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4月某日、よく投稿をくれる大阪在住の君多氏から電話がかかってきた。
「5月号に派遣秘書システムって載ってましたやろ」え、派遣?秘書?そんなのあったつけとページをバラバラめくると、
『普通の男は絶対に手が届かない。愛人契約もできる派遣秘書システムとは」
という記事が。
「ええ、ありますね。で、どうしたんですか。まさか…」
「いえいえ、私ビンボー人ですから。実はあそこの社長、古い知り合いなんですわ」
彼が言うには、秘書クラブの経営者自身が取材を受けてくれるとおっしゃっているらしい。いや、世の中せまいというか、裏モノ読者は顔が広いというか。
さて本題へ入る前に、5月号に掲載した記事の内容をおさらいしておこう。
大阪の読者・佐古田氏はある日、知り合いから怪しいパンフレットをもらう。読めば、
「これから伸びる会社の経営者の方に超美人スタッフをご紹介します」
とのふれこみで、イベントの司会からパソコン指導、ゴルフコンパニオンとして働いてくれる女性を紹介するとある。
さらに女性の顔写真まで添えられており、どれもホントに「美人」揃い。どうもよからぬ想像をしてしまう。そこで問い合わせ電話を入れたところ、予感は的中。経営者らしきオヤジによれば、派遣には秘書コースと愛人秘書コースの2種類が存在するというではないか。
こりや聞き捨てならんと事務所まで足を運んだ佐古田氏。オヤジが見せてくれた女性のファイルには、いるわいるわ。現役の有名女子大生やらお嬢様大学卒の、美人ばかりがスーツや水着姿で写真に
収まっていた。ところがその後、一般人には「契約」なんぞ到底ムリであることが判明。入会金や紹介手数料、成功報酬などを合わせると30万円強(愛人コース。秘書コースは30万円)
の大金をクラブ側に支払わなければならないのだ。
「ウチは口ータリーの会員とか高額納税者しか相手にしてない」
というオジサンのセリフもまんざらハッタリじゃない様子。結局、佐古田氏は返す言葉もなく、事務所を後にしたのだ。
…というあらすじなのだが、このクラブ、考えてみればナゾだらけ。ウン十万の大枚はたいて秘書なんぞを雇う客がいるのか。
あまりの敷居の高さにその実在性すら疑わしかったが…
とすれば、どんな「雇い方」をしているのか。いや、そもそもそんな秘書クヲフが実在するのか。
超高級美人秘書クラブの真相をオヤジに確かめるべく、編集部は大阪へと向かった。
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見ましたよ、オタクの雑誌。説明を聞きに来た佐古田さんも掌えてます。まあ、あのときはちょっとキツイいい方に聞こえたかもしれませんけど、ホンマにワンクラス上の人じゃないとウチはムリなんですよね。けど、こういうクラブを作るのも一朝一タじゃやっぱりムリですわ。そりゃもういろいろやった上で今があるわけでね。ええと、なにから話せばええのかな。
元々はワシ、土木関係の人制派遣業者におったんです。ちょうど関西空港の突貫工事の時分ですわ。大型の免許持ってから、職人を毎日ピストン輸送で現場に運んどったんです。格好も今みたいなスーツやなしに、ジャージにサンダル履いとるようなその辺のオッサンですよ。周りも荒くれモンばっかりでね。ほら、ああいう現場は必ずヤクザ関係がカラんでるでしょ。職人、みんな前科モンなんですよ。だから、そのときに度胸がついたゆうか、ヤクザの扱い方がなんとなくわかった。これは今の商売やる上でも役立ってますよ。ただ、そんなことばっかりやつてるだけじゃ何のための人生なんかわからんでしょ。やっぱり女がおらんとつまらん。
それで個人性感マッサージ師として交際誌だとかに載せたんです。
「奥様・恋人を超やさしくベテランがマッサージ」とか、と書いてね。
来ましたよ、倦怠期とか、ダンナが交通事故で使いモノにならへんとかね。だいたいはダンナさんが最初に電話かけてくるんですよ。で何回も説明して奥さんを説得させていく。ようやく同意が得られたら、こんなちっちゃなバッグに割烹着みたいなモンと、ナース道具を持って私がいくわけです。やり方は話したら長うなりますけど、まあ性感帯を見つけて、ゆっくり開発してやるというかね。
好奇心でかけてくる単独女性も結構おりました。そういうのはホンマおいしい。中にはものすごい美人の奥さんもいてましたからね。そういうことを3年ぐらい続けてたんかなあ。
事故に遭って、労災で月に50らい入ってましてね。ちょっと細工して3年間もらえるよした。××公園の横にワームマンションを借りまして、で愛好者だけ集めてエッチ系パーティをやるようになったん
です。最初はホンマに採算度外視だったんですけど労災きれてからは、会費取り出しまして。入会金2万円の紹介料1万円。
「スポーツ新聞に夫婦交際の紹介」とか「ちょっとユニークな3P遊び」って広告を出しました。結構来ましたよ。ほら、大阪人って基本的にそういう遊びが好きでしょ(笑)。毎日15人ぐらいから電話がかかってきて、年間で夫婦30組、単独男性で7、80名集まりましたかな。それでも、万事が万事ウマクいくとは限らん。問題はやっぱり女性ですわ。なかなか約東の時間に来いひんかったり、奥さんがその日になってから「嫌や」って言い出したり、やれ生理になった風引いたとよ。収支はトントン。いやマイナスやったかな。それでも、まあ私自身は楽しかったです。ホンマに好きモンだけの遊びやったしね、
客が安心して遊べるのは力タギのお店だけ
ただ、マニアだけの内々でやっとるとだんだんジリ貧になってしもうてね。で、思い切って男女紹介業に鞍替えした。入会金3万、紹介料2万の個人紹介ですわ。女の方は女性専門求人誌で募集をかけました。交際クラブ会員募集みたいな名目でね。
応募してきたんは、半分が普通のOLとか会社が潰れて困ってるコとか、保母さん、看護婦さんなんかの素人。で、もう半分が風俗店を渡り歩いているようなプロ。女の子は絶えず入れ替わってましたけど、常時30人以上はキープしてましたかね。
客の方は新聞雑誌に「夢のパラダイス」とか「仮面舞踏会」とか、適当な屋号付けて載せれば、いとも簡単に集まりよった。そういうちょっと風俗っぼい体裁にしてようやくちょこちょこ儲かりかけたいう感じかな。
東京はどうか知りませんけど、大阪で風俗言うたら、まずコレ(と言って頬をひっかく)なんですわ、実際。その点、「おたくは安心やわ」って、一般人が定着してくれたんです。電話の応対でもなるべく標準つこうとったからね。忙しいときは食事を食うヒマもないぐらい繁盛してました。それでどうにも体がもたんからもっと効率よく儲かる方法はないか考えた。しかも、フーゾク業者みたいなんじゃなくて、純粋な紹介の方でね。それであるアイデアが浮かんできたわけです。
コレ当たり前のことですけど、今の世の中、儲けようと思ったら金を持っとる人間を相手にせんとダメなんですよ。しょうもないヤツを相手にしとる業者はそれだけのもんです。
この国で金持ってるのは誰か言うたら、年寄りか企業の経営者のどっちかでしょ。まあ年寄りは柄に合わんから、そういう社会的な立場のある人間まあ若いコから見たらどっちも同じやけどな(笑)社長と呼ばれる人問を相手にしようと思ったわけです。知ってます?年間1千万以上の高額納税者は、大阪だけで約5千5百人おるんですよ。近畿地区全体だと1万3千人くらいか。絶対、ニーズはあるはずやと思ったんです。ただ、そういうハイクラスの人はフーゾク丸出しのものを嫌うでしょ。だから、オブラートに包んでなおかつ男の琴線に触れるようなモンを用意する必要があった。そこで浮かんできたキーワードが「秘書」やったんですわ。美人秘書とか特別秘書とかね、これでピンと来ん男なんておりまっかいな。でも、「秘書です」ってすれっからしのプロ女が来たら誰も金なんか出さん。やっばり女のコもできるだけ素人で清楚な感じやないといかんだろうと。
するとやっぱり女子大生くらいがちょうどいいんですね。ほら、今は10人のうち3、4人しか就職できない時代でしょ。大学出ても、持て余しとるようなコがゴロゴロおるわけですよ。もったいないと思いまっしゃろ。それで今から1年くらい前ですか、女子大の4回生の名簿を買ってダイレクトメール8千通分を送ったんですわ。内容は、会社社長の秘書、ゴルフの相手、インターネットの指導とか、外国語の指導とかね。外語大のコやったら、同時通訳とか。そういう関係の派遣事務所に登録しませんか、いうことで。
で、そういうマジメな文面が8割かいてあるんだけども、残りのちっちゃい所に「特別秘書」とか「趣味の会」とかね、少し匂わすようなことをさりげなく入れておく。見る者が見れば何を言いたいか察しつくでしょ。まあ、ほとんどのコは感付くんちゃいますか。結果、どれくらい面接しに来たと思います50人です。で、ワシが判断して実際使い物になるのは10人くらいでした。みんな、美人
で物分かりのええコばかり。もう選りすぐりですわ。フーゾクなんか行っても絶対おらへんようなね。もちろん、面接ではそのコの希望も聞くし、逆にこっちが
「そういう付き合いもあるかもしれんが、大丈夫か」って確認もしました。
「相手がイヤならハッキリいってええ」って逃げ道を残してるし。
もし、割り切って付きあうのがダメなら秘書コースの方でOKなんやから。実際、そういうニーズもあるしね。あとは「クラブ内ではまだ他の誰にも手付けられてない」ってことを強調させるようにしてます。いくらクラブいうたかて、それがあっての素人なんやから。
ま、いろんなコがいてますよ。神戸やと神戸女学院とか甲南女子、大阪は帝塚山とか樟蔭女子、京都ですとノートルダムに同志社女子あたりですか。まあ関西の有名大学とかお嬢様女子大はほとんどいてるんやないかな。双子?ああ「裏モノ」に書いてあったやつか、いますいます。片方は51キロで、もう一人は46キロやね。5キロ違うと好みが違って来る。
姉妹もありますよ。姉はピアノの先生しとったかな。1女のコが20から30人くらい集まった時点でやっと男性会員を集めにかかりました。こっちはロータリークラブとか会社経営者とか500万以上の高額納税者の名簿見て、毎週3千枚出した。反応があって実際に会員になるのは、1千通に1人やね。その後は友達やら何やらの紹介で徐々に増えていって半年で40、50人くらいになった。いるところにはいたんですな、金を持っている人間が。
システムをちょっと説明させてください。ウチには秘書と愛人秘書ゆう2つのコースがあるんです。秘書コースはその名のとおりで、パソコンの入力とかお茶くみとか、あとは食事やお酒に付き合ったりとかね。そういう要望もいっぱいありますから。まあ途中で女のコ口説いて愛人にしたりしてるのかもわかりませんけど。まずお客さんには入会金5万を払ってもらってアルバムを見ていただく。好みのタイプがいたら、面接のセッティングをする。こんとき、最初の10分、15分は私も立ち会います。女のコの方はカタくなってますから、それを和らげるために冗談ゆうたりね。
もちろん、女のコの条件もそこで提示します。月30万欲しいとか、日給1万とかね。それで「双方よろしいですね」ってなれば、男性から紹介料3万円をもらって、後はワシいっさいタッチしませんから。ただ中には、女のコをムチャクチャ気に入って「このコは会から外してくれ」いう社長さんも出てきます。そやないと、他の会員にも紹介されるわけやから。
そういう場合に除籍料が発生するんです。これが15万円。会員と女のコとワシの3者で一席設けてね、写真から名前から連絡先から全部抹消する。愛人秘書も、料金が違うだけで基本的に流れは同じです。入会金10万、紹介料7万、除籍料が20万です。そりゃ金はかかりますよ。仮に月30万円希望の女のコと専属契約(除籍)を結んだとしましょうか。そうなると、会に37万、女のコに30万で約70万くらい要るわけですよ。プラス食事やら旅行やら行けば、100万じゃ下りません。だからね、いわゆる一般人にはホント申し訳ないんやけど、ムリな遊びなんですわ。
今現在でお客さんは常時50から60人くらいはいてんのかな。もちろん、みなさんしこたま金持ってはりますよ。「このコ、初恋の人にそっくりやわ」いうことになったら、もう何百万とつぎ込む。女のコ1人囲うのも、ベンツ1台の維持費も、そう変わらんいうわけですわ。ついこないだも、マスコミ関係の社長が来ましたよ。入会金10万と同時に100万ポーン出してきて「あんたに50万、女の子に50万や」って。あんときはオイシかった。その人1億円ぐらいのクルーザー持っとるとかで、女のコもビックリしとったわ。
あるメーカーのオーナーさんなんかいつも2、3人まとめて紹介してくれって言いますもん。
「みんな超美人やないとあかんで」って。1回の遊びで100万は余裕で使っとるな、あの人。そういやこないだも九州旅行したといったなあ。女のコも靴から服からなんでも買ってもろうて、小遺いも50万ポーンって出たらしい。
誕生日に歌手のナントカ(名前は出せないが某有名シンガー)呼んで生で聴かせたるといっとりました。ホンマ、世の中には人生のすごろくの「あがり」まで来てしまって、金とヒマを持て余してるような人がいてるんですよ。
Cさん言うてレストランと輸入家具で従業員百何十人抱えとる65才の会長さんがいてまして。経営は娘夫婦に全部任せてるんですよ。自分はトンネル会社作ってなんもせんでも儲かる。
その人は、新人のコに目がないんです。「いいコ、入ってないか」って毎日電話かけてきますよ。「4時にヒルトンで面接です」って答えるやろ。そしたら、ホンマにヒルトン来よりますから(笑)。遠くの席からジーッと品定めしてな、ブスやったら黙って帰るけど、気に入ったコやったら「ワシに紹介してくれへんか」ってその場で携帯にかけてきます。産地直送いうかね。そういう会員の方が4、5人いますかね。ヒマなんですね、要するに。1年の半分はゴルフに行ってるような生活ですよ。まあ私にしてもそういうお客さんは大歓迎でね。なんせ面接の1時間後に即ウン十万入ってくるわけですから。
ヤクザ?まあこういら商売やから避けては通れんわな。客のフリして「入会金ナンボや、紹介金は」って聞いてきてね。それでも電話の声だけじゃ判断つかん。そしたら、もうこんな大仏の頭みたいなのが、ベンツで乗り付けてきて「ほな明日から女頼むわー」と。
「うわー」と思ってナニも電話せんと、明くる日から「お前、女紹介する言うたやろ」って、こう来るんですわ。そういうのが何日も続くとさすがにヘコむよ。でも、絶対女のコは紹介しませんから。ウチの財産ですもん。こんな商売、普通のサラリーマンとかタクシー上がりじゃ、ビビって絶対よ、うやらんでしょ。やっぱり、工事現場で運転手やってたんが効いてる思います。
去年の夏あたりかな、女のコが「私、17才なんですけど」って面接に来よったんですよ。婦警さんやってスグわかりましたね。だって17才の娘が「最近なんかモメ事ありますかあ」なんて聞いてこんでしょ、普通。やっぱり普段のクセが出るんやね。1カ月間尾行されたこともありました。客と女の子がトラブって、腹いせにチンコロしてたんですわ。ワシがホテルの喫茶店に入るでしょ、そしたら従業員がパッと顔色変えたり、目線をそらすのよ。こりゃオカシイなあ思ってた矢先、今度は男2人組が入会希望で来よってね。
で、また「モメ事あったでしょう」とか「前は何の仕事してはったんです?」とか聞いてきた。裏取ろうとしてんのがバレバレですねん。あのね、この際ハッキリいっておきますけど、ワシは今日の今日まで法律に触れるようなことはいっさいしてませんから。今の会もフーゾクでもなんでもない、結婚相談所みたいなもんですよ。エッチできますよなんて一言も言うとらんし、18才以下のコなんて1人もおらへん。ホンマに男女の出会いのチャンスを作っとるだけ。所轄の担当にもちゃんと許可もろとりますもん。金持ち相手にそんなやましい商売できまっかいな。