0020_2019011913204748a_20191103125310d9d.jpg0021_2019011913204875a_20191103125311254.jpg0022_201901191320506c0_20191103125313bd7.jpg0023_20190119132051898_20191103125314c92.jpg0024_20190119132053e97_20191103125316ec9.jpg0025_20190119132054966_20191103125317b68.jpg0026_20190119132056f90_2019110312531918c.jpg0027_20190119132057e6e_201911031253204c2.jpgいまや成人式といえば、荒れる若者というイメージがすっかり定着してしまったが、とりわけ毎年のように我々の目をひくのは、沖縄の新成人たちだ。
毒々しいハカマ姿に、はるか昭和の時代からタイムスリップしてきたかのようなヤンキーファッション。連中が暴れ回る様子は、もはや新春の風物詩だ。あの毎度おなじみのバカ騒ぎがメディアで報道されるにつけ、俺が抱く感情は、おそらく皆さんと同じだと思う。
バカじゃねえの?
周囲に多大な迷惑をかけていることもさることながら、連中の「どうよ、俺らカッコイイだろ」的な態度が、恥ずかしいというか、シャクにさわるというか。あのね、断っておくけどキミたち全然カッコよくないから。ただの低脳にしか見えないから。言いたいことは他にも山ほどある。こうなったら実際に沖縄へ乗りこみ、面と向かって言ったる!まずは何といってもコレだろう。
本当はもっとストレートに「お前らダサいんじゃ!」と斬り捨ててやりたいところだが、ボコボコにされるのはカンベンなので、あえて控えめな表現に留めておこう。
成人式当日の1月8日、午後1時。那覇市に隣接する浦添市へと向かう。中学校単位で小規模な式典が行われる那覇市とちがい、浦添市では大ホールに市内の新成人が一堂に集まる。そのため一般人が彼らと接触するのも比較的カンタンなのだ。
到着した会場周辺は、スーツや振り袖で着飾った若い男女で溢れていた。が、よく目を凝らせばその中に、やはり異様な集団がチラホラとまじっている。ド派手なハカマにヤンキー的ヘアスタイル。かー、今年も出てきやがったか。よし、最初のターゲットはあの金髪をおっ立てた男で決まりだ。ちょっと怖そうだけど、行くぜ!心臓が飛び出しそうなほど緊張しつつ、おずおずと近寄る。
「成人おめでとうございます」
金髪くんが「あ?」とふり返った。ギョロッとした目つきにどえらい迫力がある。
「ちょっとお聞きしたいんだけど、その格好ってカッコいいと思ってるんですか?」
案の定、カチンときたらしい。金髪くんのマッチ棒のように細い眉毛がぴくぴくっと動いている。
「はあ? どういう意味?」
「いや、だから、その格好をカッコイイと思ってんのかなって」
ガンッ。金髪くんが壁にケリを入れた。目が完全にすわっている。
「もしかして俺のことダサイって言いたいの?」
「あ、あるいは、ひょっとしたらなんですけど、ギャグでやってらっしゃるのかとも思っ…」
ガンッ。壁が壊れそうだ。しつこかったですね。失礼しますです。これも国民共通の気持だろう。も
っとも、当人たちは恥ずかしいと思ってないからこそ、傍若無人の振る舞いをするわけだが、言わずにはいられない台詞だ。ターゲットは先ほどの金髪くんとは別のハカマ集団のひとり。やや長めのパンチを当てている。深呼吸をしてゆっくりと歩み寄る。
「すいません、ちょっといいですか?」
「なんすか」
素直に立ち止まるパンチ男。あらためて見ると凶悪な面構えだ。威圧感がハンパないけど、言っちまえ!
「あの、20才にもなって恥ずかしくないんですか?」
「え、何がっすか?」
「キミのその格好とか行動とか」
チッ。舌打ちが聞こえた。
「別に恥ずかしいなんて思ってないよ。てか、なんなのアンタ」
「でも、もう成人式を迎えられたんですよね。そういうのってフツーの大人だったら恥ずかしくてしないと思うんですけど」
いきなり胸ぐらを掴まれ、物陰に引っ張り込まれた。そのままキョーレツな頭突きを顔面にお見まいされる。イテッ!
「なにネチネチ説教してんだよ」
パシッ。今度は頬に平手打ちが飛ぶ。
「ムカつくんだよ、ボケ」
2発も入れやがって。ムカつくのはこっちの方じゃ!思ったが、ちょっと冷静になろう。こちらが手を出せばまず間違いなく大事になる。うぬ〜、かくなるうえは…。
「どうもすいませんでした!」
額が太ももにつくほど体を折り曲げ謝罪したあと、俺は脱兎のごとく逃げた。個人的にどうしても気になる事柄である。こんなバカ騒ぎを起こす連中は、数値的にいかほどの脳タリンなのか。もっとも直球ど真ん中の質問なだけに、相手を激怒させる可能性も大。慎重にコトを運ばねば。午後3時半。浦添市の会場を後にし、那覇市の繁華街・国際通りへ移動した。毎年、那覇のヤンキー新成人が大集結すると聞いてやってきたのだが…。現場はすでに上を下への大騒ぎとなっていた。市内各地で催された式典が終わるや、出身中学ごとに統一されたド派手なハカマ姿の集団がつぎつぎと襲来し、怒声をあげてエリア中を練り歩いているのだ。このヤンキー展覧会のごとき彼らの風貌はどうだろう。金髪のウルフカットに鳥の巣リーゼント、そしてパンチって。族の集会ですか?覚悟はしていたが、あらためて目の当たりにするとやっぱり怖い。おっと、もの凄い髪型を見つけてしまった。3色メッシュのリーゼント。今どき不良マンガでも見かけない、化石のようなスタイルだ。そしてこの上なくバカっぽい。折よく、リーゼント君が周囲を威嚇するようにこちらへ歩いてくる。話しかけてみよう。
「成人おめでとうございます」
「あ、どうも」
リーゼント君が気恥ずかしそうに会釈する。見かけによらず大人しい性格なのかも。
「あの、つかぬことお聞きしますが、偏差値ってどのくらいでした?」
「は、ヘンサチ?」
とっぴな質問にリーゼント君は戸惑っている。「ほら、高校の偏差値ですよ。学校の学力を示す」
「ああ、はいはい」
そう言ってから、質問の意図に気づいたらしい。リーゼント君の表情がみるみる険しくなっていく。あ、ヤベ…。いきなり右ストレートが俺の二の腕めがけて飛んできた。アイタッ!
「おまえケンカ売ってんのか、コラ!」
リーゼント野郎の怒声に、前を歩いていた仲間が一斉に集まってきた。もしかしてボコられちゃう? 死ぬの俺?
しかし、凶悪ヅラの男たちに取り押さえられたのは、リーゼントの方だった。
「おい、やめとけやめとけ。パクられるって」
どうやら、すぐ近くに警官がいたようだ。いまのうちに退散!
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