0092_2018103119491822a.jpg 0093_2018103119491900e.jpg 0094_201810311949211b5.jpg 0095_201810311949224bc.jpg
つまり、大学格差が広がるだけで、有名校の入学難易度に何ら変わりはないのだ。ならば、子供1人にシックスポケット(両親と、それぞれの祖父母)が当たり前の今だからこそ、裏ルートを使わない手はない。裏口入学だ。過去の新聞データを検索すれば、「絶対合格させてやる」と、多額の金を詐取する自称・ブローカーたちの詐欺事件が枚挙にいとまない。が、一異を返せば、それだけ世間は金さえ出せば大学に入れると信じ込んでいるのだ。「裏口入学は存在しますよ。実際、この私が仲介してますから」今回、取材に応じてくれた、某4年生大学に勤務する男性職員A氏は断言した。
金を出せば入学可能な「絶対合格」できる裏口入学。私立医大が次々新設された当初から巨額な設備投資金を回収しようと生徒らの寄付金に依存していた歴史があり、大学を上げ、入試を集金手段と考えている。世間を騒がせた昭和大や北里大学の不正入試事件では、医学部4千万、歯学部2千万、薬学部1千万〜5百万が相場と言われた。最近では、帝京大医学部が7年間で150億円の入学前寄付金を集めていた事実が発覚。神奈川歯科大で理事が受験生の親から500万を受け取っていた事件が表沙汰になっている。ちなみに、現在はだいぶ持ち直したが、鶴見大学が露骨に縁故入学者をバカスカ受け入れたあまり、肝心の歯科医師国家試験の合格率が急降下一気に評判を落としたこともある。医師薬学以外の大学(及び学部)は、生徒本人の入試得点に1割ほどの《ゲタを履かせる》のが通常だ。つまり、裏口と言えど合格は確約しない。これは、目的が金ではなく看板教授を自校に引き留める手段として裏口入学が始まったからだ。詳しく説明しよう。私立大学にとって一番重要なのは、優秀な生徒を集めることで、そのためには学術的研究評価の高い先生やマスコミで活躍する著名教授を確保するのが手っ取り早い。そこで、ある大学(学校名は不明だが、トップクラスと思われる)が、人気教授の子供や親族を優先的に入学させたのだという。
「大学教授っていうと欲のない学者肌の人間をイメージするかもしれませんけど、実際は大違いなんです」ドラマ『白い巨塔』で描かれた大学病院での教授争いはスケール違いにしても、大学教授ほど欲得に人種はないらしい。いったん裏口入学の特権を手にすればそれは既得権となり、年頃の親族がいなくなった後も希望者があれば金品を対価に権利を行使するようになった。この《風習》が、あっという間に他の大学にも広まったのである。
「あの人たちはプライドが高いから教授自ら裏口入学を持ちかけるわけにはいかない。だから、私のように事情を知った連中が仲介するんですよ。ヘタなことされて、裏口のことが表沙汰になっても困りますしね」ただし、あまりに学力のない生徒を入れたのでは、正規に入学した学生から苦情が出るだろうし、ウワサになれば受験生が減り命取りになりかねない(医大系の場合、裏口入学のウワサがあってもそれを目当てに集まる受験生も少なくない)。
つまり、《ゲタ履かせ》は便宜は図っても、ある程度の学力を持った者を入れたい大学側の苦肉の策なのだ。「裏口入学って言うと一般の人はとんでもなく悪い犯罪とか、リスキーだとか思うかも知れませんが、私たちからすればごく当たり前のことなんですよ。国立大は別でしょうけど、私学ですから自分たちの好きな学生を入れて何が悪い、みたいなところがある。どんな有名大学も裏口入学は存在してますよ。」