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ネットではいまだにパチンコ必勝法の広告を見かける。裏モノ一部読者からも「あれはホントに勝てんのか?」との問い合わせがたまにある。断言しておくが、全部ウソだ。勝てるわけがない。現在はびこっている「打ち子募集」と「ホルコン攻略」の悪徳業者から任意の2業者を選び、連中の詭弁を聞いてみよう。
最初は「打ち子募集」から。広告に「パチンコ出玉イベントスタッフ」などと書かれているのがそれだ。彼らの言い分はこうだ。パチンコの出玉は店側がいかようにも決められる。どの台を出すか出さないかはホールの胸三寸。だからわざと特定の台を爆発させて他の客の射幸心をあおることも可能だし、実際そうしたい。しかしその台を一般の客が打ってしまうと店は損をする。そこで
「打ち子(サクラ)」を雇って座らせておく̶。という理屈だ。
早速、HPに出ていた某業者に電話をかけ、打ち子をやりたいと伝えたところ、担当者の川村なる男
性が仕事の説明を始めた。まず、打つ地域はどこでもかまわない。希望の場所を伝えればホールを指定される。現場に着いたら、業者に電話を入れ、どの台に座ればいいか教えてもらう。軍資金は打ち子が全額負担し、出た玉の50%が報酬となる。つまり換金金額の半分を業者に振り込むわけだ。
「5千円もしないうちに、当たりがきますから、ご心配なさらなくても大丈夫ですよ」
「ホントですか?」
「ええ。優良台の情報が入ってるので、間違いありません」
川村の言うように、この打ち子システムは店側とグルになっていなければ成立しえない。すなわち
この業者は全国のホールと結託していることになる。まずありえない設定だ。年会費の1万円を振り込み、身分証をファックスして登録完了。翌日から仕事をすることなった。パチンコ屋の前から電話を入れると、川村から3台の台を指定さ。どれかが空いていたら座っていいらしい。まず2千円だけ使って、出なければ電話で報告する決まりだ。もちろん出た場合は、そのまま打ち続ける。
「ただし、回転数だけはきちんと見ておいてください」
「なぜですか?」
「台の状況としては上がっているんですが、クギによってハジかれてしまうことがあるので、どれくらい回るか確認したいんですね」
リアリティを出すための方便だろう。ま、打ってみますか。幸い、指定の台が1台あいていた。では打ちましょう…アッという間に2千円が溶けた。回転数は… 35 回転か。
携帯から川村に報告の電話を入れる。
「出ませんでした。35回転です」
「悪くないですね」
「悪くない?」
「ええ。では、さらに3千円打ってください。出なければまた報告をお願いします」出なければって、5千円使えば出るんじゃなかったのか。店に戻り、またチャレンジ。3千円もあっさり消えた。
川村に報告の電話を入れる。ぜんぜん出ないんですけど。カスリもしないんですけど。
「リーチはどうですか?アツイのはきましたか?」
「2、3回スーパーリーチが来ましたかね」
「台の状況としては調子が上がる予定なんです。7割がた当たるはずなんですが、残りの3割という
こともありますので」
なんかゴニョゴニョ言い出したぞ。7割だ3割だって聞いてないんだけど。
「つまり残りの3割だと?」
「前の人が結構ハマってたんでしょうね。そうしたことの影響じゃないかと」
「はぁ」
「この後のお時間はどうですか?まだ打てますか?」
「ええまあ」
「でも、そうだな、時間も遅いですし、これ以上、軍資金を使わせてもアレなんで、今日のところは引き上げましょうか」は〜〜? それじゃ5千円の負けが確定じゃん。
「いえ、これに関しては、戻しの申請がかけられますんで」
「使った金を返してくれるってこと?」
「ええ。1万5千円までなら戻しがかけられるんです。ただこれ以上、使ってしまうと、私の裁量の範囲を超えてしまうので、明日にしましょう」
もっともらしいことを言うヤツだ。固定給ならば〝確実に〞出る
翌日、同じ店に行き、再び川村に連絡を入れた。指定されたのはまた3台だ。
「ガンバってくださいね」
川村の声に見送られ、指定の台を2千円ぶん打つ。やっぱり出ない。回転数は34回転。
「全然、出ないんですけど、スーパーリーチもかからなかったんですけど」
「オカシイですね。回転数はどれくらいですか?」
「34回です」
「それなら問題ないですよ。今度は3千円だけ打って、また様子を見てください。出なければ連絡をくださいね」昨日とまったく同じパターンじゃないか。追加で3千円ね。はいはい、打てばいいんでしょ。
…2日で都合1万円が溶けた。もう川村も言い訳できんだろう。「もしもし、出ませんでした」
「そうですかあ。ちょっとお金を使い過ぎですねえ」
って、そっちの指示で打ってんだろが! 何で出ないのか、理由を説明しろって。しかしその質問を無視した川村は、弱り果てたような声色で話題を変えてきた。
「もし良ければなんですが、固定給のお仕事になさいますか」
これまでのは出玉の半分をもらえる歩合給なので、実は「確実に」出る台は教えられなかった。でも
固定給(1日3万円)なら絶対に出る台を教えてくれるのだと。なぜにそのような棲み分けがなされているのか、理由を考えたところで意味はない。「実はもっと確実な方法が…」と煽るための詭弁にすぎないのだから。
「…わかりましたよ。じゃあ、それにしてくださいよ」
「では、社内審査にかけますので、少々お待ち願えますか。決まり次第、こちらからご連絡いたしますので」
待つこと数日、川村が電話をかけてきた。候補は8人いたのだが、審査の結果、最終候補の3人に私が残ったという。
「ただ、情報元(パチンコ店のこと)が、打ち子からの情報漏洩を恐れてるですよ。見ず知らずの人間を雇うと、出る台を他人に漏らすかもしれないのでね」
「はあ」
「それで形式上、保証が欲しいと言うことになりまして」
「保証、ですか」
「はい。具体的には、供託金として25万円を納めて欲しいといってるんですね」
とことん付き合おうにも25万円は高すぎる。どうせ振り込んだところで梨のツブテになるのは目に見えてるし。もうやめよっ。打ち子業者の手口はシンプルだ。まず安めの入会金を搾取し、指定台がもし出ればその半分を振り込ませる。出なくても食らいついてくるようなバカ客は、高額コースへ誘導する。一応はダマされやすい人間の心理を突いているとはいえるだろう。蛇足だが、1万5千円の「戻しの申請」とやらは当然なかった。小額でも取れるカネは取る
お次は、ここ3年ほどでノシてきたホルコン(ホールコンピュータ)攻略である。
店はホールコンピュータで出玉を操作しているので、そいつの作動さえ把握すれば出る台がわかる、というのが業者の言い分だ。某業者に連絡を入れると、鈴木なる男性担当者が登場し、早口でたたみかけてきた。
「ホルコンというのは大当たりに規則性があるんです」
「はぁ」
「この台が当たったら、次はこの台という順番が決められているんですね」
確かにパチンコを打っていると、後ろが当たった直後に隣が当たるなんて現象によく出会う。そうい
うことを言ってるのか。
「そうですそうです。あれもあらかじめ決まってるんです」
んなワケないけど、とりあえず鈴木の会社にあるコンピュータでは、どの台の次にどの台が当たるかわかるそうだ。利用者はまず、専用の携帯サイトにアクセスして、自分の選んだシマ(同機種が並ぶエリア)内の大当たり中の台番号をメールする。と、次にどの台が当たるか、折り返しメールがくるという流れだ。
「で、おいくらなんですか?」
「年会費込みで20万円です」
「20万!」
「高いと思われるかもしれませんが、5千円もあれば大当たりがきますし。勝ちは積もっていくので、決してソンしませんから」
「それは高いですね。なんとかなりませんか」
「うーん」
「お願いします」
「じゃあ特別に3万で使わせてあげますよ」
なんだ、その大幅なディスカウント。小額でも取れるカネは取っておけってことか。約束の金を振りこみ、パチンコ店で大当たり中の台をチェックする。ここと、あそこと、あそこか。台番号をメールで送り数分後、折り返しのメールが来た。
SSランク 135
Sランク  151
Aランク  153
SSランクを5分打って、出なければSランクに移動。ここでも5分打って出なければAランクに移動してさらに5分打てばいいらしい。まずはSSの台へ。2千円で5分が経過。出ない。お次はSの台へ。また出ない。で、最後にAの台へ。やっぱり出ない。
「あのー、ぜんぜん、出なかったんですけど」
「オカシイですねえ。シマの台構成はいかがですか?」
「台構成?」
「ええ。一シマの一列は何台ありましたか」
「えっと、8台ですね」
「ちょっと少ないですね。13台〜15台くらいの構成の方が当たりやすいんですよ」
なんだそりゃ。そんな話ぜんぜんしてなかったじゃんよ。「言いましたよ。次はもっと台の
多いシマに行ってください」
ならばと、人気機種の大当たり台をチェックし、また一からやり直す。
 …出ません。また6千円やられましたけど。
「うーん。そうですか。じゃあ時間意識の問題ですかね」
また新しい言い訳が出てきた。なんだよそれ。
「打つ時間のことです。SSランクを打つときは、気持ち遅めの打ち出しがいいんですよ。メールが
送られてきてから、すぐに座るのではなく、1分ほど時間を遅らせてから着席するんです」
どんな理屈だよ。毒を喰らわばなんとやら。次のシマでは、メールを受信してから1分だけ時間を遅らせて打ってみた。出ないし。SランクとAランクも不発だし。もう1万8千円やられましたし。
怒り心頭で電話をかけると、鈴木は平然と言い放った。
「う〜ん。もしかするとケツ番構成なのかもしれませんね」
またおかしな単語が出てきたよ。そういうのって最初からぜんぶ言うべきなんじゃないの?以下、鈴木の説明。どの店にもパチンコ台には501番や502番などの台番号がある。ケツ番とは末尾の0〜9の数字を指す。
ホルコンの中には、このケツ番を重視して、大当たりを振り分けるタイプがあり、たとえば「新海
物語」のケツ番1が当たれば今度は「北斗の拳」の1番が当たるといった具合に̶。
「本来ならシマ構成で当たりが出るんですが…非常にまれなケースとして、店によってはそうした場合があるんです」
「……」
「がんばりましょう。次のメールはケツ番構成の当たり予測を出しますんで」
付き合ってやるのもここまでだ。どうせ次もまた新たなキーワードで煙に巻くに決まってる。
「もう退会したいんですよ。あなた方も信用できないし。入会金を返していただけませんか?」
「それはムリです」
「最初と約束が違うんだから、お金を返すべきでしょ」
「まだ利用期間が1年間残ってますので。利用期間が終われば、返金処理はいたします」
「実際に返金していただけるんでよね?」
「ですから、返金処理の手続きはさせていだだきます、としか申し上げられません」
処理はするけど返金はしないってか。笑わせやがる。