小さな貿易会社を経営している私が、英語を話せる女性社員を募集するため、地元のハローワークへ足を運んだのは今年春のことだ。求人誌で募集をかければ金がかかるが、ここはタダ。少しでも節約したいと願う個人事業主にとっては、実にありがたい。手続きは、求人募集用の登録用紙に、自分の連絡先、会社名や業種、給与などの待遇に加え、雇いたい人材の資格や免許の種類、また性別や年齢、地域などを記入するだけでOK。あとはハローワーク側が検索をかけ、条件に見合う人材を斡旋してくれる寸法だ。
ー週間後、ハローワークから「10人あまりの該当者がいる」との連絡が入った(この時点では人数しかわからない)担当者に全員分送ってくれるよう頼むと、まもなく応募者本人かり10通の履歴書が郵送されてきた。どれどれ、と封を開ける。写真付きの履歴書なだけに、どうしてもルックスに目がいってしまう。結局、英語うんぬんというより、そのうちいちばん顔が好みのコを採用することにした。と、ここまではよくある話。
しかし、この一件で私はハローワークの思わぬ盲点を発見したのである。実は私、最初に受付で登録した際、自分の免許証や会社の謄本など身分証の提示をいっさい要求されていない。不況でいくら雇用主大歓迎とはいえ、あまりに無防備だ。が、考えてみれば、デッチ上げの会社で登録してもバレないということ。これを利用しない手はない。さっそく別のハローワークへ足を運び、架空の会社名で求人情報を登録。その際、連絡先の電話番号は貿易会社のダイヤルイン番号を、また住所は同じビルの空き室を使った。募集内容はずばり「秘書、20代女性限定」。
不定期勤務の風俗関係はNGなので、定職でかつ、なるべく匂わせるような職種にした。後日、応募してきた12人の履歴書を見て、中でもルックスのよい4人を喫茶店で面接。そのっち、OKしてくれそうなー人のコに田心い切って本題を切り出した。
「申し訳ないんだが、今回は採用できない。その代わり、別のアルバイトがあるんだけと・・」もうおわかりだろうか。私はハローワークで愛人探しを目論んだのだ。相手に断られた上、ハローワークに通報されたらシャレにならないが、そこは絶対確実に落ちそうなコを選んだつもりだ。果たして、こちらの読みどおり、彼女は月10万の契約で私と愛人契約を結んだのだった。
★手元には不採用にした女の履歴書が11通。この個人情報をどう再利用するか。これが今の私の楽しみである。
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