0096_20190306110003cdc.jpg 0097_201903061100046f5.jpg40男と20代女の出会いなど、日常的にそうそうあるものではない・声をかけるにも躊躇する。
しかしこの組み合わせ、女側から言わせると、我々が卑屈に考えるほど相性の悪いものではないらしい。ゴルフ下手の石田氏が2年前、会社の関係者とコースに出たときに、キャディをしていたのが真奈美だった・キャディといえばおばちゃんの多い世界だが、日焼けを気にしない若い子がたまにバイ
トに精を出していたりする。
さて下手クソ石田氏、誰も見ていないことをいいことに、崖下に落ちたボールを手で投げた。それを見ていた真奈美が笑いながら言う。
「投げたでしよ」
「見てた?黙っててね」些細な会話である。しかし翌週、翌々週と続いた接待ゴルフでも、まるで計ったかのように彼女がキャディに付けば、石田氏が何かしら進展を目論んでも不思議はない。
「ご飯でも行こうか?」
コースを移動しながら軽く誘う。
「いいですよ」
携帯番号を交換し、その日の夕方、さっそく2人は車で待ち合わせて居酒屋に向かった。この段階ではまだセックスの匂いはしない。ただの「食事に連れてってくれるオジサン」を演じ続けるだけだ。
しかし飲み始めて2時間ほど経ったころ、話題はだんだん下ネタ方面へ進む。
「なんだか、彼氏からすぐ体を求められるんだけど、痛いから好きじゃないって言うんですよ」
彼氏はよっぽどいいモン持ってるんだなぁと、石田氏は話を深く掘り下げる。すると、
「違うの。私あまり濡れないの」
「オレは濡らす自信あるよ」
「男の人はみんなそう言うけど、私、気持ちよかったことってないから」
「ダマされたと思ってやってみる?」
口説き文句のレールを相手がここまでわかりやすく敷いてくれることなど滅多にない。
石田氏自身も後にして思えば、「痛い」から始まる一連の会話の流れは、彼女の誘惑術だったのかもしれないと言う。なぜなら、その後に入ったラブホで彼女は驚くほど濡れていたのだ。以前にも石田氏は、得意先のOLと不倫をしたことがある。しかしその女は本気になり、自宅にやってきて「離婚してくれ」とまで言い出した。思い出したくない醜態だ。
しかし真奈美は違った。実際に彼氏もいるらしく、滅多に連絡などよこしてこないがこちらから呼べば喜んでやってくる。単なる人柄の違いか?
石田氏によればそれはおそらく最初の扱い方の差だろうとのことだ。女が横にベタッとくっついてきても「近寄るなよ」とあしらい、「お前とはエッチするのが目的だから」と口にする。これなら女も勘違いのしょうがない。「すぐ逃げられてしまいそうに思えるけど、逆なんですよね。こちらの顔色を伺うような感じでズルズル付き合ってしまうみたいで」20代のイケメンにあしらわれるならまだしも、40才のオッサンに優しくされることもなく付いてくる女がいるとは、とても信じられない。オジサンの強みは財力と包容力だけのはずなのに。
「そういう部分で勝負したら、僕なんかまるっきり無理ですよ。小遣いも少ないし、いいレストランなんか連れて行かないし」
メールも送らず、悩み相談にも乗らず。ならば真奈美のメリットは何なのだろう。こればかりは皆目見当がつかない・元々がセフレ体質だったのか。しかしそんな子がキャディなんて肉体労働に励むだ
ろうか・いや、バイトすら周囲に流されるまま始めたのか。キャディだった彼女は昨年、石田氏にそそのかされてキャバ嬢に転身し、一人暮らしを始めた。おかげで営業マンの石田氏は、外回り中にマンションで一発抜いてすぐ帰るだけの、うらやましい毎日を送っている。