1_2019111717004703b.jpg2_20191117170048939.jpg3_20191117170050349.jpg4_20191117170051681.jpg5_20191117170053e5a.jpg6_201911171700545c5.jpg7_20191117170056f7b.jpg8_201911171700578f7.jpg独身、恋人なし。まあ、寂しくないと言えば嘘になるけれど一人身というのは思いの他お気楽なもので、なかなか身を固めようとなれないのが正直なところだ。
仕事はない、というか正確にはパチンコで食っているのでパチプロと自分では言っている。とはい
え、裏ロムや電波を使ったゴト師ではないから実入りはないし、仲間もいない。けれどなんとか月20万円ぐらいの稼ぎにはなっているから、まあいい腕なんだろうとは思う。もちろんこの年齢になると、社会的な目というのも気になりはするし、親には?いい人を見つけろなどと小言を吐かれもする。けど、落ち着こうにも、見つけようつたってそう簡単にいくもんじゃなく、まして定収を持たないパチプロに結婚資金などあるはずがない。
ま、このままだと定職にも就けないだろうから、しばらくはフラフラしてることになるだろうと僕は毎日毎日ノー天気な生活を続けていた。ただ特定の恋人がいないことで一番困るのは、性欲の持っていき場がないことだ。幸い、地元横浜はヘルスのメッカということもあり、若くてきれいな子がふんだんに溢れているが、この歳になると若いとかカワイイとかいうだけではどうにも充たされない。男にとって性欲を充たすという行為は、下半身だけでなく心までをも開放することを指すのだ。いわゆるやすらぎってやつがほしいんだな。そんなこだわりを持つ僕が昨年の秋からハマリだしたのが、横浜黄金町のチョンの間だ。おばちゃんばかりとの評判だったのでなかなか足を運ぶことがなかったのだが、ちょうどそのころ若くてかわいい外国人が大勢働き始めたとの噂を聞きつけへ散歩がてらフラつと立ち寄ってみたところ、これが大当たり。そしてあくる日、ヒロミから電話。彼女が日本の会社に勤めていることを示す「在籍証明書」と「源泉徴収票」を取る必要があるという。また、入管に提出する「入国理由」に保証人として名前を連ねなければならない僕もちゃんとした仕事に就いている必要があるのだそうだ。できれば同じ会社の同僚で、社内結婚という形にしたほうが自然でいいのではないかとのこと。なるほどそりやそうなのかもしれないけど、実際は2人とも会社になんか勤めてないわけだから在籍証明もくそもない。
「大丈夫です。そういうサービスの会社がありますから」
ヒロミが言うのは、夕刊紙の三行広告などでよく見かける「アリバイ会社」だ。さすが経験者、よく知ってるよ。「便利屋、アリバイ、保証人」と三行広告を出していた目黒の業者を訪れた。雑居ビルにいたのはじいさんが1人。オフィスには電話が2台あり、1台はFAX兼用のようだ。ずいぶんみすぼらしいけど、こんなとこに大事なことを頼んでいいのか。おそるおそる用件を伝えると、じいさんは無表情な顔で言う。
「サラ金関係の保証人はできませんよ」こんなきわどい商売をしていながら、後々面倒なことになるのを恐れているらしい。ならば偽装結婚の手助けも無理っぽいな。
「いえ、今度国際結婚するんですけど、会社の在籍証明がないと書類が作れないんですよ」
偽装うんぬんの部分はあいまいにしておき、あくまでも国際結婚の書類のためと説明すると、それなら大丈夫とじいさんは料金の説明に入った。
在籍証明書は半年間の電話応対サービスを含め2万円、源泉徴収票は1万円とのこと。必要経費はヒロミがすべて持つという約束だったため、高いか安いかの判断もしないまま僕はその場で2人分6万円を手渡した。
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