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今年3月、オレはいつものようにネットアイドルのサイトを回っていた。別に自分がファンというワケじゃない。十人並みの素人女に、いい歳こいた大人が言い寄る姿が実に笑えるのだ。
「●●たん、おっつー。晩こ飯はなに食べたかにゃー」
ギャハハうたく、よく恥ずかしげもなく書けるもんだ。腹を抱えること数分、ふと涼子といっ名の女のコに目が止まった。眠い目線につぶれ気味の鼻。お世辞にも可愛くないのになぜかサイトの規模だけはデ力い。なんじゃ、この賑わいは?コンテンツをチェックしても、ありがちな写真と乙女チックな日記だけで、人気が出そうな部分は特にない。なのに、掲示板でファン同士の会話を読むと妙な違和感を覚える。
『どうもー。●●さん先週のオフはお疲れでしたー。かなり張り切ってましたね(>>)』
『おおっとーここで、その話はNGですよん(笑)』
含みを持った発言ばかりなのである。ネット特有のイヤらしさと言えばそれまでだが、オフ会の話を隠す理由がよくわからない。なーんか、おかしいぞ。ありきたりなイベントをどうして隠すんだ?
謎を究明すべく、オレは新参者のフリして、探りを入れてみた。
『ボクも遅ればせながらファンになっちゃいました。ョロシクお願いします』
『ようこそーいつでも気軽に書き込んでくださいね。涼子ちゃんを愛する者に悪い人はいませんから(笑)』
さむっーイラつくほど友好的な態度だが、まあ、慣れるまでガマンガマン。やり取りを重ねるにつれ、会員数が30人を超すファンサイトまで存在するらしいこともわかった。涼子には、オレの理解しがたい魅力でもあるのか
彼女自身の発言も気になるところが
「あのねー、りようこは黄色がイチバンなのー。起きるのに時間がかかっちゃって」
「りょうこは、ひしめき合うのが大嫌いです」
他愛ない日常のレポートに混ざって、脈絡の無い文章が飛び出してくる。天然ボケとも取れないことはないが、何か別のニュアンスが感じられて仕方ない。20日ほど書き込みを続けたころ、今までと毛色の違うレスがついた。
「内田さんも熱心ですよね、え。みなさん、そろそろいいんじゃないですかっ」
「おっ。もしかしてアレですか(笑)」
あー、ウザい。結論から言ってくれ。と、ほどなくURLが書き込まれたので迷わずクリック。
『第13回涼子ちゃん撮影会のお知らせ』
普通じゃんー素人がやりたがる定番のイベントじゃん。なのに参加費が5000円まあう一詳しくは実際来ていただいてからですけどね。損はしないと思いますよ。フフフ
常連たちはそれ以上を語らない。ふざけるなー付き合ってられんわ。いや待てよ。何でこんなありきたりな告知のページをわざわざ隠してたんだ。もしかしてこのイベント、ヌード撮影会なんじゃなかろうか。ヌード撮影の相場は、ネットで見かける安モデルですら1万5千円。そう考えると安いもんか。確信はないが、ここは参加してみよう。
アソコをなぶられながら子供のように微笑む女
当日、待ち合わせ場所の大宮駅前は、異様な雰囲気に包まれていた。バンダナと眼鏡でキメた中年男が恰人。その輪の中心には、白いワンピースを着てあどけない顔の涼子。ヒップホップ好きなオレとは明らかに人種が違う。かーえろっと。
「あ、内田さんですねっ」
集団のー人が、指ぬきグローブをはめた手を振りつつ近寄ってきた。しまった。メールで容姿を伝えたんだっけ。
「いつもホテルを使ってます。そちらへ行きましょう」
指ぬき男はファンクラブの会長で、撮影会の進行役も務めているらしい。しかたない、せめて涼子とコ1こュニケーションでも。って、オマエラいつまで囲んでんだーガツガツしすぎだってのーダブルベッドが置かれただけの簡素な部屋に到着すると、いきなり涼子がバスルームへ入っていった。不思議と誰も驚かないのを見れば、いよいよ、ヌード撮影会で間違いなさそうだ。
「じゃあ、始めましょうか」
バスタオル姿で現れた涼子を会長がベッドに放り出す。そのショックで小ぶりな胸が露わになるや、我先にと残る12人の男が彼女に迫る。えっアンタら撮影はっ力メラをお忘れですよ。先頭の男がおもむろにズボンを脱ぎ、乳首の上に覆い被さる。驚く間もなく、2番手がペニスを突き出しフェラチオを要求し始めた。
なんだよコレー輪姦じゃんー
が、続く3人目にアソコをなぶられながら、涼子は子供のように微笑み、嫡声を上げている。うわーやっばこの女、ちょっとおかしいってー呆然とするオレをよそに、男たちは入れ替わり乳首を吸い、中に精を放出しまくった。熱気と汗の臭いで気分が悪い。
「内田さんも、ホラ、いかがですか」
指ぬき男が涼子を後ろから抱きすくめ、足を左右に拡げている。誘われるままオレはベッドへと向かった。
★後日、掲示板の人間に聞いたところによれば、事を始めたのは、やはりあの指ぬきらしい。最初は普通の撮影会だったが、涼子のおかしさに気づくや、保護者ヅラで操るようになったという。乱交パーティの主催者になれば、会員は倍に増え、参加費も全て自分のものになる。指ぬき男はそう企んだようだ。オレは二度と涼子のサイトへ行くつもりはないが、〈撮影会〉は、現在もどこかで行われている。
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