1_20191118174235397.jpg2_201911181742367c2.jpg3_201911181742382d6.jpg4_20191118174239a5c.jpg5_20191118174241485.jpg6_20191118174242375.jpg7_20191118174244a11.jpg8_201911181742456ee.jpg9_20191118174247100.jpg10_201911181742498ef.jpg11_20191118174250646.jpg人が楽しそうな顔をしてレジャーに出かける時期ってのがある。
盆暮の休暇がそうだし、秋の行楽シーズンってのもそう。学生だったら夏休み、冬休み。あと、クリ
スマスも定番だろう。
「持たぬ者」金や恋人や家族のいない身にとって、こういう時期のお祭り騒ぎは非常にうっとおし
いものである。ただ、金はなければないなりに近場で楽しめるし、家族となると家庭サービス的な意味合いが強くなるから、この場合の最重要持たないポイントはカレシやカノジョってことになるな。「人波に操まれてまで出かけたいかね、貧乏臭くてヤダャダ」
「どこに行っても満員だし、家にいるのが一番さ」
気持ちはわかる。言ってることも正しいと思う。しかし、それはたぶんウソだ。楽しそうなヤツらの顔なんか見たくもないし、出かけていってますます孤独な気分になるのがイヤ。それが本音ではな
いだろうか。少なくともぼくはそうだった。
決定的だったのは大学1年のクリスマスイヴ。そのころぼくは学生寮に入っていたのだけど、みんながデートだパーティだと出かけるのに自分だけヒマだとも言いだせず「ぼくもパーティに」と口をすべらせてしまった。もちろん、行くアテはまったくない。数少ない友人もみんな留守で、やっと連絡がついた同級生には、「いまカノジョが来てつから」と冷たくあしらわれる始末。いまさら寮へも戻れず、結局ぼくはエロ映画館をハシゴして時間を潰すしかなかった。
しかも、帰ったときにシラフじゃ不目然だからと自販機でビールを買って飲み、寮に戻ってパーティはどうだったと聞かれて「うん、まあまあ」と見栄を張る情けなさ。みじめな青春だ。それ以後、ぼくはお祭り騒ぎや民族大移動の時期を憎み、フリーライターになってからは、これ幸いとばかりにこう言い続けた。「フリーの人間が、休みがとれない勤め人と同じように騒ぐなんて意味ないよ」
ポーズである。そんなことを言いながら、寂しさに負けてクリスマスイヴの六本木をひとりウロウロしていた。だいいち、そんなものはカノジョができればたちまち吹き飛ぶ。本心ではみんなと同じように楽しみたいんだから。
つまり、いろいろ理屈をコネても、本当は家でふとんかぶってフテ寝してるよりデートしたいわけですよ。だけど恋人がいないから、友だちも少ないから、嵐が過ぎるまでひとりジッと耐えるしかない
だけなのだ。
さて、前置きが長くなったが、カップル御用達のような華やいだ場所に、なぜかポツンと所在なげにいる男(女についてはよくわからない)を見かけたことがないだろうか。ヒマを持て余し、衝動的に出かけてはみたものの、自分の居場所が見つからずにポッンとするしかない孤独な男たちである。
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