0158_2019042516211280d.jpg 0159_201904251621141a0.jpg 0160_20190425162115898.jpg 0161_20190425162117d7c.jpg 0162_20190425162119ffc.jpg 0163_201904251621209bb.jpg夕刊紙や起業家向けの雑誌を開くと、よく探偵養成学校の広告を目にする。
どこも大体「尾行から法律、コンピュータ・セキュリティに関することまで、探偵になるための全ノウハウを教えます」などとキャッチコピーでうたっているが高い費用のワリには案外盛況らしい。
そうした学校に通うことが必要かどうかはともかく、世の中には探偵になりたがっている人が思いの他多いのは事実だろう。では、なぜ大勢の人間がそう考えるのか。ベタな理由だが、やっぱりあるのは、テレビや映画、小説に登場する探偵への憧れではないか。また、他人のプライバシーを垣間見れることも、大きな一因であるに違いない。
加えて、探偵業は、取得しなければならない資格が一切なく、今すぐにでも開業が可能。気になる収入面にしても、探偵の中には年収数千万もザラにいるというのだから、一発当てたい人には実に夢のある転職先と言える。探偵になりたいと考える者にとって最も気になるのが、どうやってそのノウハウを身につけるかだろう。
最も安易な方法としては、やはり探偵学校で学ぶことが思い浮かぶが、現実は授業料が高いばかりで実践には役立たないケースが多いようだ。。
「私の場合、まず経済調査専門の興信所に入社したんです。金融機関から依頼を受けて、いろんな企業の経営状態をチエックするみたいなね。ただ、そこで覚えたのは、公簿類の取り方だけ。だから探偵になったときも最初のうちは見よう見真似ですよ。調査のノウハウは、自力で創意工夫しながら、だんだんと覚えていったんです」
やはり、経験第一ということか。ちなみに、サラ金や不動産に勤めた経験のある人間は、比較的、ノウハウの修得も早いらしい。両者とも、人間を調べるのが仕事だから当然の話かもしれないが、経験のない者はどこかの興信所に社員として入り、ある程度のノウハウは覚えてから開業するのがベターだろう。さて、いずれにしても開業するとなれば、事務所を構えなくてはならない。
といっても、無理して家賃の高いオフィス仕様の物件を借りる必要はナシ。作業場と応接室があれば十分なので、スペース的にも広めの1DKや2Kの住居用マンションでも大丈夫。A氏にいたっては、まず自宅からスタートしたという。
「そのころはまだ親と同居していましてね。駆け出しで事務所を借りるお金がなかったから、自分の部屋に電話回線を2本引いて作業場にしたんです。応接室代わりに使っていたのは客間。どんなところでも、ソファさえ置いておけばそれなりに格好はつきますよ」
また、留守中にかかってきた依頼電話は、携帯に転送されるように設定しておくことで、調査中での応対も可能になる。むろん、電話番がいた方がウサン臭がられずにすむが、金のない身ならその辺は目をつむり、節約を優先させるべきだ。探偵の元に舞い込む調査依頼は、実に様々だ。雇用、債務調
査や勤務先の特定などの個人信用、企業の経営状態、公簿の取得、行方不明時の所在調査、結婚相手の身元調査などなど。中でも、もっとも多いのは、先にも触れた素行調査、いわゆる浮気調査である。次いで、婚約者の調査や家出人の捜索となるが、いずれも家庭内レベルの問題が圧倒的に多い。
浮気調査に関していえば、最近急増しているのが女性からの依頼だ。奥サンが離婚時の慰謝料欲しさに頼んでくるなんて話は腐るほどあるが、いずれにしても初回の応対で「もう一回考えて来ます」と逃げられてしまうようでは失格だ。
探偵である以上、客を安心させられる精神科医のようなソフトな語り口と「ワタシに任せない」と言い切る弁護士的な自信ある態度が振る舞えない人はまず諦めた方がいい。
同じく、注意すべきなのが料金面である。探偵が受け取る調査料は、依頼の内容によって若干の違いは出てくるものの、日給計算が通常で、半日動いて相場5〜7万円ほど。基本的には前金制で、成功報酬を採用している業者は今やほとんどナシ。
つまり、客は結果よりプロセスに金を払わされることになる。むろん、決して安い額ではない。そこで、依頼人との金銭的なトラブルを避けるためにも、あらかじめ予算を出させておくか見積りを取っておくことが賢明である。
特に、年配者の浮気調査などは、愛人と月に1回しか会わないなんてことがままあり、調査期間が無為に長引くこともしばしば。依頼人にはこまめに状況報告をしておく丁寧さが要求される。もっとも、依頼内容は、こうしたオーソドックスなケースばかりではない。
中でも最近、とりわけ増えてきているのが、盗聴器発見の依頼だ。実状は単なる被害妄想によるものが少なくないが、これをやるなら電波に関する知識は不可欠。願わくば、書籍で知識を得るより、無線関係のショップに通って専門家の知り合いを増やし、あれこれ試してみる熱心さは欲しいところだ。ところで、探偵の元へ来る依頼は何もこうした個人レベルのものばかりではない。本来なら警察が扱うべき案件が様々な事情によって探偵へと回ってくることもある。先のA氏もこうしたケースには何度か遭遇しているらしい。少し実務的な話をしよう。探偵の調査手段で、誰もがまつさきに思い浮かべるのが尾行だ。どんな探偵でも尾行の際には、
最低でも用意している道具がある。それが車、バイク、カメラ類、発信機だ。当然、未経験者はこれを買わなければ始まらないのだが、購入時の注意点は、あくまでも尾行という観点から七つ道具車・カメラ。変装嬬具見てベストなものを選ぶこと。
例えば、車なら目立たない地味な乗用車。これにスモークを貼れば、相手に気付かれずに撮影することができる。|方、バイクならスポーツカーにもついていける400cc以上の大型車を選ばなければならない(要中型二輪免許!)。
カメラ類は従来のオートフォーカスや一眼レフ、ミノックス社などの超小型カメラが主流。
必ず、日付を入れて撮るのがポイントだ。
最近では、隠し撮りに便利で現像の手間が省けるという理由でデジタルカメラを使う人が増えているが、簡単に画像が修正できるため、裁判などでは証拠品になりにくいという弱点もある。
ただ、デジカムやハンディカムなどのビデオ類は画ばかりでなく音声まで押さえられるため、状況によっては使われるケースもあるようだ。
さて、尾行といえば、調査対象に丸一日張り付いているような印象を受けるが、現実的には3,4時間、長くても6時間がせいぜいといったところ。これは、複数の依頼をこなさなければならないという営業上の理由もあるが、何よりあまりに長時間尾行しすぎると相手にバレてしまう恐れがあるため。実際、ベテラン探偵でも、調査対象に尾行を気つかれてしまうことは多い。中には、ある水商売の女性を尾行していたところ、いきなり車から出てきたヤクザの組員に技致され事務所に監禁された、なんてシャレにならないケースまであるほど。
このような事態を極力避けるべく、眼鏡、ネクタイ、リバーシブルのジャンパーといった変装用の小道具類を揃えておくべき。探偵で変装なんていかにも過ぎるが、尾行には必需品といってもおかしくはない。