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なぜ会員はサエない連中ばかりなのか、どうしてダマされたように感じていないのか、もっともなことだ。私は過去、関西地方で同じようなリゾートクラブ会員権の営業マンをしており、長年トップの成績を収めてきた。そこでの勧誘テクニックを聞いてもらえれば、なぜ若者が会員権などというウサン臭いものに口ーンを組んでしまうのかおわかりいただけることだろう。
新成人を狙つ営業はまず電話でのアポ取りかり始まる。これには2パターンあり、ーつは「素晴らしいお知らせです」などと書いたダイレクトメールをアトランダムに送って、先方からの連絡を待つ方法。安心させるため、DMには担当者として女性の名前が記されるが、それは営業マンがそれぞれ考えたもの。スケべ心で電話をかけてきた男性には「ただいま担当が外出していますので、私が代わって受け持ちます」と、真の担当者が現れる。たとえば「石川美香」ならこいつ、沢真理ならあいつ
もうーつはこちらからいきなり電話をかけるパターン
この際、私たちが一番のターゲットにしていたのは、20才になったばかりでなおかつー人暮らしの若者だ。20までは口ーンが組めないため、こういった会社の営業を受けることはない。つまり20才になったばかりの者は怪しむことを知らないわけだ。ー人暮らしを狙うのはもちろん親の反対を避けるため。もし実家を離れー人暮らししているようなら、その連絡先を聞き出す。無垢な新成人のリストはこうして作られていく
ちなみにあくまでも説明を聞きに会社へ来させることが目的なので、込み入ったことは話さない。軽く会員権の紹介をして、少しでも興味を持たせるだけでOK
そんなことで来るのかと疑問に思われるだろうが、そんなことで来るような、ちょっとヌケた客を相手にするのがこの商売なのだ。会社に来させれば、次はいかに契約に持って行くか。説明を聞きに来ている時で何かしら興味は持っているわけだから、後は不安材料を取り除き、背中をポンと押してやるだけのことだ。しかし、リゾート会員権などという、冷静に考えればどうしても元を取れない商品を扱うため、「何を買うか」ではなく、この人が勧めるんだから、ま、いっかと思わせる必要がある。そのためにはまず「クラッチ合わせ」という過程を踏む。マニュアル運転するとき、アクセルとクラッチのタイミングを合わせていくのと同じように、とにかく客に話を合わせていくのだ。血液型でも趣味でもどんな話題でもいいからとにかく盛り上がり、相手の発言に対していちいち感心したりすると、おそらく友達も少なくかつて誰からも関心を持たれたことのない客たちは、だんだん営業マンに心を許し始めていくといっ寸法だ。クラッチ合わせが終わったら、会員権の説明。ここでは入会すればいかに生活が変わるかを強調し、またこの会員権を購入することが前向きな行為であると思わせることが肝心となる。元々、普段の生活がつまらなくてやってきた人たちにこの物言いは有効だもちろん説明を聞いただけで即決に至る客は多くない。拒む理由は、大きく分けて、入会しても使えない、親が反対する、金がない、の3つ。まず、時間がないので入会しても使えないという客。この場合はあきらめて帰す。使えない、というのはかなり冷静な判断ができている証拠だかり、仮に契約しても後で解約され、結果的に会社のデメリットとなる。2つめの、親が反対する。私たちはこれを「親ネガ」と呼んでいるが、この親ネガは「自立心」という言葉で崩していく。「何事も親に許可が必要なのかな」「親孝行ってのは自分の力で物事を判断できるようになることだよね」「お金を払うのも楽しむのも君なんだから、君が決めなきゃダメなんだよ」いわば最終的に関係ないといわせるための誘導のようなもの。
この人間は、ちょっと親の呪縛から解き放たれたがっているので、その背伸び心をくすぐるわけだ。3つめの金が払えない、いわゆる金ネガの場合には、総額は高いと思うかもしれないが、ー日あたりはわずか数百円で済むとかなんとか説明すれば、たいてい納得してしまうもの。不安材料が消えたら、その場で契約。だいたい3時間ほどで全行程が終わる。ベテランになってくると、こいつは落ちる、落ちないというのは一目見た印象でわかる。落ちるのはやはり、あの記事にあったようなサエない連中とでもいうのだろうか。決して狙ってそうしてるわけではないのだが・・
また、みんなダマされたと感じないのは、あたかも自分の意思で会員になったと錯覚してしまうためだろう。
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