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退屈なOL生活に飽き飽きした私が、「名器道」に憧れて裏モノ編集部に電話をかけたのが今年の5月。何でもさせてくださいとの直訴も虚しく、あっさり門前払いを食らったその2カ月後の夏、突如、携帯電話が震えました。発信元は鉄人社。ん?
「君さあ、体使ったことをやってみたいとか言ってたよね?」
「ええ、そうなんですよぉ」
「ちょうどいい企画があるんでやってみる?」
「やりますやります。有給休暇取ってでもやります」
あきらめていた矢先の連絡に、私は舞い上がりました。ライター経験もない一介のOL
に仕事を振ってくれるなんて感謝感激です。「で、どんな企画ですか?」
「バター犬って知ってるかな」
「はあ」
「あれ、気持ちいいのかなと思ってね」
バター犬.性器にバターを塗っておけば文句も言わずペロペロなめてくれる犬のことです。漫画などにはしばしば登場するけれど、確かに実際に試したことのある人なんて聞いたことありません。果たして気持ちいいのでしょうか。
「普通に考えれば感じると思うんだよ。ただ相手は犬だからどうなんだろうかなって」
「そうですねえ」
「だから試してみようよ」
「っていうか、そんな犬、売ってるんですかこそう尋ねる私に、編集さんはあきれた様子で答えます。バター犬なんて種があるわけではなく、芝犬だろうが土佐犬だろうが、性器に塗られたバターを祇めた時点でそいつはバター犬なのだと。
「へえ、そういうものですか」
「やってみる?」
「よかったよかった。やっぱ紙められるの嫌いな女なんていないもんな」
「そうですね…」
普通のOLなら戸惑いそうな提案に私が迷いなくOKしたのは、とにかく体を張りたかったからだけではなく、過去のセックス観、というか祇められ観のようなもののせいかもしれません。
私は、どういうわけか小さなころからヤラシイことばかり考える子供で、大人になったら毎日ひたすらやりまくるもんだと思っていました。
でも現実にはやっぱり、好きな人としかエッチしたくない普通の大人になってしまい、恋人のいない今は、毎日会社のエレベータで
「あ-セックスしたいよオー」とつぶやいています。
一言で言えば飢えてるってことなんでしょうけど、女としての魅力がないわけじゃないんですよ。よく優香に似てるとかって言われるし。ただ、セックスしたい相手が現れないだけのことで。
だから経験人数もそう多くはありませんし、正直、男の人に性器を祇められるのも慣れていません。キレイで透明な液ならまだしも、白くてドロドロしたものが出てくることがたまにあって、そんなのを祇めてもらうなんて、すごく悪いな-って気にもなります。
そういう精神的な引っかかりのせいもあって、舌技を気持ちいいと思ったことは今まで一度もなく、どちらかと言えば指でグリグリされるほうが好きです。
でも犬なら…。
犬にだったら遠慮する必要はないし、思う存分感じることだってできるかも。ずっと祇められたら、私は何回も何回も…恥ずかしい。
バターだけじゃ心許ない…
7月下旬、編集さんと落ち合った私は、都内某所のレンタルペットショップに向かいました。
今回の企画でもっとも重要なのは、犬の手配。でも野良犬を拾ってくるのは大変だし、かといって購入するとなったらお金がかかってしょうがない。そこで、1時間数百円で犬を貸してくれるという珍しいペットショップを利用することにしたのです。
でもその前に1つやっておくべきことが。それはバターの調達です。一口にバターといっても、その種類は千差万別、どれだって祇めてくれるとは限りません。できるだけ多くを買い求め、その中から犬に好きな一品を選ばせてあげるのが正しいやり方でしょう。スーパーの地下へ下りるエスカレータで編集さんが言います。
「1万円分くらい買っていいよ」
「え、そんなに!それじゃジャムもいいですか?」
「ジャム?」
「たぶん犬は、ジャムが好きだと思うんですよ-」
「ま、いいよ」
「ハチミツは?」
「いいよ、でもバター犬って以上、基本はバターだからな。それを忘れるなよ」
ふふ、うれしいなあ。犬の好きそうなものをたくさん買って、いっぱいいっぱい祇めてもらうんだ’・
スキップで冷蔵棚の前に行くと、バターだけで十数種類も並んでいました。森永バターに小岩井バター、カルピスバターなんてのもあるんだ?よし、全部買っちゃえ。おっとこれは、帝国ホテルマーガリン!ん、マーガリン?ま、いつか、買っちゃおっと。バターコーナーを離れてからも、ジャムやハチミツなどをどんどんカゴに放り込む私。これだけ種類があれば、犬好みの品物もあるはずです。
と、そこに。
「これも買っとけよ」
編集さんがカゴに投げ込んだのはドッグフードの《ペディグリーチャム》。やっぱり彼もバターだけでは不安なのでしょうか。でもドッグフードをあそこに塗るなんて、ちょっと汚くないかなあ。
バターで溢れる買い物袋を抱えてペットショップのドアを開けると、動物独特の匂いと共にワンワンキャンキャンの泣き声が聞こえてきました。店内のカゴの中にはヨークシャテリアやダックスフントなど、可愛い犬たちがいっぱい。どれもすぐにレンタルしてくれるそうです。でも…。
「大きい犬がいませんね」
「ん?」
「大きい舌のほうが気持ちよさそうなんですけど」
どうせ祇められるなら大きなザラザラした舌が良かったのに、ここにいるのは子犬ばっかり。見た目が可愛いのはいいけれど、バター犬としてはどうかしら。小声で編集さんに相談すると、怒られてしまいました。
「バカ、噛んだらどうすんだよ」
「それもそうですけど…」
「子犬にしとけって」
「でも、どれを選んでいいかわからないし」
「う-ん、そうだなあ」
協議の結果、手を口元に差し出してみて、ペロペロ舌で祇めてくる犬を借りることにしました。舌の大きさやザラつきよりも、やっぱり蔽めるという行為に対して貧欲な犬を選ぼうってことです。
犬はみんな祇め癖があるわけじゃなく、手を近づけるだけですぐ顔をそむけてしまう恥ずかしがり屋さんや、前足でちょこちょこ触ってくるやんちゃ君など、それぞれ個性があるみたいです。せっかくルックス的に私のお気に入りだったダックスフント君も、はしゃぐばかりで祇めてはくれません。
その中で私の目をひいたのが1匹のロングチワワ(メス)でした。ペロペロって小さな赤い舌で手の平を祇める様子は、バター犬の素養バッチリ!よし、この子レンタルしちゃおっと。ふふ、可愛い目をしてなついてくるこのワンコちゃんが私の性器を祇めるなんて、どうしちゃいましょう。尻尾を振りながら、チロチロと局部に舌を出し入れするロングチワワ。
「あっ!」
舌がクリトリスに触れたとき、体がピクンと反応しました。
「…ちょっといいかも」
「よし、その調子だ」舌を誘導するように、クリちゃんを中心にそぼろをまぶしていきます。
「どう?どうよ?」
「う-ん…」
最初こそピクッとしましたが、もともと舌力が弱い上に祇め方が単調なので、こちらも慣れてしまったようです。もっといるんなとこをほじくり回すように愛撫してくれればいいのに。
さらにもう1つの問題は、ワンちゃんがすぐにドッグフードを祇め尽くしてしまう点です。性器がキレイになってしまう度に指で補充しなければならないので、集中力を欠いてしまうのです。
「ねじ込んで!」
「はい」
「よし、来たぞ-。はい、またねじ込んで!」
「はい」
割れ目に補充されるドッグフードを、一心不乱に祇め続けるチワワちゃん。その姿を見て私は、心の中に快感よりも深い穏やかな優しさが込み上げてくるのを感じました。
「結論的にはあまり良くなかったってことかな・・・」
「そうですね。期待してたんですけどね」
編集さんは、私が悶えのたうち回る図を想像していたらしく、今日の結果に落胆も大きいようです。
「気持ちよくなるって難しいんだな」
「もっと他の動物のほうが良かったんでしょうか。猫とか」
「猫ねえ、同じだと思うよ」
犬という生き物の無力さを痛感しながら、私たちはうつむき加減でトボトボと歩くのでした。
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