0016_20190403114115976.jpg 0018_20190403114118f5b.jpg 0019_20190403114120f82.jpg 0020_20190403114121cd9.jpg 0021_20190403114123cc7.jpg 0022_20190403114124617.jpg 0023_201904031141262b4.jpg 0024_201904031141273df.jpg 0025_20190403114129f9d.jpg裏モノ編集部では、夢物語みたいなエロ願望がよく話題に上る。タクシーチケットみたいにオメコチケットを流通させたいなぁとか。先日はこんな話が出た。
「女に見せたら発情する動画ってないのかな? サブリミナル効果とかで」
 サブリミナル効果。映画の一コマ、何10分の1秒にポップコーンの写真を入れたら、その日の映画館のポップコーンの売り上げが伸びたなんて話が有名だろうか。潜在意識に働きかけ、無意識のまま行動に走らせてしまうなんて言われている映像手法で、日本のテレビ局では使用を禁止されてるらしい。マジで効果はありそうだけど…。
「いいねいいね。ほしいんだけど。どっかに売ってねーかな?」
「さすがに売ってはないっしょ」
その場ではさらっと流された。いつもの単なるヨタ話といった感じで。でも待てよ。女をヤリたくさ
せるサブリミナル映像、ナイスなひらめきでは? たしかに売ってなさそうだけど、だったら作ればいいわけだし。作り方なんて簡単なもんだ。ターゲットにじっくり見てもらえそうな映像に、アピール写真を入れればいいだけだし。
 さっそく材料を用意することにした。若い女っては動物好きだから、映像は子犬のムービーなんかが良さそうだ。チワワを飼ってる友達がいるから、そいつに動画を送ってもらおう。サブリミナル写真については、シンプルに考えていいはずだ。オレの上半身ハダカの写真に「この男とセックスしろ
!!」とでも書いておくか。
素材が揃ったところで、動画編集ソフトで、チワワのムービーに、60分の1秒に設定したオレのハダカ写真を4回入れてみる。再生ボタンをスタート。チワワが動き出し、サブリミナルシーンでは、画像の乱れのような感じで一瞬だけ肌色が映る。知っていなければノイズにしか思わないだろう。
「こういう犬って見かけませんでした?」
今の時代、ユーチューブを使わない手はない。次のように電話番号を記して動画をアップしよう。
【タイトル】かわいい犬
【説明文】このかわいさ、ヤバくないですか? よかったら感想ください。マサノリ 080‐5014‐5019動画を見た女は思ってくれるはずだ。あら、このワンちゃんかわいいわね。でも何だろうこのムラムラした感じ。なぜか、このマサノリさんって方のことが気になって仕方ないんだけど。
もしかしたら数万人の女から電話がかかって来たりして?とはいえ、連絡が来るのを単に待っていても芸がない。町へ出かけよう。
週末の昼下がり、スマホにサブリミナル動画を仕込み、代々木公園にやってきた。犬を散歩させている連中が多い場所なわけだが、オレの作戦はこうだ。
「すみません。黒いチワワを探してるんですけど。さっき、ちょっと目を離してる間にいなくなっちゃって。こういう犬なんですが」
無視する女はいないだろう。当然、どんな犬ですかと動画を見てくれるはずだ。そこで潜在意識に訴えかけてくる「セックスしろ」のコマ。ふふふ。どうだこの作戦。ちょうど前から美人さんが歩いてきた。行ってみっか。
「すみませーん。こういう犬って見かけませんでした?」
スマホを出しながら近付いていくと、相手が画面をのぞき込んでくる。よし再生だ。ほらネーサン、よく見てちょうだいな。ところが、彼女はすぐに顔を上げる。
「ちょっとわからないです」
「こんなふうに目の上に白い斑点があるチワワなんですけど、見かけてないですかね?」
「すみません。ちょっと」
 彼女は恐縮そうに頭を上げると、そそくさと去っていった。もっとじっくり見て欲しかったんだけど…。ま、これは想定内だ。相手だって見かけたかどうかの判断くらい、チラっと見ればつくわけだし。公園をずんずん進んでいくと、ドッグランがあった。犬を連れてる方なら、同情してじっくり
見てくれるのでは?チワワを遊ばせているぽっちゃり女がいる。カマしてみよう。
「すみません。このチワワって見ませんでした?」
 スマホを差し出す。
「さっきまでいたんだけど、姿が見えなくなっちゃって」
「えっ? そうなんですか!」
 目を丸くして画面をのぞきこんでくる。いい反応だ。
「どこでいなくなったんですか?」
「その向こうで」
「リードは?」
「してくれなかったんですよね。そのときにちょうど電話がかかってきて。気を取られているうちにいなくなっちゃって」「…そうなんですか」
順調に画面を見続けてくれている。10秒、15秒。
そして相手がすっと顔を上げた。
「すみません。ちょっとわからないです」
視聴時間は15秒程度だが、2回はサブリミナルをカマせたはずだ。
「でもカワイイ子だし、心配ですよね。もしかしたら連れて行かれたってこともあるし、警察へ届けたほうがいいですよ」
 じゃあその流れで誘わせてもらおう。
「…届けたほうがいいですよね。ただ自分ちょっと気が動転しちゃってて…。よかったら付き添ってもらえませんか?」
 さあどうだ?
「…すみません、これから用事があるんで」
 ぜんぜん効いてないじゃん!仕方なく新宿のお見合いパーティへ移動してきた。
公園の女どもにはじっくり見せられなかったが、婚活女なら大丈夫だろう。なにせ相手は必死に出会いをつかもうとしている人間、「ちょっと見てほしくて」と切り出せば、しっかり見てくれるのは間違いない。会場を見渡した感じ、女の数は7人だが、うち2人はカップルになるのはちょっと遠慮したいブーちゃんだ。ひとまず回転寿司タイムで、ロックオン可能な5人に順番にチワワ動画を見せていくとしよう。まずは、ちゃきちゃきした印象の子だ。
「どうも、仙頭です」
「よろしくおねがします」
 互いにプロフィールカードを交換し、会話をスタート。
「出版社にお勤めなんですね?」
「はい、雑誌を作ったりしてるんですが」
 っていかんいかん、持ち時間は1人あたり1分半、ムダ話をしてる場合じゃないぞ。
「まぁそれはさておき、出身は高知県でして、実家には両親が2人だけで住んでいるんですが」
「ふーん」
「親も歳を取って寂しくなってきたんでしょうかね、5年くらい前からチワワを飼いだしたんです。ちなみにこれがムービーなんですけど」
 スマホを差し出す。
「かわいいでしょ?」
「名前はなんていうんですか?」
「レオです。母親が付けたんですけど」
「そうなんですね」
「意外とぼくになついてて、かわいいんですよ。だからまぁ、ちょっと見てほしくて」
「なるほど」
 じーっと画面を見ている彼女。いいぞいいぞ。
ちょうど動画が終わったところで、1分半のタイムアップとなった。サブリミナル効果は後ほど確認としよう。お次は、おっとりしたしゃべり方の33 才さんだ。プロフィールカードに「お酒・よく飲む」と記されていたので、そこを話の取っ掛かりにする。
「ぼくもお酒をよく飲むんですよ」
「そうなんですね」「高知出身なんで県民性ってやつかもしれないけど、父親もかなり飲むんですよ」
「ふーん」
「ちなみにこれ、実家ではチワワを飼ってて。これがムービーなんですけどね」
 スマホを取り出すと、彼女が身を乗り出してきた。これで2人目もいっちょ上がりだ。
 回転寿司タイムが終わり、スタッフから『第一印象カード』を渡された。誰に気に入られているかが記されているメモである。目星をつけた5人は、全員がしっかり映像を見てくれた。みなさんおそらく、セックスしたがってるはずだけど…。
あれ? 3人からしか丸が付いていないじゃん。しかもそのうち2つは、最初から対象外のブーちゃんじゃん。サブリミナルが効いてないのか? それどころか、トーク時間の大半を動画に使うなんて、コミュニケーション能力がない野郎と思われてたりして?こうなってくると、丸をくれた中で唯一マトモな子、お酒大好きなヨシザワさんを狙うしかない。
フリータイムになった瞬間、急いで彼女の席へ。
「おつかれさまです、仙頭です。もうちょっとしゃべりません?」
「あ、レオちゃんの方。どうぞどうぞ」
 おっ、しっかり覚えてくれているじゃん。
「そうそう、うちの実家のこの犬ね」
 とりあえず、もう一回カマしておこう。スマホを取り出し、動画スタート。
「ぼく、キミと一番気が合った感じがしたんだ」「そうなんですか?」
「そうそう。今、こいつの名前を覚えてくれてるのも、とても嬉しかったし」
 彼女の視線がスマホに向く。いいぞいいぞ。ここはもうガツンとアピールしておこう。
「もうキミに決めちゃおうと思って」『最終投票カード』を取り出し、彼女の番号を書き込んでみせる。
「ほら、もう書いちゃったからね」
「はははっ、気が早いですね」
 照れくさそうに笑っている彼女。でもきっと内心では嬉しがってくれているのでは。スタッフの指示で、先に女、そして男の順で会場を出ると、建物の前でヨシザワさんが待ってくれていた。
「おまたせっす。ありがとうね、選んでくれて」
さて、ここまでは予定どおりだ。視線を合わせずに照れ臭そうにしているヨシザワさん。2回のサブリミナルですでに濡れてきているんじゃね?このままラブホへ直行してもいいのかも。軽く探りを入れてみる。
「それにしても、いっぱいしゃべったし疲れたでしょ? もう眠くなってきてない?」
「大丈夫ですよ。まだ8時半だし。とりあえずどっかでお酒でも飲みませんか」
マジで酒が好きなんですなぁ。新宿3丁目の居酒屋に入る。彼女はメニューを見て、刺盛りを指差す。
「わたし、このお刺身と、あとはビールがあれば満足なんで」
「そうなんだ」
「実家にいるときも、昔から夜のご飯ではいつもお刺身が出て、あとはおつまみくらい。親自体がお酒好きだから」
 そう言うと、運ばれてきたビールグラスを一気に3分の1くらいガブガブ煽った。こりゃあマジで強そうだ。しかし、普段なら負けるんじゃないかとあせるところだが、今日はそんな心配はない。あの動画をカマしてあるんだし。しかし、アルコールとサブリミナルの相性ってどうなんだろう。とりあえず、さらに見せておくとしよう。
彼女のビールが3杯目まできたところで、スマホを取りだした。「うちの実家は、父親は飲むけど、母親はまったく飲まないんだけどね」
「そうなんですね」
「だから、まあ母親はうっとうしくなって付き合わないんだよ。なんで、父親はこいつと一緒に飲むんだけど」
 動画をスタート。
「あー、たしかにこの子ならいいかもね」
「でしょでしょ」
と、彼女の表情が一瞬変わった。
「なんか途中でチラっと何か、ノイズみたいなのが入ってない?」
まさかバレた?
「いやいや、そうかな? フツーだと思うけど。もしかして酔っ払ってる?」
「ぜんぜん大丈夫。まだまだ飲めるよー」
危ない危ない。というかこのねーさん、まだ飲むのかよ!居酒屋に入ってたった1時間ほどで、彼女はビールグラスを7杯空けた。こちらもつられてペースが早くなっているため、ちょっと酔ってきたんだけど。
しかし相手は、すでにへろへろのはずである。あとはスイッチを入れるだけだ。
「そろそろお腹も張ったし、場所を変えようよ」
 そろそろキメてやるぞ!ここまでだってけっこう飲み代かかってるし。
居酒屋を出た後は、ラブホ近くのバーへ移動だ。照明が落とされたカウンターに並んで座り、ヨシザワさんは相変わらずビールを飲み始めた。では、こちらはもう一回攻めてやろう。スマホを取り出す。
「ヨシザワさん、そろそろレオに会いたくなってきたんじゃないの?」
「どういう意味ですか?」
「こんなふうに何回も見せたしさ。ぼくも、実家に招きたいなぁと思ったりしちゃってるんだけど」
「いやいや」
「でも、ほら、レオかわいいでしょ?抱きたくない?」
そーっと腰に手を回してみると、彼女がくすぐったそうな体をよじった。
「どうしたんですかぁ〜」
「いや、まあそういう雰囲気じゃない?」
「触りたいってことですか〜」
彼女は照れ臭そうに視線を画面に落とす。ふふ、もうこっちのものじゃないの。と、彼女の手がぽんと画面に触れた。次の瞬間、どういうタイミングだろう、画面にオレの写真が映されたではないか。
『この男とセックスしろ!』やっべ〜。なんでここで止まるんだよ!
「なになになに、これ何?」
 こんなの言い訳できないし!
「…いやぁ、なんでこんな画像が入ってるんだろう?」
「って、自分で入れたんでしょ?」
「いやいや、これは実家の親に送ったもらったもんだから…」
「なんなのっ。なんか怖くなってきたんですけど」
あわててスマホをさっと引っ込めたが、時すでに遅し。彼女は帰り支度をはじめるではないか。おいおい待ってくれよ。
「すみません。今日は帰るんで」
こりゃ魂胆に気づかれたか?サブリミナルでセックスしようとした男だとバレたのか? めっちゃカッコ悪っ!
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