてスマホをいじってるのではっきり顔は確認できないが、ムチムチとした体つきからしてアレに間違いないだろう。近寄って声をかける。
「あの、どうも」
女はスマホから目を離してこちらを見るも、またすぐに視線を戻してしまった。完全に無視された形だ。ん、この子じゃないのか?
「あの、アズサちゃんだよね?」
「…あ、ムシゾーさん?」
「そうだけど」
「ごめんなさい。ナンパかと思ってシカトしちゃった」感動がこみ上げた。長らくこの連載を担当してきたが、〝ナンパされ慣れ〞してるレベルの女とアポれるなんて初めてのことだ。晴れやかな気分で、あらためてアズサを見てみる。印象としては柳原可奈子を細くして、さらにセクシー要素を足した感じか。
むろん平子理沙やローラにははるか1万光年は及ばないが、それでも歴代のテレクラモンスターたちと比較すればダントツの容姿だ。なにより、瑞々しくて張りのある素肌がまぶしい。足取りも軽やかにホテル街へ。その道すがら、ふと考えた。せっかくイイ女と遭遇できたのに、このままあっさりラブホに入っていいものか。できれば先にデート的な時間が作れたら、その後のセックスはもっと興奮できるんだけど…。
 視線の先に、カラオケがあった。思わず彼女に声をかける。
「あのさ、ちょっとカラオケしてかない?」
「え、何それ? カラオケに行ってからエッチするってこと?」
 困惑した表情を露骨に浮かべる彼女。
「やっぱダメ?」
「ダメじゃないけど、カラオケ行ったら最低1時間はかかりますよね? だったら、あとこれくらいは欲しいかも」
 彼女がパーにした手のひらを見せた。5千円追加しろってことらしい。ちょっと興ざめだ。やはり若くて可愛いといっても、このあたりはしっかりワリキリ嬢なんだな。まあ、もちろん払うけどさ。
「エッチするのが恥ずかしくなるよね」
 先ほどはあれほど渋ってたくせに、カラオケ個室に入るとアズサは上機嫌になった。
「私、実はカラオケめっちゃ好きなんですよ」
 慣れた手つきでリモコンを操作し、さっそくマイクを握りしめる。スピーカーから流れてきたのは聞いたこともない曲だ。
「誰の曲?」
 歌い終わったところで尋ねると、まったく知らないバンド名が出てきた(名前は忘れた)。ビジュアル系では有名な連中らしい。
「ギャなんですよね、私」
「え? ギャ?」
「あ、ごめんなさい。バンギャって意味です」
 そんな短い言葉、わざわざ略す必要あんのか?
「そういえばプライベートなこと何にも聞いてなかったよね。仕事は何してるの?」
「CDショップの店員です。給料安いし、地方のライブの追っかけもあるから、いっつも金欠なんですよね〜」
「へえ、それでワリキリを。でもなんでテレクラなの?」
「ギャの友だちが教えてくれたんです。いいバイトになるって」
「でも出会いカフェは行かないんだ?」
「行ったことないですね。なんかあそこってマジックミラーの部屋になってるんでしょ? もし知り合いの男とか来てもわかんないし、怖いじゃないですか」
 それを言うなら、テレクラの待ち合わせも似たようなもんだと思うけど。互いに数曲ずつ持ち歌を披露し、さらには倖田來未のデュエット曲を熱唱したタイミングで、バンギャちゃんが突然、ニコニコとこちらを見てきた。ん、どうした?
「なんか、こういうのも悪くないっスねぇ〜」
「何の話?」
「ワリキリで会った人とカラオケとか初めてなんだけど、意外と楽しいかもって」
「たしかに打ち解けるよねぇ」
「そうそう。でも何か距離感が近くなるとエッチするのが恥ずかしくなるよね。なんかウケるんだけど。ははは」
 これぞ待ち望んだシチュエーションだ。俺もこの後のセックスを想像して半勃ちしてるし。しかし、こんな楽しい展開を享受できるのも、結局のところは、バンギャちゃんがまともな人間だからという一点に尽きる。奇声を発したり、人前で鼻くそをほじったりするいつものテレクラ女とだったら絶対にこんな関係は築けないだろう。普通にコミュニケーションが取れるってのは、本当に大切なことなんだなあ。
カラオケを出てホテルへ。部屋に入ってウマそうにタバコを一服してから、バンギャちゃんがおもむろに脱ぎだした。
「今日も暑いよねー。もう汗でグショグショ。一緒にシャワー浴びようっか」
現れた裸体は、腹回りや尻の肉が多めの、予想どおりのビジュアルだ。そして胸もデカい。軽くEカップくらいはありそうだ。こちらの視線に気が付いたのか、バンギャちゃんがとっさに手で胸を隠す。その顔に浮かぶのは、苦笑いと照れ笑いの中間のような微妙な表情だ。
「やだぁ。そんな風に見られると、なんか恥ずかしいんですけど〜」
「へえ、そうなの?」近づいて胸をモミモミしてやると、「いやーっ」と笑って逃げ腰になる彼女。なんだか、ナンパした子とホテルにいるような気になってきた。楽しすぎるんですけど。
 シャワーで汗を流した後は、まっすぐベッドへ。まずはバンギャちゃんを仰向けに寝かせて、そのうえに覆いかぶさる。ではキスを…。
しかし彼女はさっと顔を背けた。
「んーゴメンなさい。キスはちょっと苦手で。てか、いま彼氏がいるから…」
 普段の俺ならおとなしく引き下がるところだが、この日はよほど興奮していたのか、聞く耳を持たず強引に唇を重ねた。そして固く閉じた口を舌でめりめりとこじ開けていく。めりめり。
「んーんー!」
 めりめり。
「ん〜〜〜っ!」
 めりめり……パッ。ついに口が開いた。すかさず舌をねじ込み、中でレロンレロンと大暴れさせると、やがてバンギャちゃんの舌が少しずつ応戦をはじめた。
最初はチロッ、チロッと遠慮気味に。しかしその10秒後には自らも舌をべろりと出し、こちらの舌に絡めてくる。しかも「ああん、ああん」とみだらな吐息をもらしながら。この子、めっちゃくちゃエロいっす!スケベったらしいディープキスを堪能した後は、唇を下にゆっくり移動させていく。まずは首筋へ、次は仰向けになってもほとんど型くずれしない立派な胸に。
ピンと固くなった乳首をちゅぱちゅぱと吸いつつ、右手は股間へ。しっとりと湿り気をおびた膣壁をこじ開け、指を2本挿入する。
「はあはあ、あん。チョー気持ちいいんだけど」
わざとらしくない、抑揚気味のアエギ声が実にリアルだ。
今度は軽くフェラさせてから69の体勢に。
やや色素が沈着したビラビラを押し開き、周囲から徐々に攻めていく。大きめのクリトリスを丁寧に舐め、ころころと舌先で転がすと、脂肪のついた尻がぶるんと揺れた。
「あ、それイイ。それ好き。もっと舐めて」
「こんな感じ?」
「うん。次は強く吸って」
「こう?」「そう! でもまだ刺激が足りない。もっとぉ〜」
まったくもう、貪欲ですな〜。ではいよいよ仕上げといこう。呼吸の乱れた彼女の両足を持ち上げ、正常位で挿入する。赤く染まったバンギャちゃんの顔をしばらく楽しみ、そのあとはバックでチンコを抜き差しする。尻の割れ目を開くと、毛のないきれいなアナルが丸見えだ。
「ケツの穴見えてるよ」
「やだ〜、恥ずかしいからそういうこと言わないで。あん、あん」
 快楽と羞恥心に抵抗するかのように、犬の恰好のまま首を左右に激しく振るバンギャちゃん。そんな彼女の姿を眺めながら、俺は夢中で腰をふり続けた。池袋西口、おそるべし。まさかこの世にこれほど楽しいテレクラが存在するとは。

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