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体を使わず高収入の内容はSM美人局だった

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「楽チン、口の達者な女性募集・体を使わず高収入」
ボッタクリかな?体を使わず高収入なんて、普通の仕事のワケない。せっかくテクニックを身につけたことだし、いっちょやってみるかとソク電話を入れてみた。
「あのね、仕事は美人局なの。知ってる、びじんきょくって書いてツツモタセって読むのあなた、経験ある?」
電話に出た20代くらいの女性はいきなりそういった。怪しいとは思ったが、美人局とは。それにしてもこのおねーさん、無用人過ぎる。私が良識的な市民だったら警察にチクっちゃうよ。
「他にも出張ホストのサクラも募集してるんだけど、あなたやらない。えっと、出張ホストって知ってる?うちにはホストをやりたいって男の会員がいっぱいいるから、その人たちに会ってあなたとはセックスできないって言ってほしいのよ」
有閑マダムのお相手をしてお金がもらえるという男心をくすぐるキャッチフレーズで会員を募り、高い登録料だけ取ってそのままナシのつぶて、しつこい客にはサクラを有閑マダムとして対面させ、『こんな男じゃ満足できない』と言わせ客を黙らせる。連絡先が携帯番号だったから怪しいとは思っていたがここまでとは。自称・日本一の裏モノ主婦である私がこんなおいしい話を逃すわけがない。ゼヒお仕事ください。
「残念だけど私これから美人局に行かなくちゃいけないからゆっくり話してる時間がないのよ。よかったら明日、上野でお会いできないかしら」私は、このレイコさんと名乗る女性の提案を快諾した。
翌日の午後3時、上野にあるホテルのティールームに行くと、店勿の前にドハデなおねーさんが立ちタバコを吸っていた。175センチはありそうな長身にショッキングピンクのミニ丈スーツを身につけ、整形したのが丸わかりのクッキリ二重の目。かなり美形だが、どう見てもお水にしか思えない。たぶんこの人がレイコさんだろう。「飯村ですが…」声をかけると、待ってたわよと言いながら私の背中か押すように店内に入るレイコさん。と、そのままズンズン奥へ進み、菅原文太のようなコワモテの50がらみの男が1人、ブラックコーヒーを飲んでいたテーブル席に付いた。
「この人がお金を取ってくれるオサムさん。ねえ、ところであなたSMやったコトある?」
私が経験ないと言うと、駆け出しの女王様ってことにすればいいかと、1人納得した様子で仕事の内容を説明しだした。「SM専用のダイヤルで男性客を捕まえて、プレイが終わったあとでお金を請求するの。で、払えないとゴネたらオサムを部屋に呼ぶってわけ」
そんなヤバイ話をレイコさんは大声でしゃべった。美人局だのSMだの静かな店内に響き渡る。チラチラこちらを盗み見する周りの客の視線を知ってか知らずか
「プレイっていってもほんのちょっと縄で縛るだけでいいのよ」とまで言うもんだから、周りの人の方が顔をうつむいてしまった。彼女には、自分が美人局という商売をやっている認識がないらしい。万一にも話を聞いた誰かが警察に駆け込むことなど考えていないようだ。
「セックスの値段には基準がないのよ。私が10万だって思っプレイを客が1万と思っても価値観のちがいだから民事なの。お巡りさんだって介入できないんだから」それに、お金を取ると言っても30万も50万も取るワケじゃなく、だいたい10万。これぐらいなら自分の性癖が表沙汰になるより、支払う方を選択するもんよ。レイコさんは断言する。百歩譲って、それはいいとしよう。けど、10万もの現金を持ち歩いている男はそういないでしょ。いくら脅したところでないものは払えないんじゃないの。
「あら、その場で2、3万しか取れなくても9割9分は後でキッチリ振り込んでくれるわよ。だって誰でもそうせざるを得ないような手順を踏むから」
彼女の“支払わざるをえない方法“とはプレイ中の写真や音声を押さえておくことらしい。なるほど。そんなもんが奥さんや会社に知れたら大変だ。10万で済むなら払っちゃうだろう。ちなみに、お金の分配は、取った額をオサムさんと折半。例えば10万取れば5万が私の取り分になるという。
「1日に2人や3人は軽くこなせるから借金なんてすぐ返せるわよ」そっ、私は旦那に秘密のカードローンがあってお金が必要ということにしていたのだ。
そんな話をしながらも、レイコさんの携帯はじゃんじゃん鳴った。ほとんどが求人を見た女性からの問い合わせらしい。けど、レイコさんが「美人局なのよ」と言った途端切れてしまう。まあ、普通はそうだろな。レイコさんとオサムさんはこの5年間コンビを組んで仕事をしてきたそうだ。美人局、出張ホスト詐欺、それに繁華街でナンパされボッタクリバーに客を連れ込むキャッチガールも併行してやっているという。けど、美人局にホテルの従業員に顔を覚えられ、最近はチェックインしようと思っても満室だと断られることが多くなったらしい。
また、待ち合わせてレイコさんが行くと、こんなキレイな人が何でと男が不審に思い逃げてしまうこともあるそうだ。「だからさ、あなたみたいにごく普通の若奥さんって感じの方が相手が安心するからいいのよね。だって絶対、悪いことなんてしなさそうだもん」
誉められてんだかなんだかわからないが、とりあえず彼女は私を気に入ってくれたらしい。
レイコさんにまず指示されたのは、SM回線を設けているダイヤルにメッセージを吹き込むことだ。私はさっそく帰り道、教えられた番号にアクセスしてみた。
「私は女王様としては駆け出しですが個人的に遊べる奴隷を募集しています」
オサムさんが自由に出入りできるシティホテルを利用するため、地方在住で、毎週、SMサークルに通っているという設定だ。家の最寄り駅に着いて返事が来てるか確かめてみると、すでに5件の返信があった。
「僕は大学生です。若いのに変態なんです。いじめてください」
「女王様にお会いしたいです。ええと、お金は必要ですか?」
若いヤツと、最初にお金のことを持ち出す人問はパスするよっとのことだ。親に泣きつかれたら面倒なことになるし、お金に執着のあるタイプも後々トラブルを引き起こす可能性があるので無視した方がいいらしい。ターゲットはズバリ、
「女王様のメッセージを聞きました。僕も個人的な女王様がほしいと思ってました。何でも言うこと聞きます」なんていう、素直な男だ。
「聞きました。会いたいので電話番号を教えなさい」命令口調で伝言を返す私。レイコさんによると、すでにこのやりとりからプレイは始まっているそうだ。へー、そんなもんかと半信半疑だったが、みんな
「お返事をいただけで光栄です。私の電話は…」と、うれしそうに直電を入れてきた。確かにこれじゃ、脅せば簡単にお金を取れそうだなと思いながら男たちの電話に直接連絡を入れ、土曜に2人の男性とアポを取った。レイコさんに連絡すると、よくやったわね、土曜に講習するから頑張んなさいねとハッパをかけられた。うーん、本当にできるのだろうか。話を聞いてる分には面白かったが、お金の交渉などどうすればいいんだろう。
レイコさんに指示されたとおり同じホテルにチェックインの手続きを済ませた。どんな格好でもいいと言われたが、とりあえず黒のタイトなラインのワンピースを着た。これが持ってる中では精いっぱい女王様っぽい服なのだ。セミダブルの部屋に入り、レイコさんの携帯に部屋番号を知らせると、ものの1分もしないうちにドアをノックする音が聞こえた。気づかなかったが、ロビーで私を見つけ後を付いてきたらしい。
「これがHの道具よ」そう言いながら大きなヴィトンのボストンバッグを開け、太くて赤い縄とポラロイドカメラにテープレコーダー、そしてイチジク洗腸を取り出す彼女。SMプレイのグッズであるロウソクや鞭はない。
「あら、相手に恥ずかしい格好をさせて撮っちゃえばいいんだからそんなものは必要ないのよ」
あ、そうか。SMプレイが目的じゃなくて美人局をやるんだっけ。
「じゃ、客と会ったときからシュミレーションしてみましょう」
私が客と待ち合わせたのは丸井デパート前。そこで軽く世問話をしながら、こういうことは初めてなのでいきなり2人になるのは恐い。実は友だちに同じ趣味のコがいるので呼んでいいかと尋ねる。そんなことを言って相手に警戒されるんじゃないかと聞くと、なんでもSMの世界では2人女王というのは憧れのプレイらしい。SMクラブに行けば通常料金の倍は取られるそうだ。しかもSMサークルが多いから、イベント参加のため仲間とムチうつことになっていると言えば、同じ趣味の友だちがいても不目然じゃないという。で、レイコさんと合流したら3人でホテルの部屋に戻り、まずは挨拶をさせ、洗腸→縄縛り。プレイ中はテープレコーダーを回し、もちろん写真も撮る。その後は適当なところでオサムさんの携帯を鳴らして部屋に呼び、お金を取るという段取りだ。
「最初は私がやってみせるから見ててね」レイコさんは気楽な声で言う。それにしても彼女は本当にキレイだ。肌もツヤツヤしてるし、やる気なら雑誌モデルもできるんじやないかな。なのに、なぜこんな商売をしてるのだろう。
「あら、うれしいこといってくれるわね。じゃ、私の秘密を教えてあげる」と言うなり私の手を取り股間に持っていく。と、そこに男性のシンボルと思われる異物が・・
えー、レイコさん、男なのーっふふ。私、ニューハーフなのよ。ほらスカートをまくり上げ、広げたパンティを覗き込むと、立派なペニスちゃんが。女性ホルモンを射ってるせいかフニャっとうなだれてはいたが。なーるほど、私はオサムさんと彼女の関係がただの男女の仲じゃないと感じていたが、男同士のカップルだったのか。よくわからないが、なんとなく納得。レイコさんの巧みな話術も、そういう環境で培われたものなんだろう。
「ほら、もうすぐ待ち合わせの時間よ。道具はここにおいて、行きましょう」
レイコさんに促されるまま、ホテルを出て駅の方へ戻った。
1人目の客であるサカイさんの携帯を鳴らす。と、目の前で電話を取った男がいた。メガネをかけたサラリーマンといった感じだ。確か41才と言ってたっけ。へえ、この人がMなのか。マジマジと観察し向こうも私のことがわかったよ、っで互いに目で挨拶し、歩きながら自己紹介する。聞けば、SMの経験は2年ほどで、普段は六本木にあるクラブに行ってプレイしてるそ、つだ。おかしいのは、明らかに私の方が年下なのに敬語で対応してくること。なんか、自分が本当に女王様になったようでちょっと快感。
「実は私、こうして男の人と会うの初めてなんだ。よかったら友だち呼んでいい?そしたら2人で責めてあげられるし、夜は一緒にサークルのイベントに誘ってあげるからさ」
打ち合わせどおりそう言うとサカイさんは
「はい、もちろん結構です。その方は何才なんですか」と、うれしそうな顔になった。さっそく携帯で「もしもし、私。久しぶり。ねえ行くんでしょ。でさ、私彼氏できたんだ。会わせてあげるから来ない。今どこにいるの?、」
とレイコさんに電話を入れる。その後で私はサカイさんに、私たちが会ったことは内緒にしてほしいと頼んだ。もちろん、これもレイコさんが考えたことで、「この方が話にリアリティが出るから」とのこと。あれこれ30分ほど話してるうちにレイコさんが登場キレイな彼女を見て、サカイさんはさらに喜んでるようだ。「こんにちはレイコです。ジュンコ、こんないい人とどこで知り入ロったのよ」あまりの白々しさに吹き出しそうになるが、サカイさんは健気にも
「僕たち半年ぐらいつきあってるんですよ」なんてフォローしてくれる。しめしめとばかり「ジュンコどこに部屋取ってんのよ。プレイすんでしょ」と強引なレイコさん。普通、彼氏と一緒にいきなり3Pするなんておかしいはずなのに、サカイさんはそうは思わず、2人女王様に興奮してるようだ。この前、テレクラで知り合った女に縛られてお金を取られた事件があったばかりなのに、警戒心のかけらもない。美人局の片棒をかつぐ私が言うのもなんだけど、みんなもっと用心した方がいいよね。
ホテルの部屋に入ると、もうレイコさんの独壇場だった。
「ジュンコの女王様デビューだから私がこいつを使って教えてやるよ。ご挨拶しなさい」ドアを閉めた途端、レイコさんはご挨拶する。SMプレイは、まずこれをやんないことには始まらないらしい。
「ジュンコ女王様、レイコ女王様、よろしくお願いいたします」
サカイさんは土下座して、頭を床につける。あ、この人はマジでMだ。レイコさんによるとこの挨拶が本物のMかどうかのチェックポイントで、プライドを捨て切れる真性のMだけが床に頭を付けてするそうだ。
「あら、お上手ね。お前の得意はなんなの」満足そうにうなずくレイコさん。
「辱められたことがあります」
「私に針を使わせようなんて10年早いわよ」
単に針を持ってないってだけのような気がするけど。2人の横でア然とやりとりを見守るしかない私である。
「尻の穴を見せなさい」え、いきなりそんな…と思ったのは私だけ。サカイさんはいそいそズボンを降ろしスッポンポンになると、四つん這いになって「ご覧ください」と尻を向けた。「これは誰のモノ?」レイコ女王様が足でお尻を蹴飛ばしながら聞ぐ。「2人の女王様のモノです」
タ刊紙の三行広告で見つけた」口の達者な女性募集は"SM美人局“だった
「まあ、いい子ね。じゃ、写真を撮っておきましょ」レイコさんの揖小で私がポラロイドカメラのシヤッターを押す。四つん這いのまま首を振り向かせ、顔とお尻の穴が収まるようなアングルで撮影。さらに写真ができたら、フルネームでサインさせた。
「お前の汚いお尻を洗腸でキレイにしましょう」いちじく洗腸をいきなり3つ注入すると、サカイさんはすぐにトイレに行きたいと言い出した。レイコさんはニヤリとしながら
「漏らしたらお仕置きだよ」と縄で縛り始める。といっても亀甲縛りとか本格的なものではなく、右手首と右足首左手首と左足首を縛る単に恥ずかしい格好をさせるだけのもの。その状態で床に転がしてお腹を蹴ったりしながら言葉なぶり。プレイが始まったときからテレコのスイッチはオンになっているので、後で聞いたときに本人確認ができるよう、最初に名前や勤務先をいわせる。
「おゃ、QX社に勤めてるサカイシンジ(仮名)は、今どんな格好をしているの」
「ぼくは変態です。女王様に縛られて落腸されて床に転がってまま」
「こんなコトしてるの会社に知れたらどうするの」
「SMが好きだなんて誰にもーきえません。知られたらぼくは生きていけません」
ペニスを勃起させながら、こちらの意のままの答を叫ぶサカイさん。私はポラロイドで次々に撮影。20枚ほど撮ったところで我慢の限界を察したらしいレイコさんが彼をトイレに連れて行った。もちろんドアは開けたまましている姿も写真に撮る。挙げ句、流さないままの状態で便器をまたがせピースした姿もパチリ。なんとも情けない姿だが、サカイさんはこの上もなくうれしそうな顔をしていた。
今度はどんなことしてくれるのかな、そんな期待に満ちた素振りでサカイさんはトイレを出てきた。トイレに行くときレイコさんがいたが、右手と右足は縛られたままの状態だ。彼がベッドの脇に座るのを待ち、レイコさんが
「お前はこのプレイにいくら払ってくれるの?」
彼女の顔もいままでとは比ベモノにならないぐらい輝いている。
「はっ?」途端にサカイさんが固まる。
「図々しいわね、こんないろんなことをしてもらってお礼を払わないつもり。虫がよすぎるわ」
「1万しか持ってないんです・・」
「オーホホホ、ふざけんじゃないわよ」絵に描いたような女王のレイコさん。彼女につつかれ、私は「友だち呼ばなきゃ」とオサムさんの携帯を鳴らした。「友だちって、まだ呼ぶんですか」サカイさんがそう叫び終わらないうちにドアがノックされ、「なんかあったの」とオサムさん登場。そしてろくすっぼ事情を説明しないうち「お前、貴重な時間を割いてもらったんだからお礼するのは当た前だろ。これは脅迫じゃないけどな」と迫った。
目の前で行われていること自体は極めて深刻なはずなのに、なんともマヌケな図である。だって、黒いスーツで渋く決めたオサムさんが追い込んでいるのは、足と手を縛られ前を隠すこともできないサカイさんなのだ。しかし彼は「1万しかないんです」とシラを切っている。その間にレイコさんは背広から財布を抜いて「7枚あるじゃない」と万札を取り出した。
「取られたら帰れません」必死の抵抗を試みたサカイさんであったが、そこまでだった。レイコさんが録音したテープを再生しながら「定期があるんだから帰れないわけないじゃない」
無言でうつむいてしまった。「ぼくは変態です」サカイさんの声をバックにレイコさんが最後の詰め。「写真も撮ったし、会社の人に見せようか」と財布の中から名刺を取り出すと、勘弁してくださいと、決心した。「わかればいいんだ」縄をほどかれたサカイさんに、オサムさんがドスの効いた声で、
残り3万はここに振り込めと口座をつげる。サカイさんは、それを大人しく手帳にメモするやいなや慌てて身支度を警え、私にサヨナラも言わず出ていった。「と、まあこんな感じよ」ドアが閉まるやボー然とする私にレイコさんが笑いかける。いくら脅迫じゃないってエクスキューズしたところで、やってるのは立派な脅迫だ。早くチェックアウトしなくちゃヤバイんじゃないかなあ。もし警察に駆け込まれたら一巻の終わりだョ。「大丈夫よ。だって私たちが写真も持ってるのわかってんだから。それにあいつは真性のMだから、絶対、表沙汰になんかしないわよ。それよりこれ、あなたの分ね」レイコさんは7万のうち3万5千円をオサムさんに、そして残りの半分、1万7500円をお釣りのないようキッチリ私に手渡した。
「ほら、次の人との待ち合わせ時間、タカダという私より年下の客。」
2時に丸井でアポってたんだ。けど、私にはー人であんなことする勇気はない。また2人女王でやってほしいと頼み込んだ。
「しょうがないわね、今日だけよ。早く1人立ちしてちょうだい。でも、もし陰で隠れて他の人とやったら許さないわよ」ちょっと恐いレイコさんだ。最初のワクワク感は消え、なんだか情けない気持ちになってきた。だってやってるのは恐喝だもんな。でも約東しちゃった以上、あと1人はやらないわけにはいかないか。サカイさんのときと同様、丸井前で携帯を鳴らす。と、タカダはホスト顔の優男。聞けばフリーでコンピュータプログラマーとかをやってるらしい。うーん、さっきは会社にバラすぞってのが殺し文句になったのに、会社に行ってないんじゃ脅しにならないかも。とにかくレイコさんを呼び、ホテルへ戻る。で、ご挨拶をさせると「女王様、よろしくお願いいたします」と土下座するものの、床に頭は付いてない。ハラハラする私を後目に、レイコさんはいきなりタカダを縛ってしまった。「お前はどんな格好をしてるの」「わー、恥ずかしいです」
始めても、本当に恥ずかしがっていて、プレイという感じではない。それでも洗腸されてるところや足でペニスを踏まれてる姿を写真に押さえる。ここでレイコさんは私に「手で抜いて」とささやいた。これはボッタクリヘルスと合い通じるテクニックで、とりあえずゴネそうな客は抜いてしまつに限るのだ。やることをやった以上、サービス料を払えと言うのは一見、正当な理由になる。手足を縛られ、仰向けに転がった状態でゴムを付けられ、あっというまにイくタカダ。
もちろんその姿もポラロイドカメラで押さえられ、材料は万全だ。
「さて、このプレイにいくら払ってくれるのかな」
レイコさんの言葉を聞き、タカダは縛られたままヒョコヒョコ服の側に戻って封筒を持ってくる。なんと彼は、最初からお金を用意していたらしい。が、中を覗いてオーホホホと繰り出すレイコさん。「私のプレイが3万だっていうの。行くとこに行けば軽く10万なのにまったく図々しいわね」
タカダが本当のMじゃないだけに、レイコさんの言葉はちょっぴり浮いてしまう。
「じゃあ、銀行で降ろしてきますから待っててください」オサムさんの登場を待つまでもなく、素直にそんなことを言うタカダ。レイコさんも拍子抜けしたような顔で縄をほどき、彼が服を着る様を見守る。
「あんたを信用するわけにはいかないわ。ジュンコ、一緒に行ってお金をもらってきてちょうだい」ホテルを出て、銀行へ向かう間の気まずいことといったら。ごめんね、と言ってみるが、タカダは黙ったままだ。銀行で7万を降ろすと、無口でそれを差し出すタカダ。無言で受け取る私。次の瞬間、彼は走って雑踏に消えていった。7万をもらった私はホテルに戻りかけてやめた。美人局をやるんだからと、部屋に置いてきたバッグは安物だし身元を証明するようなものはいっさい持ってきてない。コートに財布と携帯電話は入れてきたから、週刊誌としか入ってないはずだ。私はそれを頭で確認すると、タカダが消えた駅の方へ駆け出した。
しばらくはレイコさんから、うるさいほど連絡が入ったが、人にもらった携帯だったので思い切って捨てた。いまもタ刊紙にはレイコさんたちの広告が出ている。きっと2人で頑張っているのだろう。

求人で高収入の募集していた出版社に就職した結果

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某全国紙の関西版にこの求人広告が掲載されたのは今から2年前のことだ。当時、失業中だった俺は30万円という破格の高給に魅かれビジネススーツでキメて出向いた。読者にへりくだる方法。もう一つは、『買わんと損するで』と高圧的に売る方法。ほとんどの出版社は前者ですが、ウチは後者に属する会社です。テレアポで販売するのが仕事だと社長は言う。といっても、英会話の教材なんかを売るわけじゃない。

高収入な求人広告の現場の現実|突撃ルポ

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ある種の店で、トイレやエレベータなどにこんな求人広告が貼られているのを見たことがないだろうか。〝月収50万以上!〞
〝幹部候補なら月100万も可〞
なんとも威勢のいい文句のオンパレードだ。例えば某ビデオボックスの場合、
〝日給2万円以上可! 月給35万〜41万以上!〞
てな風に記載されている。転職してもイイかもと思わせるほどに魅力的だ。が、いざしょぼしょぼの店員を目の前にすると、失礼ながら、さほど高給取りには見えない。DVDの貸出やザーメンティッシュの後片付けでそんな高給がもらえるとはとても思えないのだ。だとすればあの募集文句はいったいどういうことなのだろう。まずは冒頭で触れたビデオボックスの元店員に話を聞いた。もう一度求人をおさらいしておこう。
〝日給2万以上可〞
〝月給35万〜41万以上(店長)〞
『可』とか『店長』などの文字に何かヒミツがありそうだが…。僕も日給2万の求人を見て面接に行きましたが、まずは全員アルバイトとして採用されて、時給千円スタートです。一日9時間拘束で休憩時間分を引かれて日給8千円。月の出勤がだいたい20〜25日程度なんで、どう頑張っても月給20万以下です。というかバイトでその額(日給2万円)に届く人なんかいませんよ。3年働いた僕でも地味に時給が上がっていって、最終的な日給は9千円でした。他のスタッフもそれ以上もらってる人は1人もいなかったです。しかも罰金が多くて…。1分でも遅刻したら、以降の1週間は時給が800円に落とされます。本社からチェックしに来る人がいて、やれYシャツが少し汚れてるとか、そういったことでも罰金(時給800円)です。部屋掃除してたら多少なりとも汚れますし、難クセに近いですよ。店長になっても35万は厳しいです。なんせ部下が処分されたら、指導責任で店長まで減給ですから。ほとんどの店長の月給は27、8万円くらいです。やっぱり日給2万円ももらえるわけないよな。ならばあの広告の金額にたどりつくことが不可能かといえば、必ずしもそうではなく、『エリア長』なる役職以上になれば可能らしい。
 が、その道は果てしなく長い。バイトとして遅刻欠勤ゼロで3年以上働き、どんなムリなシフトでも笑顔で受け入れ続けることでようやく社員になる可能性が出てくる。上司が社員登用を薦めてくれるまでひたすら辛抱だ。そこから店長になるまで1、2年を要し、やっと次がエリア長だ。が、以降に明確な昇進の基準はなく、本社幹部の気分次第である。10年働いてもなれない人もいるそうな。あの月収は10年間無遅刻・無欠勤を続けてようやく可能性が出てくる数字なのである。
〝店長候補40万以上〜〞という広告を見て働き始めた、関西地方のソープの現役ボーイさんに話を聞いた。そもそも40万とか書いてますけど、大嘘です。面接に行ったら、「見習いで20万スタートね」って言われました。それでも構わず働きたい人が入社するんです。求人広告はあくまで店長候補になったらその金額に達する可能性がありますよ、って意味にとらえてください。
2年目の僕の月収もまだ手取りで20万ちょっとですね。朝10時から夜中の1時くらいまで働いて、休みは月に3、4日ですかね。ウチの場合、店長は月に35万もらってます。その辺は店によりけりですけど、万が一警察が入ったときなどにしょっぴかれる役目なので、その手当ても含まれてます。そもそもが大嘘と言われたらどうしようもないが、それに釣られて面接に行き、真実を聞いて帰る人間は意外に少ないのだとか。やはり日本は不況みたいだ。では広告どおりに40万円もらうにはどうすればいいか。簡単な話だが、店長になればいい。しかしただの店長ではダメで、客をガンガン増やして売上げを倍増、ぐらいの劇的な利益向上が責務だ。店長になるには最低でも4、5年はかかる。理由は簡単で、現任の店長が辞めるとかグループ店ができるなどの事態にならなければその座が空かないからだ。それまでの給料はもちろん20万ほどのまま。普通のボーイが50万ももらえる可能性はゼロである。〝未経験でも月給50万以上!30万円を3カ月保証〞
 タクシーの求人を読むのはなかなか難儀だ。特に多いのが、この『数カ月保証』の文言。保証ってことは客をつかまえなくともそれだけもらえるってことなのか?埼玉エリアで働く某タクシー会社運転手(40代男性、歴4年)に聞いてみよう。ああ、保証は本当にしてくれますよ。でも未経験でこの業界に飛び込んでくるなら、入社してしばらく経ってからの話ですね。ウチの会社の求人広告もそんな感じで書いてますよ。未経験だとまずは2種免許を取らなきゃいけないのは知ってますよね? 取得費用は会社が出してくれるんですが、当然その間(2、3週間)は商売できないので、道を覚えるとか座学みたいな研修期間で、日給8千円程度になります。で、いよいよ路上に出たら、まあ3カ月はたしかに30万もらえます。でもそれ以降は会社や担当地域によってぜんぜん違ってきます。運転手の給料は基本給+歩合なので、当然売上げが多ければ給料も上がるんですけどね。ワタシなんかはね、平均すると手取りで25 万ですよ。基本給10万円と、月の個人売上げ30万ほどに対してその4割が歩合給でもらえます。運転手として平均的な月給です。閑散期だと手取りで20万を切ることもザラですけど。都心だったらどうかと言えば、入社したての人間は私とそこまで変わらないでしょうね。テレビ局や出版関係なんかと法人契約してる大会社のほんの一部のドライバーなら、それぐらい稼げますけど。勤める会社や担当地域によって差はあれど、50万以上なんて金額を稼いでるドライバーは非常に少ないってことだ。求人広告に出てる金額は、都心でかつ日中深夜問わずに客がバンバン乗ってくる地域で、ほぼ休みなしで働くことで届くかどうかの額らしい。単純計算でひと月の売上げが100万円以上行けば可能な数字だが、たとえ月に25日出勤しても難しい額だとか。近ごろ目にするようになったのが、ラーメン屋の店頭なんかに貼られた高額求人だ。なかには、〝経験不問・手取り60万円〞などとにわかに信じがたいものもある。マジだったらすぐに転職するぞ。こちらも現役ラーメン店勤務の男性に話を聞いた。僕の月給は、額面23万スタートでした。3年目の今も25万なんで、あまり変わってないですね。最初の求人では『40万以上可』って書いてあったんですけど、そのギャップについての説明はなかったです。ウチの店長は30万から35万くらいかな? ただし客数によってかなり左右されるんで、もっと稼いでるときもあるし、ダメなときは25 万とかにもなるみたいです。給料日になったら店長の機嫌でその辺はわかりますね。ウチで月給40 万はどう考えてもムリですね。店長ですらそんなもんですし。ものすごい繁盛してる店でもそんなにもらってるスタッフはいないんじゃないですか? 有名店の店長なら可能性はなくはないですけど…。高額な求人は単純に誇大広告の場合がほとんどだが、中には本当に60万以上もらっているスタッフがいるところもある。それは、有名大人気チェーン店の店長だ。つまりあの広告は、「ウチで修行して、独立して、自分の店を持って、客がめちゃくちゃ入ってくれば月給60万いけるよ」ってことなのだ。たとえ有名店で10年間修行して独立しても、とにかくバンバン客が入ってくる店舗を作れなければ到達しない、一種の理想論である。
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