0230_2019013120294923d_20191108092801bd5.jpg0231_20190131202951fa4_201911080928039c4.jpg0232_201901312029520e3_2019110809280456a.jpg0233_201901312029541ed_20191108092806b39.jpg0234_201901312029550d9_20191108092807f95.jpg0235_20190131202957989_20191108092809722.jpg0236_20190131202958f6d_201911080928107b4.jpgくぐるだけで死ぬと伝えられる鳥居がある。その鳥居のある神社は、伝説の鬼、酒呑童子の首が埋められたと言われる首塚大明神、通称『首塚神社』だ。くぐっただけで死ぬとは穏やかじゃない。お参りに行った人は全員命を落とすとでもいうのだろうか。人間いつかは死ぬんだから、あながちウソではないが。
京都市内から亀岡市につながる峠道をしばらく進み、途中の山道を横へ折れると、車一台がやっと通れるほどの細い山道にでた。さらに奥へと突き進んでいくと、突き当たりの坂道に小さな鳥居がみえた。横には「首塚大明神」と書かれた石碑が。鳥居は思ったよりも新しくしっかりとした造りで、その上には大量の小石が並べられていた。大勢の人が願いを叶えに来ているようだ。みんな、死んでるってことだな。
ではさっそく、くぐらせていただこう。ひょい。反対側からもひょい。もう一回、ひょい。そらまた、ひょい。まだ死ぬ気配はない。生きてる間に、しばらくうろついてみよう。
目の前に続く石造りの階段を上ってみる。階段は途中で途切れ、すぐに大木の根っこに覆われた斜面になった。さらに上る。小さなほこらのようなものが見えた。あれが首塚神社の本殿か。あらら、また鳥居があった。しかも2つも。まとめてくぐりましょう。
ひょい、ひょい。引き返して、ほらよ、どっこいしょっと。まだ死なないな。一台のトラックが坂道を登ってきて、神社の前に停まった。
「お兄ちゃん、悪いけど車動かしてもらえんかな!」
近くの材木屋のじいさんが積み荷を運び出しにきたようだ。ちょうどいい。話を聞かせてもらおう。
「ここの神社なんですが、鳥居をくぐると死ぬって噂はご存じですか?」
「わはは、それは知らんのやけど。いつやろ、ワシここ来たとき、トコトコって上がっていきよったけどな」
なんだ、じいさんすでにくぐってんじゃん。元気そうに生きてるじゃん。
「よかったらもう一度一緒にくぐってもらえませんか」
「うーん、それはやめとくわ。ははは」
じいさんと別れ、車で5分の場所にある大きな霊園を訪れた。何か知ってる人がいるかもしれない。
受付のおばさん、そこの神社の噂知ってます?
「首塚さん、うんうん、そこのね」
「鳥居をくぐると死ぬって聞いたんですが」
「ううん、そんなことないよ。あそこはお参りしたら、首から上の病気が治るってとこ」
「え?」
「四月になれば神社のお祭りがあるから、いっぱい人来るんよ。みんなお参りしはるけど」
拍子抜けもいいとこだ。病気が治るなんて、まったく逆の話じゃないか。
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