人生ドキュメントのカテゴリ記事一覧

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カテゴリ:人生ドキュメント

  • 2019/04/25人生ドキュメント

           昨日、依頼をかけてきたのは産婦人科の医者をなんとかしたいって主婦だった。患者として病院に通ううちなんとなく関係しちゃったんだけど、旦那にバラされたくなかったら言うこと間けって口ープやムチを出してきて縛ったり叩いたりしたらしい。で、「あんなヤツとは知らなかった。あいつの化けの皮を剥がしてやりたい」ってわけ。けど、相手の医者ってのが地元じゃ誰でも知ってる有名人...

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  • 2019/04/22人生ドキュメント

          京都市内の小さな広告代理店に勤務。彼女はいないが、実家暮らしで給料は人並み以上。そんな悠々自適な毎日を送る私の唯一の趣味がキャバクラ通いだ。もっとも戦果のほどと言えば、ここ4年間、ほぼ毎月3回は遊んで、お持ち帰りできたのがたったの2人。店側にとっちゃ、単なる『いいお客さん』である。だからこそ、その日起きたことは我ながら信じられなかったのだ。3月某日。河原町にある...

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  • 2019/04/20人生ドキュメント

                    昨年1月、知人と共謀してある男牲を絞殺。死体をダムに遺棄した容疑で現在、福岡拘置所に収監されいる人物だ。裁判で素直に犯行を認め、実刑という判決を受けたものの、犯行の動機付けに納得できない点があり控訴申し立ての身の上らしい。係争中の被疑者の手記聡掲載するのは、公平でないという判断はあるが、人がなぜ〃殺人〃...

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  • 2019/04/14人生ドキュメント

           4月末、社会人になって初めてのゴールデンウィークがやってきた。毎日が休みのような学生時代はよくわからなかったが、働き出してみると連休のありがたさが身に染みる。今日も明日も休みで、明後日もまだ休みなんて素晴らしすぎる。よーし、遊びまくってやる!と思ったが問題はカネだ。鉄人社の給料計算は、月のなか日で締められるため、4月の初任給は通常の半額しか振り込まれなかっ...

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  • 2019/03/29人生ドキュメント

               今から3年前の春。ちょうど桜の花が散りかけたころ、社内での人間関係がイヤになり、オレはそれまで勤めていた保険の会社を思い切って辞めた。当然、テキトーにブラブラするほどの金もない。となれば、銀行強盗でもやらかすか、職安に行ってマジメに再就職口を探すかってことになるのだが、オレは後者の道を選んだ。将来はたっぷり残っている。しかし、なかな...

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  • 2019/03/23人生ドキュメント

             男を見かけたのは、山手線某駅前のゲームセンターだ。1階のクレーンゲームコーナーでは、カップルや学生の集団など、さまざまな人が、景品獲得を目指していたが、全員が失敗していた。それもそのはず、ディスプレイされているのは、かなり精巧なフィギュアや、大きなぬいぐるみなど、高そうなものばかり。そう簡単に取られてはゲーセンも商売にならないだろう。が、その中...

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  • 2019/03/16人生ドキュメント

             普段から朝は食べないので、まずは昼メシの捻出からいこう。俺はソフトバンクの携帯を2台持っている。10月はソフトバンクのスーパーフライデーというキャンペーンで、金曜日だけ吉野家の牛丼が無料となる。1回線につき1枚クーポンがもらえるので、俺は2杯牛丼がタダ食いできることになる。 キャンペーンのせいで吉野家には行列ができていたが、無事に牛丼をタダ食いだ...

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  • 2019/03/14人生ドキュメント

             本ルポは、恒例企画「人生の真実とは?」の第5弾だ。街のオッサンやオバチャンたちに「若かりしころの自分に会えるとしたらどんなアドバイスをしてあげたいか」を尋ねて回るという内容だが、今回は舞台をいつもの東京から大阪に変えて調査することにした。願わくば、関西人ならではの人生観がポンポンと飛び出してほしいものだ。ではお聞きします。若かった自分に教えてあ...

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  • 2019/03/05人生ドキュメント

       見るなら初公判から、が傍聴のセオリー。検察官が事件のあらましを読み上げるのは最初だけ、2回目以降からでは詳細がわかりにくい。しかし、時には初回を逃したおかげでおもしろさが増すこともある。今回は、次第に明らかになる事実が驚きの連続を呼ぶ、ディープな現場に遭遇した。指名手配オヤジが京都で飲み歩く罪状は詐欺等。被告は還暦も近いと思われるオヤジだ。「アナタはお酒が好きなんですよね」公判開...

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復讐代行、別れさせ屋・嫌がらせを受ける便利屋

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昨日、依頼をかけてきたのは産婦人科の医者をなんとかしたいって主婦だった。
患者として病院に通ううちなんとなく関係しちゃったんだけど、旦那にバラされたくなかったら言うこと間けって口ープやムチを出してきて縛ったり叩いたりしたらしい。で、「あんなヤツとは知らなかった。あいつの化けの皮を剥がしてやりたい」ってわけ。けど、相手の医者ってのが地元じゃ誰でも知ってる有名人なんだよ。ま、そういう人間の信用を傷つけるにはスキャンダルがいちばんだからさ、サクラの女の子を近づけてSMプレイ中の写真をバラ撒こうかと思って。
CCDカメラをブランドもんのスカーフに包んでソファの上とかに転がしておけば、盗し撮りなんか簡単にできるからさ。依頼人もおもしろそうだって喜んでるよ。
料金?30万。こんなの領収書切るわけじゃなし、相手の懐具合を見ての言い値だよ。ま、普通の主婦が出せる金額ってのはそんなもんでしよ。
さっそく明日、協力してくれる女の子を病院に送り込むよ。手が早いヤツらしいから、ちょっと色目使わせれば一発じゃないの。
金になることを確信した都並氏。といっても「嫌がらせ引き受けます」なんて宣伝文句じゃ客が敬遠する。考えた挙げ句氏はエリア限定のミニコミ誌に冠のもやもや晴らしますと意味深なキャッチフレーズで広告を出す。
すると驚いたことに、恨みを晴らしたいという依頼が堰と切ったように舞い込んでくるようになったという。彼は考えた。ビラを貼るにしてもへタをすれば不法侵入に問われかねない危ない仕事。それをホイホイ引き受けていてはァっという間に評判になり、警察沙汰になるのは目にみえている。
そこで氏は自分の身元を隠すために一芝居つつことにした。問い合わせの段階で事情を聞き、嫌がらせの場合は「うちでは受けられないが引き受けてくれそうな業者をご紹介しましょうか」と、相手の電話番号を聞く。そして少し時間をおいた後、
「紹介を受けました便利屋ですが」
と、別業者を装い連絡を入れるのである。連絡するときはトバシの番号を、ワザと表示させてかけんの。向こうもほとんど携帯だから、番号が出ればなんとなく安心するでしよ。
で、最初に必ず本人と会って面識を取っておく。だって、法に触れるようなことして最終的に依頼人に寝返られたらシャレになんないだろ。だから信頼できそうなやつか見極めなくちゃ。
中には電話で話す分にはわからなくても、明らかに常軌を逸脱したストーカータイプや精神分裂気味の人、あとは相手と刺し違えてもいいなんて言う捨て鉢なヤシもいるからね。そんなのに関わり合ってこっちの身が危険にさらされるようなことしたくないもの。
本当は証拠になるようなものは残さない方がいいんだけど、自衛策として依頼の内容をカセットテープに録音しておく。「申し訳ありませんが今の内容はこちらで録音させてもらいましたので今後はいっさいオフレコでお願いします」って断り入れてさ。裏切るつもりはなくても、ウッカリ洩らしたことばが命取りになりかねないから、依頼人にも共犯であるということをキッチリ肝に命じさせなくちゃ。あと、最大のコツは依頼人にオレを信頼させること。そのためにもへタに罪悪感を持たせない方がウマクいく。だからオレ、絶対「復讐」なんて強いことばは使わない。
「あなたのお悩みはもっともです。けど、その心の痛みは人に言ったところで晴れるもんじゃありません。私が相手の方にお灸をすえましょうか」って、正当化してやるんだよ。
後は予算を聞いて、じゃこういうことができますよってシナリオを提示する。これが大事。ターゲ
ットの動きを読まなくちゃならないし、しかも客の話を聞いてすぐに、これだけの方法がありますよ
って、いくつかの選択肢を挙げられないと。
最初は「復讐の手引き」とか本を買って勉強したんだけど、実戦には役立たない。やっぱり自分の経験から考えだすのがいちばん。ま、オレって人はいいんだけど悪知恵が働くからさ、次から次へとアイデアが出ちゃうんだ。

美人キャバ嬢を口説き落としたら恐怖の土建屋の愛人だった

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そんな悠々自適な毎日を送る私の唯一の趣味がキャバクラ通いだ。もっとも戦果のほどと言えば、ここ4年間、ほぼ毎月3回は遊んで、お持ち帰りできたのがたったの2人。店側にとっちゃ、単なる『いいお客さん』である。だからこそ、その日起きたことは我ながら信じられなかったのだ。
3月某日。河原町にある馴染みのキャバクラに入ったのは、深夜過ぎのことだ女の子の待機席に、1人のキャバ嬢がポツンと座っていた。見かけぬ顔だが、途端に心が浮ついた。伊藤美咲似の超美形。めちゃめちゃ可愛いやん。
私の視線に気づいたのか、彼女も、こちらをチラ見している。
おっしゃ、指名!ここのテーブルおいで〜。彼女はマユ22才。今日が初出勤らしい。愛くるしい笑顔、服の上からでもわかる豊かな胸。ものの5分で心を奪われた。
ダメで元々や。ここは強引にいったろ。来店前にひっかけていた酒の勢いも手伝い、私はいきなり口説きにかかる。
「マユちゃん、本当は最初から俺のこと好きなんやろ?」
「え〜、なんでですかぁ?」
「入口で俺のことエエと思ってる目してたもん」
若い頃の掛布(元タイガース)似の男が、何をァホなこと言うとんねん。そう思われても構へん。俺は、キミみたいな美人と話しできてほんまうれしいんや。この正直な態度が良かったのか、初めて指名してくれた客だからなのか、よくわからない。が、この後、驚惜の展開が待つていた・
アフターの誘いをあっさり承諾したマユは、その数時間後にはラブホで見事な裸体をさらし、さらには私の「付き合ってほしい」という申し出に、首を縦に振ったのである。人生の幸福が一度に襲ってきたような1日だった。正直、このまま死んでもいいとさえ思った。こんな可愛い子が、こんな冴えない男の彼女になってくれるなんて。鳴呼、夢よ醒めないでくれ!醒めなかった。
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私が殺人事件を起こしてしまった本当の理由を聞いて欲しい

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昨年1月、知人と共謀してある男牲を絞殺。
死体をダムに遺棄した容疑で現在、福岡拘置所に収監されいる人物だ。
裁判で素直に犯行を認め、実刑という判決を受けたものの、犯行の動機付けに納得できない点があり控訴申し立ての身の上らしい。
係争中の被疑者の手記聡掲載するのは、公平でないという判断はあるが、人がなぜ〃殺人〃という犯罪に手を染めるのかは、その本人でないと知り得ない
松下氏が殺人に至るまでの心の葛藤をゼヒ読んでほしい。私は殺人犯です。「殺人及び死体遺棄」の罪で、現在、九州の拘置所に収監されています。
容疑はすべて事実であり、裁判でも罪は認めています。しかし、
「金融業者の男性を金銭上のトラブルから殺害した」という動機付けがどうしても納得できません。
被害者の小島治は金融業者どころか、私から金品を搾取した上、地獄のような生活を強いてきた人間なのです。まったく、ヤツが金融業だなんて、冗談にもなりません。
こうして手に入れた金を、小島は食事とバクチに注ぎ込みました。酒を飲まない代わりウマイものに目がなく、日に4度も5度も寿司や焼き肉、天ぷらなどを食べ歩き、挙げ句、自分で料理するんだと高価な食材を山ほど買い込んでは、そのまま腐らせてしまうのです。
バクチはパチンコと競艇が日課で、地元開催がなければノミ屋で全国のレースを転戦。
同席者によれば、そうヘタではないものの集中力が続かず、結局、一晩で何十万という借金を抱え込むハメに陥るという話です。しかし、小島はいくら負けても悠然としていました。そりゃそうです。負けた分は、私たちからむしり取ればいいだけのことなのですから。「2人もいるのに、売り上げが上がらないのはどういうわけだ」
小島の要求は、日を追うごとにキッくなってきました。何が気にくわないのか、いきなり呼びつけられて暴力を受けることもたびたびです。殺されるんじゃないだろうかと、身の危険を感じたことも二度や三度じゃありません。
「死んでくれたら…」
私と浅井、どちらが先に口に出したのか覚えていません。が、一度浮かぶと頭から離れなくなりました。気つくとそれは「殺すなら」に変わっていました。もし殺すなら、薬殺、絞殺、刺殺、撲殺?死体は、埋める、沈める?
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西成の飲み屋ギャンブル体験記

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今日も明日も休みで、明後日もまだ休みなんて素晴らしすぎる。よーし、遊びまくってやる!
と思ったが問題はカネだ。鉄人社の給料計算は、月のなか日で締められるため、4月の初任給は通常の半額しか振り込まれなかったのだ。ヤバイ、家でダラダラとオナニーで過ごすGWなんて最悪だ。遊びたい。飲みたい。旅行がしたい。あわよくば女も抱きたい。
そこで思い浮かんだのが、大阪・西成である。あそこならカネなんてなくても遊べるんじゃないか?
日雇い労働者の街である以上、物価は安いに決まってるし、昼間から飲もうが騒ごうが、誰にも文句は言われまい。女を抱けるかどうかはギモンだが…。
よし、今年の連休は西成旅行で決まりだ。
 5月3日、夕方。
大阪環状線の新今宮駅に降り立つとすぐに、どこからともなくションベンの匂いが漂ってきた。なかなかオツなお出迎えだ。まずは西成の中心部、三角公園を目指そう。確か歩いてすぐのはずだが。道路を渡り、商店街に入ったあたりで、世界は明らかに変化した。こっちのローソン前の地べたでは、上半身裸のガリガリ体型のオジサンが、うまそうにガリガリ君を食っている。何かのギャグだろうか。その向かいには、ワンカップ酒を横に置いて、ゴロンと寝転がっているオッチャンの姿が。さらには、自転車相手に一人でケンカしてるおっさんまでいる。そんなに蹴飛ばしても、自分の足が痛いだけだろうに。濃い。濃すぎる。とりあえず普段着のままでは浮きまくるだろうと、オレは作業着屋に飛び込み、この町の〝正装〞に着替えることにした。
無数のおっちゃんたちとすれ違いつつしばらく歩き、ようやく三角公園に到着した。
公園のハズレのほうに謎の人だかりができている。気になって近づいてみると、ドラム缶の上に布が張られ、その中央にサイコロが置いてあった。これがかの有名な丁半バクチか。
「他ないか、他ないかぁ」
「半やでぇ!」
次第に興味が湧いてきたオレは、輪の外側にいるオッチャンに話しかけた。
「面白そうっすね。これ、オレもヤりたいんすけど」
 こちらを振り向いたオッチャンはオレの顔と服装をまじまじと見つめたあと、
「兄ちゃん、アンタがポリやったらワシは話さんで」
 そう言って再び背を向け、サイコロの方を見つめてしまった。さらにツボ振りの男まで、
「アンタ、そこおらんでくれるかな」
 作業着に着替えたぐらいでは、まだ浮いているのだろうか。周りの視線をジロジロと浴びせられたオレは、その場から立ち去るしかなかった。しょうがない、酒でも飲もう。入った居酒屋は、焼酎150円、ビール200円というとんでもない価格設定だった。とりあえず焼酎をひっかけ、作業着のオッチャンに話しかける。
「ここ、安いっすねぇ」
「おう。アンタ、見ねぇ顔やな。最近きたやろ?」
「ええ、最近ですけど」
「そうか、アンタ東(日本)の人間やな。しかしまぁこっち来たって仕事ないぞ。東も西もみんな不景気や」
どうやら、このオッチャンはオレをここらへんに流れてきた日雇い労働者と勘違いしているようだ。まぁそっちのほうがお近づきになれるだろうし、話を合わせておいた方が無難だろう。「いやぁ、やっぱりですか。なんかこう、景気のいい話ってないもんですかねぇ」
「そうやなぁ、橋下さんなったから景気ようしてもらわんとアカンからな」
オッチャンはすぐに震災時の神戸の景気の話を語り始め、次に中国の労働者の賃金の話へと移っていった。この人、実はインテリなのかも。
「景気っていやぁ、オレが競艇やってたころはよう勝ったもんやったなぁ」
景気つながりで、今度はギャンブル談議だ。なんちゃら記念だの、なんちゃら杯だの、パチンコぐらいしかやったことのないオレにはチンプンカンプンだったが、どうやらオッチャンの話を聞くにギャンブルには勝つコツというものがあるらしい。
「兄ちゃんはやらへんのか?」 
「いやぁ、できるもんならやってみたいですけど」
「そうか。まだ若いからな。ココではもうバクチやったんか?」
やろうとしたけど、丁半バクチに入れてもらえなかったことを愚痴ると、オッチャンは肩を叩いて笑った。
「ポリと間違われたんやろ。オレが連れてったるわ。今日はもう遅いからまた明日にするか」
店を出るころには、いつしか時刻は21時を回っていた。西成の夜は早いらしく、街を行き交う人の姿もまばらだ。オレは一泊1700円のドヤで眠りに就いた。翌昼。例の居酒屋に現れたオッチャンは、昨日とまったく同じ格好をしていた。
「じゃあ、いくか」
オッチャンはそう言うと、スタスタと三角公園の方に向かって歩き出す。そしてある小屋の前で立ち止まり、そこに立つ男と親しげに話したかと思うと、一歩下がって見つめるオレを手招きした。
「まぁ入りぃや」
一般民家のトビラを入ったその先には、テレビのモニタが十数台置かれていた。それぞれのスクリーンには競輪、競艇、競馬、そしてプロ野球の中継も映っている。丁半バクチじゃなくノミ屋に連れてきてくれたようだ。オッチャンは一人で勝手に賭けを始めている。取り残されたオレが手持ちぶさたでたたずんでいると、いきなり別のオヤジが声をかけてきた。
「わからんならワシが買うたるで。ウオェッ!」な、なんだこの人。口から白い液体を吐いてるんだけど。
「あのう、これ今から始まるんですか?」
「まぁ次のレースやったら9 ー7やな。…ウオエェッ!!」 
ゲロオヤジは目の前にあった紙をとり、慣れた手つきで数字を書き込み始めた。
「こうやって書くんや。ウオエッ」
「はぁ」
「カネ貸してみ」
「え…」
「増やしたるから貸してみ」
ま、素人のオレよりも、この人のほうが期待できるかもしれない。オレはゲロオヤジに5千円を托した。競輪のレースが始まった。
「まあ見とき。来るで、来るで。オウエッ」
「9番ですね」
「そうや、来るで、来るで、ほれ、来た来た。オエッ。来た、来た!見てみ!ウォェッ!」
本当に当てたようだ。この人、吐くだけが取り柄じゃないんだな。
「次もやらせてくれ、ええか?」
「はいどうぞ」「兄ちゃん、今日はノってるで!…オオウゥェッ!!」
そのまま数レースをこなしたゲロオヤジは、終わってみればオレが出資した元手を1万円以上増やしていた。
「おーし、勝ったし、飲みに行くか。おごったる!」
あの、それ元々はオレの金なんですけど。
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精神病院看護人リポート

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今から3年前の春。ちょうど桜の花が散りかけたころ、社内での人間関係がイヤになり、オレはそれまで勤めていた保険の会社を思い切って辞めた。当然、テキトーにブラブラするほどの金もない。となれば、銀行強盗でもやらかすか、職安に行ってマジメに再就職口を探すかってことになるのだが、オレは後者の道を選んだ。将来はたっぷり残っている。
しかし、なかなか興味の持てる仕事が見つからない。あるのは退屈そうな事務系仕事か、体力的にムリのあるガテン系。しばらくボンヤリ求人票を眺めるだけの毎日が続いた。
そんなある日、一つの求人票がオレの目にとまる。
「精神病患者の看護。××病院。給与応相談」
××病院とは、隣町にある精神病院のこと。知らない人はいないといっても過言ではないほど地元では有名な病院である。やはり、精神と付くだけで、特別視されるのはこの町も例外じゃないようだ。ふとオレは、自分がまだ幼かったころ、悪さをするたびに親がさんざん口にしていた言葉を思い出
した。
「××病院に連れてくぞ!」
あのころは××病院がどんなところなのかもわからなかったくせに、警察より不気味に思えたものだ。ガキのオレには××病院という言葉の響きそのものが恐怖の対象として刷り込まれていたらしい。しかし、人間ってやつは不思議なもんで、そんなトラウマを持っているがゆえに、ほじくり返してみたくなるもの。だいたいなぜ、あれほどまでに無条件に怖がったりしたのだろう。むろん、オレは院内の様子も、どんな患者がいるのかすら聞いたことがない。耳に入ってくるのは、「患者が虐待されている」だの「ロボトミー手術をされる」といったやや伝説めいたウワサだけだったはずだ。
精神病院は、そんなに難儀な職場なんだろうか。職安で募集されている事実を考えればちゃんとした就職先であるのは間違いない。いい加減、仕事を決めないと今度こそ強盗でもやりかねないほど貧窮したオレだ。この仕事、やらない手はないんじゃないか。さっそくその場で職安の担当者
に連絡をとってもらった。
「病院は安定しているからねえ。最近はアル中で入院する人も多いらしいよ。僕もあなたにお世話に
なるかもしれないよな…ハハハ」担当のオッサンは笑いながらそう言うが、こっちは内心、かなり不安である。アル中か。なんかコワイよなあ。やっぱりヤメとくのが無難かなぁなどと思いつつ、履
歴書を病院へ郵送する。と、2日後には「試験と面接に来てほしい」との電話がかかってきた。
翌朝、オレは恐る恐る××病院へと足を踏み入れた。患者のいない廊下を通り、案内されたのは会議室のような部屋。約1時間ほど待っただろうか、ドアをノックする音が聞こえ、4人の男が入ってきた。面接は、志望の動機や学歴や経歴など、ごくありがちな質問ばかりだった。しかし、そこはやはり病院。「夜勤があるけど大丈夫か」とか「ここに入院している患者のような、社会的弱者に対して愛情を持って接することはできるか」なんて質問も出てくる。同時に一般常識の筆記試験もあったが、特に難しい問題もなく、オレは午前中ですべてクリアした。
採用の電話が来たのはそれから1週間ほど経った日である。翌週の月曜日からオレは、正式な看護人として××病院の門をくぐることになった。
××病院は3階建ての鉄筋でできており、ものすごく古い建物だ。その無機質で重厚な造りは、どこか共産国のそれを連想させ、日本ではなかなかお目にかかれないような雰囲気である。
仕事に先だって、まず給料の説明を受けた。気になる額は、高卒の初任給とほぼ同レベルの月給13
万円。夜勤をこなすと手当が付き、その他いろんな手当を加えると多少はアップするらしいが、それでも満足できる金額にはほど遠い。なんせ、前の仕事の約半分ぽっちしかないんだもんな。
「いくらなんでも安すぎますよ」たまらず主張しても、相手は
「これ以上はウチじゃ出せない」の一点張り。終いには「それならば雇えないね」ときた。結局、オレはOKせざるをえなかった。人間、背に腹はかえられない。採用の話がまとまると、ようやく白衣が渡され、お仕事の開始。更衣室で着替え、まずは病院内を案内してもらう。病棟は男と女に完全に分けられており、さらに第1、第2、開放病棟という3段階に区別されている。オレが配属されたのは、第1病棟。重度の患者や入院した人がまず入るところらしい。
その異様な空気は、病棟内に入ってみて初めて伝わってきた。窓という窓にはすべて鉄格子が掛けられ、施錠がなされており、ドアは鉄の厚い扉でできていた。場所によっては扉が2重になっている。先輩の後に付きながら、廊下を歩く。と、空気だけでなく、確実に感じるのだ。患者らの視線と息づかいが、得もいえぬ圧力となって押し寄せてくる。この第1病棟内には、大部屋、保誰室と呼ばれる個室、食堂、トイレ(古いせいか、ものすごくクサイ)と浴室と洗面所がある。大部屋にはテレビやビデオ、カード式の公衆電話も備わっていた。その病棟内が見渡せるように、われわれ看護者の詰め所がある。その後、先輩は「最初は患者さんを覚えないと仕事にならないから、テキトーに回っててよ」とオレを放り出してどこかへ行ってしまった。呆然としつつも、とりあえずは病棟内を再び一周してみる。と、そこには今まで目にしたことのないような風景が広がっていた。テレビを見ている人、理由もなく廊下を歩き回る人、いかにも誰かと
話をしているようにブッブッと独り言を咳く人、廊下にしゃがみ込んでいる人、嬉しそうに空笑いす
る人、寒くもないのに布団を頭からかぶったままの人…。当たり前だが、彼らはすべて患者である。
全裸で体操しているこっちのオジサンも、必死に虫を捕まえるような動作を繰り返すあそこの青年も、皆ここの入院患者なのだ。新顔のオレに一番最初に近づいてきたのは、吉川という奴だった。
「よろしくお願いします」と彼の方から、礼儀正しく頭を下げて挨拶をしてくる。後でわかったこと
だが、彼は院内でもかなり患者歴の長い選手だった。どおりで「わからないことがあったら、何でも私に聞いてくださいね」なんてセリフが吐けるわけだ。「お願いします」と答えたオレもオレだが、確かに何をしたらいいのかわからない。まさか「何をすればいいの?」なんて聞くわけにもいかないし。そうこうしている間に、オレの後には、金魚のフンのように5、6人の患者の列ができていた。そのうちの1人が、ニコニコしながら尋ねてくる。「名前教えて」「どっから来たのどんな仕事してたの」…。テキトーにかわそうとするオレの足がとまったのは、次の瞬間だった。
「この前会ったよね」ナニを言い出すんだ、キミは。しかし、相手の目は大マジである。
「いや…会わないよ」
「俺の親戚の勝美だろ!兄貴は元気ィ?」
いったいどう答えたらいいのだろう。オレは、彼らの看護をするどころか話を聞く余裕すらまだないのだ。夕方5時、初日の業務が終了。仕事らしい仕事は何ひとつこなせなかったが、たとえようのない疲労感に襲われる。オレはメシも風呂も抜いて、床についた。神病院と聞くと、精神病患者ばかりと思いがちだが、アルコール中毒、痴呆症、覚醒剤中毒、シンナー中毒、その他の薬物中毒(睡眠薬など)の患者が全体の2割を占めていた。年齢層は幅広い。入院したばかりの人もいれば、10年以上も籍を置いている長老まで様々だが、ほとんどの患者は長期入院を前提としてやってくる。たとえ退院できても「自分は病気ではない。おかしいのは周囲の人間だから」と決め込み、薬を飲まずに結局は再入院なんてケースは日常茶飯事。中毒系の患者たちも、退院するときは「もう絶対に大丈夫です」と言いつつ、何ヵ月、何年後に「また会いましたね」てなことになってしまう。意志の弱さゆえに克服できないのか、病気が意志を奪い取るのか。特にオレの場合、時期が時期だ。この仕事を始めたのは、ちょうど5月初旬。季節の変わり目には特に精神状態が不安定になるようで、中でも春先は一番その傾向が強い。もう毎日のように新規や再入院患者が入ってきた。患者の出入りが激しいという意味では、精神病院はしばしば刑務所になぞらえられることがある。事実、患者たちは外の世界のことを「シャバ」と呼んでいた。シャバではうまい物がいっぱい食える、オンナが抱ける…。皆、口を揃えるように言う。中には「刑務所の方がいいな」なんて言っている人もいるくらい。理由を問うと「刑務所だったら出れる日が決まっているから」。こっちも立場上、「刑務所ならこんなに楽はできない」と説明してみるが、なんせホントに似ているのだからしょうがない。というのもこの世界、刑務所同様に患者にも患者なりの秩序があるからだ。力の強い者が権力を持つのはある意味で当然。彼らが言うところのシャバでは、金を持っている者が支配する側に回るが、基本的に金銭の存在しない、というか禁じられている病棟内ではやはり腕つぶしの強い者が支配しているようだ。
強い方が食い物やたばこを巻き上げるのも日常茶飯事。ま、逆にそこからイジメが発生したり、シャブ中のようなちょっとコワモテの患者が入院してくると、それまでエバっていた人間が急におとなしくなってしまうときもあるのだ。

ゲーセンのクレーンゲームだけで家族を養っている男

0024_20190323135135fc3.jpg 0025_2019032313513689e.jpg 0026_201903231351384f7.jpg 0027_201903231351395a5.jpg 0028_2019032313514161e.jpg 0029_20190323135142367.jpg 0030_20190323135144900.jpg 0031_20190323135145e64.jpg 0032_20190323135147053.jpg 0033_20190323135148cc4.jpg男を見かけたのは、山手線某駅前のゲームセンターだ。1階のクレーンゲームコーナーでは、カップルや学生の集団など、さまざまな人が、景品獲得を目指していたが、全員が失敗していた。
それもそのはず、ディスプレイされているのは、かなり精巧なフィギュアや、大きなぬいぐるみなど、高そうなものばかり。そう簡単に取られてはゲーセンも商売にならないだろう。が、その中年男性だけは違った。うつむき加減で淡々とプレイを続ける彼は、足元に大きな袋を置き、取った景品をつぎつぎと中へ詰めていく。大きな箱のフィギュアやぬいぐるみは500円ほどの投資で、小さなストラップやキーホルダーは200円ほどでゲットしていく彼の表情は、なぜか能面のように動かない。ゲーセンの外に出たのを見計らい声をかけたところ、なんと彼はコレで食っているのだという。そう、なんとクレーンゲームで家族を養っているというのだ。いったいそんなことが可能なのか。本人に語ってもらった。
もともとはサラリーマンをやってたんです。でも3年前の春、35才のときに仕事で大失敗をして、地方の営業所に左遷が決まりまして。もともと居心地の悪い会社だったし、このまま定年まで田舎で冷や飯を食わされるくらいなら辞めてやろうと思って。
そこからはクレーンゲームだけで、妻と2人の娘を養っています。信じられないかもしれないですが、十分食べていけるんですよ。だいたい月収で35万円くらいですかね。ひと月10日は休むんで、
20日間で35万ってとこですね。1日あたり2万弱は稼いでる計算になります。仕組みはカンタンです。取った景品をネットオークションやアニメショップ、レンタルショーケース(店舗にあるショーケースを間借りして開く個人商店)で売りさばくだけですから。箱に入ったフィギュアは、ざっくり言うと500円で取って1500円で売って千円の儲けって感じですね。キーホルダーなんかは200円で取って500円で売れるから300円の儲けですね。1日で2万円を稼ぐには、箱フィギュア
を1日15個と、キーホルダーを20個くらい取らなきゃなんない計算になります。まあ、それくらいならなんとかできるもんですよ。なぜそんなに取れるのか? って部分は企業秘密になるんで、ちょっとボカしながら話しますね。
まず最初に、今は「掴んで、持ち上げて、落とす」みたいなやり方で景品を取れるクレーンゲームはほとんどないです。一見そういうツクリにはなってますけど、掴み切れるような握力はないんです。実際の落とし方は、アーム(UFOから伸びている腕)で景品を「押す」か「ズラす」かして、それを何度か繰り返して穴まで誘導するのが基本です。それでいざ景品を取ろうとなって、まず最初にやるのは、店がどのくらいの設定で台を設置しているか判別すること。アームの移動スピードや掴む力の強さ、爪の角度、可動域の限界などですね。
これは店員が自由に設定できるので、店のクセを読むことも重要です。今日はあの社員がいるから、掴みは悪くないけどアームの移動は速めだから、操作をシビアにやらないとな、みたいな。それらを頭に入れて、どう狙ってどう景品を動かすか、最終的にはどうやって落とすか作戦を練ります。
そのためには景品の重さや、箱の中にどういう向きで景品が入っているかを知ってないとダメです。
 たとえば、「ねんどろいど」シリーズなんかだと顕著なんですが、美少女キャラの造形って、頭が大きくて、身体の線は細いですよね? それだと、確実に箱の上部の方が重たいことになります。先ほどの「押す」「ズラす」では、箱の軽い部分を狙っていくことが基本なので、この場合は箱の下部を狙わないといけない。逆にメイドのキャラなんかはフリルのついたスカート部分、つまり真ん中が重かったりしますね。だから箱の端っこを狙うんです。つまりどっちにせよ、重い部分を軸に回転させるようにして、穴に落ちやすい形にしていくんです。作戦が決まれば、狙ったところへ正確にクレーンを動かします。1ミリのズレもなくです。少しでもズレるとまったく景品が動かないで100円損しちゃいますし、下手すると余計に取りづらくもなります。判別↓計算↓操作。この3つをどれだけ正確にやれるかです。どれか一つでも欠けていると、金にはなりません。これからいくつかパターン毎に取り方を紹介しますが「この形ならこうすれば絶対に取れる」というものはありません。あくまでアームの設定と、箱のサイズや重さによってベストな取り方は異なってくるので。参考程度ということでお願いします。
橋のように配置されたパイプのスキマから箱を落とす、一番スタンダードなタイプですね(写真1)。箱フィギュアの8割はこのタイプじゃないですかね。これだったら500円くらいで取れるかな。手前の箱を狙うわけですが、この向きじゃどうやっても落ちないので、まずは横向きにしていきます。右のアームで右奥カドを狙って、反時計回りに回転させる(写真2)。これは胸像タイプなので、重い中心部分を軸にして回転させるというイメージですね。手前の角がまだ下のパイプに引っかかっているので、そこを狙って角を落とします(写真3)。するとバランスが崩れて縦になる。取れそうな感じになってきましたね(写真4)。後は奥を何度か持ち上げると箱が垂直に近くなってくる(写真5)ので、最後はアームで上から押し込んで終わり(写真6)です。
このタイプは設定が悪いことも多いので、ダメだと察知したらあきらめる勇気も大切です。ストラップのような形をしたプラスチックが景品にくっついてるタイプです。アームでストラップを引っ搔いて落とすタイプの機械(写真7)ですね。一見カンタンそうですが、このタイプはアームの力が相当弱く、正攻法で取るのはかなり難しいんです。ですが、このタイプは個数制限がないことが多いので非常にオイシイ稼ぎ頭です。なのですみませんが、詳細は伏せさせてください。
 景品が●●で掛かっているとき、アームを●●●●するとアームが●●●●●●ってストラップにぶつかり、ストラップごと落下する。なので位置さえ正確にセットできれば、必ず100円で取れます。この写真は女性向け人気アニメ「アイドリッシュセブン」のキャラですね。これは1個1500円で売れます。確実に100円で取れるものが1500円になるんで、ちょっとしたバブルのような状況です。見つけたら店員からストップされるまで取り尽くしますね。C字フックで棒の上に景品を引っ掛けてあるタイプの機械ですね。ぬいぐるみはこのタイプが多いです。これも一見カンタンそうに見えますが、実は棒の部分にフックが落ちないための溝が掘ってあって、フック自体をいじっても
そう簡単には落ちないようになっているんですよ。ではどうするか。フックがかかっている棒の先端を狙う(写真8)んですよ。そうすると棒が持ち上がって弓のようにしなって、溝からフックが外れて、一発で落ちます(写真9)。こういう発想ができることが重要ですね。
箱についている紙ペラの穴にアームを通して、右にある穴まで引っ張るタイプですね(写真10)。これもペラを狙ってしまうとワントライにつき数ミリ〜1センチしか動かない。どれだけ操作が正確でも、取るのに2千円以上かかってしまいます。ですが箱の●●ギリギリをアームで押すと、●●●いる間は軽い箱なので●●んですよ。アームが離れて箱が●●●ときの●●で、一気に数センチ移動します。この方法なら500円で取れます。これは突っ込んだ金が規定金額にまで達しないと取れないようになっている〝確率機〞ですね。アームが3本ある機種(写真11)(写真12)はすべて確率機とみていいです。千円〜5千円まで突っ込まないと本来なら取れません。規定金額に達しないうちは、途中まではいい感じに掴めるんですが、アームが頂点に行った瞬間、急に力が抜けて落っことすんですよ。でもこれ、逆に考えると「頂点に達するまでは必ず掴める」ってことですよね。それを利用して●●●に●●る。そのあと、無理やり●を●●るように●●●●で持ち上げれば、かなり強引ですけど取れますよ。これは気付いている人がかなり少ないですね。棒を操作して穴に入れ、景品をトコロテンのように押し出すタイプの機械(写真13)ですが、これも確率機です。規定金額に達するまではどれだけ正確に操作をしても、取れない位置に棒が滑るようになってる。これは三本爪と違って、完全な出来レースなので私はやりません。今のところ、これをどうにかする方法は見つかっていない。同じ人が20分以上お金をつぎ込んでいて、
取れずに帰ったのを目撃したときだけ触ります。規定金額が近付いている可能性が高いので。いわゆるハイエナですね。以上、橋渡し型以外の手順はすべて、店側の想定していない取り方で、正攻法とは呼べない奇策です。クレーンゲームを設定する側も人間なので、必ず想定していない取り方やミスが生まれます。盲点を突いた奇策は、通常の手順よりも遥かに早く取れるので、収支を大幅にアップさせます。こういう発想ができないと、専業で食べていくのは難しいでしょうね。
 よく「遊んで金がもらえるなんて、いい身分だな」って言われますが、決して楽な仕事ではないですよ。箱フィギュアとキーホルダーを合わせて1日あたり40個近く取ってますし、移動時間含めてだいたい、1日10時間ほど働いていますから。ほとんどの景品には「1人1つまで」という制限があって、たくさん取るには何軒もゲーセンを回らなきゃいけないんです。それに同じ店に連続で行くと店側の心証が悪くなるので、毎日エリアを変えますから。秋葉原や新宿、渋谷といった繁華街は設定の甘い店が多いから、本当は毎日行きたいところですがね。ま、東京だけでもゲームセンターは400軒以上あるので、エリアを変えてもなんとかなってるってとこです。なぜこうまでして店側の機嫌を損ねないようにするかというと、乱獲して店に嫌われると、結果的に損するからです。秋葉原の〝T〞なんかは、私たちのようなクレーンのプロが景品を乱獲した結果、プロを排除しようとする方針になってしまいました。例えば、クレーン操作をミスして、取れない位置に景品を動かしてしまったとしますよね。普通のお客さんが店員さんに「景品を元に戻してくれ」と頼めばもちろんやってくれるんですが、私たちが頼んでも完全に無視。他にも、プレイ中の台の電源をいきなり落としたり。もう客と思われてないんですね。新人の店員でも同じ対応なので、おそらく事務所に人相書のようなものが貼られているんじゃないですかね。秋葉原の〝T〞はやりすぎだとしても、毎日通って乱獲していると出禁にしてきたり、酷い対応をしてくるところは他にもあります。逆に、やり過ぎない範囲で取っていれば
「このお店はちゃんと取れるんだ」と他のお客さんが認識してくれて宣伝にもなるので、好意的に見てくれます。共存関係といいますか。店員とコミュニケーションを取ることも重要です。特に、ゲーム好きが高じて店員になったようなタイプは利用価値があります。設定をキツくしたいときにどう置けばいいかアドバイスしてあげたりして協力関係を築いておけば、こちらが〝仕事〞をしに行ったとき、配置を甘くしてくれたり、1人1つまでの景品を複数取っても、コッソリ見逃してくれたりしますからね。新作の入荷情報なんかもリークしてくれるので、店員と良好な関係を築くのは必須です。
そうやって雑談なんかをしつつ、1日に8〜10軒くらいのゲーセンを回る毎日ですね。家に帰るころには車の後部座席がパンパンですよ。店舗に目を付けられる以外の苦労もありますよ。
面倒なのはゲーセンにたむろしてるガラの悪い若者。以前、練馬のゲームセンターで設定が甘い台があって、土台のアクリル板を持ち上げられたんですよ。そうすると設置してある景品から見本用の景品まで全部落ちてきて、盤面にあるものすべて100円で取れてしまった。そうしたら地元のヤンキーに後をつけられてて、駐車場で「おいオッサン、俺らのシマで何してくれてんの?」って絡まれて、「死にたくなかったら今まで稼いだ金全部出せ」って言われて。彼らはクレーンゲームに興味なんかないんでしょうけど、自分らの地元で好き勝手やられてるのが面白くなかったんでしょうね。
死ぬほど怖かったですけど、こっちもこれで家族を養ってるんで、貯金は渡せない。結局、二度と練馬ではやらないと約束して、財布の有り金を渡して許してもらいました。あれは怖かったですねえ。
逆に良かった話と言えば、大手チェーンの●●●系列。基本的に厳しい設定の台が多くて、プロ殺しと言われてるんですが、その日だけはものすごい甘くて。普通、アームはここからここまでしか動かない、っていう限界設定があるんですが、その調整がされていなかった。社員が1人もいなかったので、インフルエンザか何かに集団感染して、バイトだけで調整をしたんだと思うんですけど。
限界がないから、見本用のディスプレイにアームをぶつけると、ピラミッド状に積んであるフィギュアが一気に10個くらい落ちてきて。他の台も同じような感じで限界まで取りまくりでした。あの日は1日で10万くらい儲かったんじゃないかな。あと、田舎のゲーセンはどんなもんだろうと思って、一度東北まで遠征に行ったことがありまして。確かに設定は甘くて取れることは取れるんですが、景品がショボい上にゲーセンが少ないので、結局収支はトントン。ガソリン代と宿代だけ損する始末でした。都会の方がやりやすいですね。家に帰ってからは、景品を・オークション用・レンタルショーケース用・アニメショップ用と、さばく場所別に仕分けます。モノによって高値がつく場所が違うので、パソコンやアニメショップの買取表とにらめっこです。基本はオークションサイトです。どの景
品を出すかは私が決めるんですが、細かい設定や梱包、発送などは妻にやってもらってます。これだけでも手間がだいぶ減るんで、助かりますね。で、同じものを大量に流しすぎたり、人気のないグッズを出したりすると安くなってしまうので、それを回避するためにレンタルショーケースやアニメショップを使う感じですね。駅前にあるようなレンタルショーケースは、知名度のある作品や人気キャラのグッズなら、相場の4倍くらいのボッタクリ価格を付けて出しても売れることがあるんです。観光の外国人とかが買ってるんじゃないかと思うんですけど。具体的には「ワンピース」や「ドラゴン
ボール」「ルパン三世」などの一般向けアニメですね。特にワンピースはキャラが多くて、クレーンの景品でしかフィギュア化されないキャラなんかもいるので。アニメショップは買取額は安めなんですが、即金で買い取ってくれるので、人気が下がり始めたグッズや、ヤフオクに出しすぎると相場が下がりそうなものを処分するのに重宝します。時たまオークションより高値がつくこともありますしね。この商売をやっていて怖いのは、景品の人気が乱高下することです。最近なら萌え系が大暴落しました。安定してさばけていた萌えアニメグッズの相場が、暴落したんです。グッズ業者が市場に大量に参入してきたのと、「ラブライブ」などの人気アニメブームの終了が同時に来たのが原因でしょうね。2千円くらいで売れてた萌えアニメのフィギュアが、今だったら300円で落札されることもザラですからね。最近では「艦隊これくしょん」の人気キャラくらいしか高値がつくものはないです。今オイシイのは「アイドリッシュセブン」や「おそ松さん」などの女性向けアニメグッズですね。女のオタクは男よりも収集欲が強くて、安定して高値が付くんです。特にその作品の人気キャラは取り合いが半端じゃない。1キャラだけ他のキャラの3倍くらいの値段で落札されたりします。なのでマメに女オタクのツイッターを観察して、どのキャラが人気なのかをリサーチしてますね。女性向けアニメが流行り出したのはここ2、3年のことなので、まだまだ需要は加熱すると踏んでいます。こんな仕事でどうやって家族を養ってるかってことですけど、まあ、普通ではないにしろ、メチャクチャってことでもないですよ。基本、土日祝は休みです。休日はゲーセンの客足が増えて、お金を突っ込む人が多いので設定がキツめになるんですよ。休日は娘と遊んでます。娘は小学2年生と保育園なんで、可愛い盛りですよ。ヨソのお父さんよりイクメンなんじゃないですかね?平日の朝は7時ごろに起きて、家族揃って朝食を食べます。夜遅くまでゲーセンにいるため、夕食は一緒にいられない。だから朝食は揃って食べることにしてますね。8時ごろ、娘たちが学校に行くのを見送ったら新聞やテレビでニュースをチェックしつつ、その日の巡回ルートを決めます。昨日は赤羽〜渋谷間の駅沿いルートを回ったから、今日は郊外のゲーセンを攻めるか、みたいな。9時になったら、ツイッターやアニメ系のまとめサイトで、オタク界の動向をチェック。映画化や続編が決定したアニメグッズの価値は高くなるので、毎日チェックしてないとダメですね。逆に、アニメキャラの声優が男と付き合ってることが発覚したりすると、その声優の担当したキャラのグッズは暴落するんです。オタクの間には、声優に対する処女信仰みたいなものがあるので。
11 時ごろになったら、車に乗ってゲーセンへ向かいます。ゲーセンはどこもだいたい10時開店なんですが、開店直後に向かうと目立つので、少し時間を空けるわけです。昼過ぎにゲーセンへ着いたら、あとは22時過ぎまでひたすらクレーン。向かう場所にもよりますが家に帰るのは23時ごろです
ね。帰ったら妻にヤフオクの動向を聞いて、その日の帳簿をつけて就寝です。本来なら、クレーンゲームの収入なんてわかりっこないので、税金は払わなくてもバレないとは思います。私の仲間も誰一人確定申告なんかしてないんですが、私はクレーンに使った額、景品を売却した額、その他かかった経費を帳簿につけ、玩具の販売店ということで確定申告をしています。ただ、娘たちに自分の仕事をどう説明するかは迷いますね。そろそろ父親のしてることがわかるようになってくる時期じゃないですか。授業で「私のお父さん」みたいな作文があってもおかしくないですし。
保護者同士で「お仕事は何をされているんですか?」とか聞かれるのが嫌なので、授業参観やPTAの集まりなんかは、妻に任せっぱなしです。娘も今はまだ「お父さんはスーツ着ないの?」くらいで済んでますけどね。一応、景品を保管している部屋には鍵をかけて、ヤフオクの発送などは娘たちが学校にいっている時間にやっているんですが、ごまかすのも限界があるし、いつかはちゃんと向き合わないといけないときが来るでしょうね。そのときに娘がショックを受けないかが心配です。
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乞食の底力・食費0円生活1週間

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普段から朝は食べないので、まずは昼メシの捻出からいこう。
俺はソフトバンクの携帯を2台持っている。
10月はソフトバンクのスーパーフライデーというキャンペーンで、金曜日だけ吉野家の牛丼が無料となる。1回線につき1枚クーポンがもらえるので、俺は2杯牛丼がタダ食いできることになる。 
キャンペーンのせいで吉野家には行列ができていたが、無事に牛丼をタダ食いだ。会社が休みなので昼に起きてすぐネットをチェックする。 
どうやらサントリーが缶コーヒーのキャンペーンをやっているようだ。抽選に当たればレインボー
マウンテンのタダ券を11枚プレゼント。これはゲットしておきたい。 とりあえず一回やってみる…ハズレ。しかしアカウントを作り直せば何回でも応募ができてしまう仕様だったため、何十回も執拗に応募する。ポチポチポチポチ…。 結果、5回当選してタダ券を55枚手に入れた。これでコーヒーにはしばらく困らないぞ。さすがに今日は何か食べないとヤバい。朝から自転車を漕いで、新宿へ向かう。行き先は家電屋だ。家電には目もくれず、日用品コーナーへ。目当てはタイガー魔法瓶の水筒〝コロボックル〞だ。価格は税込み4300円。この水筒、中国ではプレミア価格で取引されていて、中国とのルートを持っている家電買取店では、1個5千円、即金で買い取ってくれる。つまり1個買うと700円の儲けだ。どの店も1人1個までの購入制限があるが、チェックは店員が行うので、早番と遅番が交代すればまた買える。しかも新宿だけでも家電屋は5軒もあるし。 
とりあえず1個買って、昼飯を食おう。さらにこの日だけで9個の水筒を買い、すぐに買取屋に流して6 300円をゲット。よーし、今日は一人焼肉だ!仕事もそこそこに、昼から新橋のパチンコ屋へ向かう。スロットコーナーを徘徊していると、11月号の特集でも紹介した、ミニボーナスの出目で捨ててある台が。早速キープして打つと、ベルが揃って13枚(260円)の払い出しだ。 
とりあえず3台こなして500円儲かったところで交換し、いったん昼食にする。それにしても、ミニボーナスのまま捨てていく人が多い。さすがサボリーマンの多い新橋だ。午後も90分ほど徘徊を続けると120枚ほどのメダルを獲得できた。これで2000円とコーラをゲット。余裕だな。今日は火曜日なので、ファミマのポイントが2倍だ。12月号でも紹介した方法でTポイントをゲットしておこう。会社の昼休みにファミマへ。クレカから10万円をラインカードにチャージし、999Tポイントをゲット。そして、すぐにラインカードの残高を銀行へ入金。これで金を使わず、Tポイントだけが手に入った。しかしポイントの反映は3日後。今すぐ使えるわけではない。とりあえず昼メシは抜きだな。アキバのゲーセンの店頭で、クレーンゲームの1プレイ無料券を配っていた。さあ、これがメシの種になるだろうか。 店員を呼び止める。「この台でめっちゃ金使ってるんすけど、全然取れないんですよ。サービスしてくれませんか?」
苦笑した店員が、景品を取りやすい位置に置いてくれたおかげで、難なく1プレイで取れてしまった。アニメキャラの膝掛けだ。 すぐさまヤフオクへ出品。相場より安めの1500円で出す代わ
りに「ネットバンクで即時振り込みできる方のみ落札お願いします」と書き添える。
すぐに落札され、その30分後には送金をしてもらえた。餓死は免れた。会社でネットをダラダラと見ていると、気になる見出しが。
『ビタントニオ製フライヤーから発火のおそれ製品を自主回収』
揚げ物を作る機械のことで、製品を回収すると一律8千円の返金がされるそうだ。急いでアマゾンをチェックしたところ在庫が10個あった。しかも売値は7200円。買いだ!   すべての在庫を注文し、夜にはフライヤー10個が家に到着した。8千円の儲けになる計算だ。すぐさま着払いでメーカーに発送しておいたが、返金手続きにはまだ時間がかかることだろう。晩メシはどうしよう。あ、そうだ、日付が変われば金曜だから吉野家がタダじゃん!まだ40本以上残っているコーヒーを飲みつつ、朝からネットサーフィンだ。と、ヤフーに気になる告知が。
『プレミアム会員様限定! ブックオフの本を3冊プレゼント!』
ヤフーのプレミアム会員であれば、ブックオフの100円本が3冊、レジで無料になる引換券をもらえるようだ。 ヤフーのプレミアム会員は初月無料。つまり入会↓引換券発行↓退会↓入会…と繰り返していけば、いくらでも本が無料ってことじゃん!これはやるしかないでしょう!パソコンの前でポチポチと地道な作業を繰り返し、3冊引換券を10枚発行した。これで3千円分の本がタダになる。その本をまたブックオフに売ってしまう作戦だ。 が、引換券に1人1枚と書かれているため、店員が入れ替わったスキを狙ったり、フロアを変えたりして、30冊の本を手に入れるのに3時間以上かかってしまった。もう夕方だし!
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夢なんか叶わんでも結構、楽しく生きていける

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本ルポは、恒例企画「人生の真実とは?」の第5弾だ。街のオッサンやオバチャンたちに「若かりしころの自分に会えるとしたらどんなアドバイスをしてあげたいか」を尋ねて回るという内容だが、今回は舞台をいつもの東京から大阪に変えて調査することにした。願わくば、関西人ならではの人生観がポンポンと飛び出してほしいものだ。
ではお聞きします。若かった自分に教えてあげたい人生の真実とは何ですか?
キツイ職場からはとっとと逃げた方がええ
大学を出てウェディング系の会社に入ってんけど、そこが腰を抜かすほどキツい職場で。1日16時間労働とかフツーやし、毎月の残業もたしか100時間オーバーやったんやないかな。もうとにかくキツイしシンドイねん。今で言うたら、もろにブラック企業や。おまけに給料もめっちゃ少なかったし、すぐに辞めたなって、大学時代の部活の先輩に相談してん。自分、この会社に居続けたらそのうち体を壊します、転職した方がええですよねって。ところが、先輩は「あかん辞めるな」と。シンドイことから逃げること覚えたら、逃げグセがついて結局、苦労すると。まあ、そんな感じのことを言うわけ。俺もアホやったから、たしかにその通りかもなぁと思うて我慢して続けることにしたんよ。そしたら、2年後には入院するハメになってもうて。それも胃潰瘍とうつ病のダブルパンチやで。もう、かなんわ。そやし、俺が言いたいのはな、キツイ職場は我慢なんかせんと、とっとと逃げた方がええでってこと。逃げグセがつくとかどうでもええ。ムリして体壊す方が絶対に損やんか。
ツライことから逃げ出すのを潔しとしないこの国の風潮に、一石を投じる意見かと。同じ境遇の人には刺さったのでは?
「アイツはええヤツ」は「都合のええヤツ」と同じ意味
「アイツはええヤツや」って言葉、よう聞くやん。これな、学生のときやったらそのままの意味で理解しとってええんかもしらんけど、大人になってから同じことを他人に言われ出したら要注意やで。これくらいの歳になったらイヤでもわかんねんけどな、社会に出たらみんな、結局は、利害関係でしか動きよらへんねん。そんなドライな関係の中で「ええヤツ」って呼ばれる人間って何? そんなもん、都合のええヤツに決まっとるがな。実際、わしの周りを見てもそうやで。人からええヤツって言われてんのは、だいたい、ムリを聞いてくれる、カネを貨してくれる、約束破っても許してくれるとか、そんなやつばっかりや。全然ええヤツやあれへん。ただ単にナメられてるだけやねん。人間、いっぺん見くびられたらなかなかその状況は変えられへんし、若いころのわしには、そういう風に言われんよう、気を張って仕事してほしいって言いたいわ。大人になってから言う「イイ人」とは、都合のイイ人、か。自分の胸に手を当ててみても、たしかにそういう一面はあるのかも。
浮気1回は250万の超高級ソープで遊ぶのと同じ。だからこってり遊び倒せ
恥ずかしい話ですけど、僕、浮気が原因で離婚してるんです。かれこれ5年ほど前に。相手は出会い系で知り合った独身の女で、別にこれといって美人でもなかったんですけど、会えば必ずヤラしてくれるから、ダラダラと関係が長引いて。どうやろ、1年ほどは続いたんと違うかなあ。で、まあ、あとはよくある話で、ある日、ケータイを嫁に見られて全部バレてしもて、ソッコーで離婚になったと。慰謝料は250万ほど取られました。もうオケラですわ。ただそんときに痛感したのが、浮気相手としてたセックスは、あの1回1回にそれぞれ250万のリスクが付きまとってたんやなぁってことです。言うたら1プレイ250万の超・超・超高級ソープで遊んでたのと一緒ですよ。そう考えると、ほんまにもったいないことしてもうたと悔やんでも悔やみきれなくて。だって、浮気相手とのセックスなんてめっちゃフツーの内容でしたからね。ヤリたくなったら呼びつけて、フェラしてもら
ってすぐ挿入みたいな。なんやったら、フェラだけで終わることもありましたし。あんなことになるとわかってたら、慰謝料の額に見合うような、めったくそエグいプレイをしまくって、こってりと遊び倒したかったですね。どうせ大きなリスクを背負って浮気するなら、とことんまで遊べってことのようです。にしても、この金銭感覚、さすが大阪人!
夢なんか叶わんでも結構、楽しく生きていける
大学の時、演劇の楽しさに目覚めて、卒業後は就職もせんと小さい劇団に所属してしもたんが失敗の始まりやね。いつかテレビや映画で活躍するビッグな俳優になったるって、そういうことばっかり妄想してて、その願いはいつか叶うって疑いもせんとバイトに明け暮れて。わかるやろ? 若いときの
そういうノリって。ほんでやっぱりこれもありがちなんやけど、頑張っても頑張っても全然、俳優としての芽が出てけえへんくて、30才になった年、とうとう今の会社に就職したんよ。そら、当時は落ち込んだで。夢見てた状況と目の前の現実があまりにもかけ離れてるし、仕事かてなんもオモんない。何より自分が負け犬に思えてしゃーなかったんやろうな。でも、今はそういうミジメったらしい気持ちはどこにもない。好きなパチンコをやったり、長男のサッカーの試合を応援しに行ったりするだけで、めっちゃ楽しいもん。もっといえば、休みの日にDVD見ながら昼ビール飲んでるときでもね。結局、人って、ちょっとした趣味とか娯楽があれば、それなりに楽しく生きていけるってことやねんな。夢なんか叶わんでも別になんちゅうことないねん。ほんまにそう思うわ。
夢を叶えるだけが幸せじゃない。休日に昼ビールを飲めることもまた幸せだし、それだけでも十分、人生は楽しくなる。何だか染みるなあ。
オナニーは落ち込んでるときにしたらアカン
若いころの自分に助言するなら、やっぱりオナニーのことやね。わし、中学くらいから変なクセがあって、落ち込むことがあると必ずオナニーするようにしててん。だってアレに没頭してる間は嫌なことも忘れられるし、気持ちええから気分かて上がるやんか。ただ問題はその後やねんな。そういうときのオナニーって射精した直後、心が余計にヘコんでまうねん。体もやけにぐったりして、鬱っぽくなるっちゅうか。で、そういうことを大人になっても繰り返してたんやけど、25、26才くらいのときやったか、ある日、朝目が覚めると体が動かんようになってもうて。なんとか親に病院まで連れてってもらったら、診察した医者が「これはウツ病の症状です」って言いよんねん。恥ずかしくて医者には言わへんかったけど、間違いなくオナニーが原因やと思たわ。ただでさえ落ち込んでるときに、あんな気分のヘコむことをやってたら、そら脳ミソもおかしなるって。いまだにウツ病のクスリ飲んでるし、最悪やで。あんなオナニーはほんまに止めさせるべきやわ。まさか、あんなに気持ちいいオナニーがウツ病の原因になり得るとは。怖っ!
早い時期にモテる女はたいして幸せにはなれない
去年、中学の同窓会があったんですけど、そのときわかったんは、当時可愛かった子が今みんな苦労してるってこと。たとえば学年で二番目に美人で胸も大きかった子が今なにしてるかっていうたら、ほとんど毎日清掃のパートに出てるんやって。大変やん、そんなん。旦那さんのお給料が安いからやろけど、その旦那さんって高校で付き合ってそのまま結婚しはったんよ。他の可愛い子も、たいがいそんなパターンなんやわ。高校時代のカレシと結婚してんの。そんで、今はパートでひーひー言うてはる。どういうことかって言うと、その子ら、顔がいいからモテるわけやん。高校でも選び放題やからカッコイイ彼氏ができるやん。それがあかんのよ。顔だけで男を選んでそのまま結婚してしまうから、将来性もなにも考えてないんよ。普通の高校のカッコイイ彼氏なんかどうせ勉強とかあんまりやから、パッとせーへん大学行ってパッとせーへん会社に入るわけやん。そしたら奥さんも働くしかないし。やっぱり早くモテるとカッコイイ男を選べるから、それがかえって損することになるんやと思う。この話、中学時代の自分に教えてあげたいですね。そしたらジミやった劣等感もいくらか和らぐんちゃうかな。早モテ女は必ずしも幸せになれるわけじゃない。たしかにそのとおりかも。
「予定がわかれば連絡する」と言いよった女とはもう会えへん
若いころの自分に教えてあげたいこと? ああ、1コだけあるわ。デートに誘った女から「いま忙しいし予定がわかったら連絡するわ」みたいな言われ方をしたら、もうその女と会うチャンスはない、あきらめろってことやな。これ、今までわしも散々言われてきたセリフやねんけど、ほんまに連絡寄こしてきよったやつなんか1人もおらへんねん。ただの1人もやで。
まあ、ちょっと考えたらわかるわな。少しでも会う気があるならこんな言い方は絶対にせえへん。「いま忙しいけど火曜と木曜は空いてる」とか「来月の中旬以降やったら時間が取れる」
とか、忙しない時期を具体的に教えてくるもんやん。女からしたらストレートに断るのも悪いからってことなんやろうけど、その言葉を鵜呑みにして待ち続けてる男の身にもなってほしいわ。タチ悪いで、ほんまに。
強豪校で補欠で過ごすより低レベル校のレギュラーの方が青春は充実する
小さいときから野球が得意で、中学くらいになると地元じゃ、そこそこ名の知れたピッチャーになってたんよ。で、中3のとき、有名な某強豪校から推薦の声がかかって、二つ返事で入学することになって。こっちは天狗になっとるから大げさな話、甲子園5回行ったるわみたいな感じやったわけ。
でも人生、そない甘ないわね。入学したらレベルが違いすぎて全然、練習についてかれへんねん。自分の実力ってこんなもんやったんかと、ほんまにガク然としてな。で、そのまま引退するまで、ずーーっとベンチにも入られへん。いま思い出しても気持ちが暗くなるいうか。でもその一方で、中学時代のチームメイトは別の高校でレギュラーになっとるわけやんか。最後は県予選の最初のほうで負けよるんやけど、公式戦に出た思い出があるだけでもそっちのほうがマシやん。あいつらのほうが充実した青春時代やったやろな。
良かれと思った選択肢が往々にして間違う、それが人生というもの。生きるって大変です。
中学受験に失敗しても気に病む必要はない
小6の時、中学受験に失敗したんです。この世の終わりみたいに落ち込んでそらもう大変だったんですよ。親も僕が自殺するんちゃうかってオロオロするし。まあ、そのうち僕も現実を受け入れて立ち直るわけですけど、大人になって気が付いたのは、そもそも中学受験なんて失敗したところでたいした影響ないやんってことでして。たとえば、中学受験には算数の試験がありますけど、あれは小難しいことを「算数」の範囲内で解かせるんです。方程式を使えば10秒でわかるような問題を、遠回りなややこしい解き方せなあかんのです。でもこの力って中学に入ったら不要なものなんです。だって方程式習うから。要するに中学受験の能力っていうのは、後の勉強と隔絶してるんですよ。特殊なんです。だから勉強は中学入ってからやればいいんです。小学の勉強には意味がない。実際、僕も中学から真剣に勉強をはじめて、最終的には最高学府のひとつに入ることができたんです。結局、大事なのは中学以降なんですよ。
聞けばこの方、なんとあの京大を卒業されてるんだか。どおりでしゃべりがロジカルなわけです。恐れ入りました。
はやく結婚した女はガードが堅い
20才かそこらで結婚する女って青春時代にロクに遊ばれへんかったわけやし、誘ったらフラ〜っとついてきそうやん? 実際、あいつらも「もっと遊んどけばよかった。めっちゃ後悔やわぁ」とか言いよるし、こっちにしたらチャ〜〜ンスってなるやんか。でもな、それ勘違いやから。こっちの勝手な思い込みに過ぎひんから。要するにな、あいつらって男に誘われることにはごっつ興味があるねんけど、実際にそういう遊びをほとんどしたことがないから、結局は尻込みしよんねん。やっぱ怖いとかアカンとか、大げさに考えよんねん。せやから、いくらスキを見せてきても乗るだけムダ。カンタンにヤレると思たら大間違いやで。しっかり覚えとき。
いったいこの方は、いつの時代の自分にこのアドバイスを送りたいのでしょう。ま、我々の参考にはなりますが。
ブサイク男は40才まで我慢せよ
自分の人生で何が一番ケッタクソ悪いかというと、ブサイクに生まれてきたことやねん。まあ、すがすがしくなるほどモテへんし。特に思春期のころなんか、銭湯の煙突から出てくるケムリをぼーっと眺めて、わしもああやってスーッとこの世から消えてしもたらええのにって何べんも思ってたもん。でもな、そのころのわしに言いたい。とにかく今はじっと我慢しとけ。40を超えたあたりから、だんだん状況が変わってくるからって。なんでかって、女っちゅうのは40以上のオッサンに容姿の良さなんか求めてきいひんから。そんくらいの歳になったらな、どんな男かてハゲるかデブるかなるねん。田原のトシちゃんとか見てみい。あんなアイドルかてハゲまくってズラつけて、今やズルズルになってるやん。見栄えがワルなるんはしゃーないねん。だからブサイクでも若いころほど不利にはならへん。楽しい未来があるから安心しいや!ちなみにこの方、くまモンみたいな体型ですが、20代のセフレがいるそうです。お腹がカワイイって言われるんですって。
気楽系のブームに乗っかると必ず泣きを見る
思えばこの20年近くの間に、世間がやたらとラクな方に向おうとしてる気がするんですよ。苦労や努力はなるべくしないで、気楽なことばかり歓迎する風潮って言うんかな。たとえば流行するダイエット法とかも、●●を食べるだけでとか、●●を指に巻くだけでみたいなのばっかりやないですか。もっと大きなところでいえば、むかしフリーターって言葉がもてやはされたけど、あれもとどのつまりは、会社に縛られる正社員にならず、もっと自由に生きようぜってことだったと思うんです。でもこの手のブームってどれもまやかしですよね。簡単ダイエットで、ちゃんと痩せられた人間っているんですか。たぶん、いませんよね。 あの当時フリーターになったやつで、いま幸せだって人がどれくらいいます? むしろ、ほとんどが後悔してるでしょ。結局、人間は気楽な方向に流れると、泣きを見るんですよ。そういういい加減なブームに安易に乗っかったらダメやと思うんです。今だと結婚しないで一生独身で過ごすのがいいって言うてる人間が多いじゃないですか。今のところは彼らが正しいのか間違ってるのか白黒ついてないですけど、あと5年、10年もしたらわかりますよ。きっと後悔してるヤツらが町にあふれ出すんじゃないですかね。
何事も、ラクな道ばかり選んでいれば必ずどこかでシワ寄せがやってくるという警鐘でしょうか。怠け者には身の引き締まる言葉ですね。
血液型診断は信じるスタンスのほうがモテる
飲み会の席で、女性陣が血液型の話を始めるのってよく見る光景でしょ。「あんた何型?」「O型やけど」「ああ、残念。私、A型と一番相性がええねん。O型はアカンねん」みたいな。こういうの嫌いな男って結構いてると思うんです。俺も昔はムキになって否定してたタイプなんで。こんな非科学的なもん信じてるのは日本人だけやで、欧米で話したら笑われるでみたいなことマジで言うてたんです。でもね、女からしたら非科学的とかそんな話は、端からどうでもええんですよ。血液型のトークが純粋にオモロイと思ってあれやこれや言うてるだけやから、それを頭ごなしに否定されるんがあいつらにとって一番ムカつくんです。せやからね、こっちはあえて乗っかってやっといたらええんですわ。うわー、O型ってそんなアカンの。そもそもO型ってどんなキャラか教えてや〜とか言うてる方が、100倍ウケがよくなるんです。いや、ほんまですよ。
我が身を振り返り、これまで一度も合コンでいい思いをしたことない理由が今ようやくわかりました。
合理主義は優しさの対義語
一般的に大阪人って他の地域の人より合理的な人間が多いように思うんやけど、俺もその一人で、理屈に合わんことには納得でけへんタチなんよ。でも人間と人間の付き合いのときは、理屈に合うことって「情」には反してることが多いねん。たとえばそうやな、野球の試合観に行くときにでも、女が1時間遅刻するって連絡してくるとするやん。合理的に考えたら自分だけ先に入って観てたほうがええんやけど、それってなんか心がないっていうかな。1時間外で待ってやって一緒に途中から観るっちゅうのはアホみたいやけど、それで絆が深まるみたいなんもあるやん。わかるやろ?つまり合理主義っていうのは優しさの対義語なんちゃうかって。合理的なアドバイスとか意見とかって、あとで考えたらたいがい優しさに欠けた内容やったりするやん。思い当たることない?
まさか大阪の方からこんな意見が聞かれようとは。心に染みました。
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性犯罪・裁判傍聴リポート

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見るなら初公判から、が傍聴のセオリー。検察官が事件のあらましを読み上げるのは最初だけ、2回目以降からでは詳細がわかりにくい。
しかし、時には初回を逃したおかげでおもしろさが増すこともある。今回は、次第に明らかになる事実が驚きの連続を呼ぶ、ディープな現場に遭遇した。
指名手配オヤジが京都で飲み歩く罪状は詐欺等。被告は還暦も近いと思われるオヤジだ。
「アナタはお酒が好きなんですよね」
公判開始直後、弁護人が第一声を放った。この質問を今までの経験に照らし合わせると、導かれる答は一つしかない。無銭飲食だ。ぼくは、すぐに興味を失い、他の事件に移ろうかと考えた。
踏みとどまったのは、オヤジが味のある長崎弁の遣い手だったからだ。
「ちょっといい気持ちになったもんじゃけん、バッグをロッカーに入れたとですね。カギも取り外さんと」
目を閉じればそこに蛭子さんがいる感じである。で、なんとなく聞いているとこのオヤジ、東京から各駅停車を乗り継いで京都まで行ったらしい。各駅は節約のためだろうが、初回を逃した悲しさ、目的がわからない。車内でビールのロング缶を3,4本飲んだとか細かいことは聞くのに、カンジンの目的について質問がないのだ。とにかく目的だけは確認したいと、なおも聞いていると、オヤジの奴、京都に着くなり駅ビルに突撃。1軒目の居酒屋でビール中生1杯と焼酎水割り4杯、すぐ向かいの店でも同じように飲んだと証言する。
「まず生ビール。これは喉をですね、こう湿らせる意味で1杯だけと決めてるんですね。あとは焼酎が好きやけ、そればかり飲みよるとです」
ここで飲み逃げしたのか。いや、そうではない。前述のようにバッグをロッカーに入れ、京都酔いどれ紀行はなお続くのである。オヤジは四条河原町を徒歩で目指した。
「それでアナタは歩き始めたんですね。遠いのになぜですか」
「もっと飲みたくなったとですよ。クルマだとすぐに吐くもんで、歩きながら行きよったとです。道ばたで何度か吐きました」
くははは、吐いてもまだ飲みたい。オヤジはアル中なんだな。弁護人が細かく尋ねているのは、次の店で飲み逃げする前に、泥酔状態だったことを証明し、情状を得たいからだろう。おもしろくなってきたぞ。四条大橋まできたオヤジは、先斗町で飲もうと決める。
「赤提灯の店を探したとです。赤提灯なら5千円以内で飲めるけん」
あれれ、金持ってたわけか。仕事してそうにないけど、どうやって調達したんだ。そんな疑問にはいっさい触れてくれないのがもどかしい。
え、1年以上も前の事件なのか。どうしてそんなに長引いてるんだ。
「前回、京都での公判で、先斗町で4軒の店に入ったと証言しましたね」
京都で公判?わざわざ.やけに大がかりじゃないか。
「長崎で指名手配されていたことは、もちろん知っていたんですね」
今度は指名手配だと。いったいどうなってるんだ。さてはオヤジ、大物詐欺師なのか。それが何らかの事情で各駅停車で京都にまで行ったと。誰かをハメたのか。そういう正統派の詐欺事件なのか。
だが、話は相変わらず飲酒である。オヤジ、中生からのマイ・スタイルをかたくなに守りつつ、ガンガン飲む。計6軒。1軒につき焼酎水割り4杯としても24杯だ。しかも出来上がったオヤジ、5軒目ではいいちこのボトルを2本空けているばかりか、合間に先斗町の路地を走り回ったりした模様だ。「酔いがまわりにまわりまして、どれだけ飲んだかわからんのですよ」
そりゃそうだろうよ。でも、オレが聞きたいのはそんなことじゃないの。アンタが何者かつてことなの。
断片的な情報から察すると、オヤジは長崎で詐欺を働き、地元にいられなくなって東京に逃げたんじゃないか。でも、酒ばかり飲んでいては金もやがてなくなる。そこで新しいカモに目星をつけ、京都に行ったのでは。
シラフのときは冷静な判断ができるから、各駅停車を乗り継ぎ、その分で飲もうと考えた。そんなところだろう。全然違った。弁護士が言う。
「最後の店を出てタクシーに乗ったのに、店に戻ろうとしたのはなぜですか。人を刺して逃げたんじゃないんですか」
なんと。オヤジときたら最後の店の支払いでモメ、従業員を刺していたのである。
「京都駅に行こうとしたとですが、上着を着てなかったので忘れたと思って引き返したとです」
せっかく盛り上がってきたんだから、少しは緊迫感だせよ!まあ、すでに前後不覚。刺した記憶すらなかったらしい。
「そげんこつがあったことも自分ではわからんのですよ」
基本的におとなしい人間だから、ボッタクリのように威嚇されたりしなければいきなりは刺さないとオヤジは主張する。現場に舞い戻る不思談な行為も、記憶がなかったことの証拠かもしれない。
なにしろオヤジ、通報で駆けつけていた警官の前に、返り血を浴びたシャシ姿で下車している。少しだけ同情の余地はある、と思ったが…。
「アナタは3人刺しましたね」
複数かよ.犯罪に麻陣した人間でもなければ、酔いも吹っ飛ぶ大立ち回りのはず。しかも凶器はポケットに入っていたナイフ。ただの酔っぱらいが持つには物騒すぎる。なるほど、これだけの事件で、余罪もたっぷりありそうだから長引いているわけだ。セコい無銭飲食かと思ったものが、意表を突く展開になった理由は事件名にある。
もう一つ
被告は長い金髪で、売れないミュージシャン風。でも気合いは満点で、手の甲なんかタトゥーだらけ。オレはカタギの仕事なんか一生しないぜって雰囲気をまき散らしての入場である。
捕まったのは昨年の秋だから、半年ほどの拘留期間。自慢の金髪も、根元のほうは黒くなっている。
すでに何回か公判が行われ、前回は被害者の証人尋問。どうやら争っており、今回は被告人への質問のようだ。どれどれ、じっくり言い分を聞いてやろうじゃないの。
「友人のマエダ(仮名)と被害者の方がアナタの家にきたんですよね」
弁護人の質問でいざ開始。家に呼んだのは、貸していた大量のマンガをマエダが返しにくるためで、被告と被害者とは親しい間柄ではなかったという。家にきたマエダは本を返却するため被告の部屋へ。被害者はリビングへ。そこには脳梗塞でリハビリ中である被告の次男がいた。
ここで被害者が「カタワですか」など差別的な発言を繰り返したため、被告はムッとしてマエダのところへ。間もなく被害者もやって来る。しかし、彼女は人の話を聞かず勝手にしゃべる。ますますイヤな女だと思ったが、怒るのも大人げない。そこで冗談めかして被害者の背後から「人の話は聞こうよ」と軽く抱きついたところ、バランスを崩して、ふたりとも尻モチをついてしまった。理解できないのは、そこで被告が欲情してしまったことだ。
「私はマエダにタバコと少年ジャンプを買いに行くように頼み、被害者の方にキスをしました。とくに抵抗されなかったので、その時点でセックスしようと思いました」
なんじやこりや。イヤな女だと思っていたのが、そんなに簡単にソノ気になるもんかね。友だちだってそばにいるのに。違和感を覚えた理由は他にもある。息子だ。被告は息子を深く愛しており、心配もし、部屋に一人にさせるとあぶないから、マエダがマンガを返却する間、被害者をリビングにいさせたと言っていたのだ。それが一転、ほったらかしでセックス突入を即決だもんなあ。息子への愛情を疑うよ。弁護人の意図ははっきりしている。合意の上でのセックスだったことを印象づけることだ。日く、服を脱がせようとしたがズボンがおろせないので、自分で降ろすように頼んだら、「バレませんか?」と返事があった。日く、被害者は言うことを聞かないと殴ると脅されたと証言したが、実際は「したいの?言うこと間いてくれるの?」と、むしろ優しく話しかけた。しっかり打ち合わせしたのか、被告との呼吸は合っている。被告にしてみれば、ここが勝負である。不利な状況をはねかえすにはカッコつけてる場合じゃない。こうなると、話がエスカレートするのが裁判の常。どんどんエロい方向に進む。
「様子がぎこちないので、初めてなのかと尋ねたら、はいと答えました。あと、胸を触ったら生理前だから張ってて痛いと言われました」
生々しいんだよ!つうか、その女何才だよ。処女ってことは10代か。それにシラフでためらいなく手を出す男。似たようなことが過去にもあったってことだろう。
ところがあまりにトントン拍子で事が運んだため、下半身がいうことを聞かない。そこで被告、ここも即決。
「フェラチオできる?と聞いたら、どういうことかは知ってるけどやりかたがわからないと言われたので説明しました」
どうしてもやりたかったとしか思えない。最愛の息子を侮辱しまくる女と。
「それで私、噛まれて出血した経験があったので、歯は立てないでくれと頼みました」
そんなこと、誰も聞いてねえって。だいたい、アンダしゃべりすぎなんだよ。そんな会話が成立するくらい雰囲気上々だったと言いたいのだろうが。案の定、裁判長から聞かれたことだけ答えるように注意が飛んだ。ペニスが立ったところで挿入。相手は痛がらなかった。が、もう少しというところでマエダが帰宅する。
「全裸で部屋を出て、マエダにリビングへ行くように言い、被害者にはトイレで着替えるよう指示しました」
そうするしかないだろう。いくらダチといっても、マエダがおもしろいはずもないのだから。それで?「マエダをごまかそうと、部屋に呼んでキスをしました」
何だと。女なのかよ、マエダ。
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