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三重県北部某所。青々とした山に囲まれた農村地帯の中に、とりわけ古い一軒の民家が建っている。住んでいるのは齢70を越えるー人の老人。そこには、穏やかな晩年の暮らしかあるはずだった。しかし、誰も知りはしない。その民家が老人の音一志とは別に、スワップや乱交マニアの巣窟となっていったことを。そして今も毎週のように、性の宴が繰り返されていることを。
廃屋を作り直して老後を過ごしたい
私が、その民家の物件を見つけたのは今かり14年ほど前にさかのぼる。ぶらり入った店で、物件の新聞広告が目に入った。築140年以上も経過した廃屋である。普通の人なら見向きもしないだろう。しかし、私には夢があった。壊れかけた民家を自分の趣味で作り直し、静かに余生を過ごす。
破格の値段で出されたその家は、まさに願ってもない物件だったのである。幼いころから手先の器用な子供だった。
20代で上京し、小さな電気屋に勤めると、すぐに大手家電メー力ーかり直接、修理代行の依頼が舞いこんだ。次に就いた演劇の舞台照明では、色の組み合わせ、光の特性を生かした様々な試みが評判を博した。同時に趣味にも力を入れ、自宅の家具や照明はもちろん、知り合いに頼まれ、露天風呂付きの山小屋まで作った。大きな石を運び込み、土台、屋根、照明にいたるまですべてー人で仕上げた自信作である。
54才のとき会社を辞め、妻と2人で小さなパブを開店。当然、内装、照明とも凝りに凝り、商売も繁盛したが、長年連れ添った家内と離婚することにもなった。そんな私が、先の広告を見たのは59才のとき。残りの人生を悠々自適に暮らすべく、地元の三重に戻り半年が経とうとしていた。誰も買い手かなかったのか、物件は簡単に私の元に落札された。
しかし、さすがー世紀半も前に建てられた家屋。中は凄まじい状況になっていた。一番のお気に入りは自作のバーだ。椅子もテーブルも照明もすべて手作りで、近所の人たちが農作業を終えた後、気軽に遊びに来れるよう、土足のままで入れるような造りとした。そして、廃屋の修復作業も3年目に突入したある日のこと。突然、NHKが我が家にやって来た。
何事かと思えば、家作りの専門番組で、私が修復した室内をせひとも取材したいという。いったいこの家の何を取り上げるというのか。テレビで紹介するほどのもんじゃないだろう。かといって断る理由もなく、ちょうどタイル貼りを終えたばかりの風呂に案内する。と、ディレクター氏は威嘆の声を上けた。
「いやあここまで作り直されたのは感心しますよ。サウナまであるじゃないですか」
せっかく取材に来たんだから、誉めておかねば。彼のことばは、私にそう邪推させるほど大げさだった。気を遣わなくて結構。私は単に酔狂な人間なのだから。
その後ー週間のうちに、地元の新聞数紙に取り上げられたのである。
「廃材を総動員。廃屋を再生して悠々自適」
そんな見出しが紙面に踊っていた。考えもしなかったか、ちょうど世の中の田舎暮しブームや、リフオームブームにぴったりマッチしたらしい。マスコミで紹介されたことも関係しているのだろうか、その後、県の増改築コンテストで賞を獲得。コツコツ作り続けていた自作の照明器具まで脚光を浴びてしまう。地元の役場や銀行からは作品を設置したいと依頼が舞いこみ、遠方より私の照明器具を買うため訪れる客まで現れはじめた。
お風呂場から聞こえきた奥さんの端ぎ声
見知らぬ男女が訪ねてきたのは、そんなある日のことだ。
「テレビで安田さんのお風呂を拝見しまして、是非、生で見せていただけないものかと・・」
カネコ(仮名)と名乗る、30代後半と思しき2人は礼節を知る、好感の持てる夫婦だった。我が家をわざわざ見に来てくれるとは、うれしい話ではないか。湯船にお湯を張り風呂に案内、上がりを待つ間にコーヒーを妙れた。
心ばかりのおもてなしといっわけだが、私自身、経営時代に培った腕を自慢のバーでご馳走できるのが何よりうれしかった。
「いやー、こんなお風呂が自分の家にあれば最高なんだろうなあ」
心から感動した様子である。苦労して作り上げたものを誉められるのは、やはりうれしいものだ。「だったら、また入りに来てはとうですか。いつでも歓迎しますよ」
「いいんですか」「ええ、どうぞどうぞ」
ー人暮しが寂しくなり始めていたらしい。彼らの訪問に私は想像以上に心を躍らせていた。2週間後、2人は杢白にやって来た。ことばだけかと思っていたぶん、うれしさも大きい。私は前回同様、2人に風呂に入ってもらい、上がったらすぐコーヒーを飲めるよう準備を進めた。それかり20分ほどたったころか、風呂場の方角から、妙な声が聞こえてきた。女の人が泣いているような……
少し風呂に近づいたところで、体がビクンと硬直した。声の正体はカネコ婦人の瑞ぎだった。心臓が急激に高鳴っていく。いい歳して何を今さらと思われるかもしれないが、まさかこんな歳になって、こんな場所で、想像もしない音を聞かされるとは。戦後のお固い男女観しか持ち合わせていない私には、あまりに強烈な出来事である。
スワップを楽しむためこの家を使わせてほしい
「長い時間すみませんでした。おかげでサッパリしました」
髪をバスタオルで拭きながら奥さんが出てくる。この人がさっきあんな声を・・。どう対応していいのかわからない。瞬間、気まずい空気が流れた。
「あれ、ひょっとして…。私たちうるさかったですか」「あ。いや・そんなあ・・」
「あ、やっぱり聞こえちゃったみたいですね」
「いえいえ、気にしないでください。まだお若くて結構なことですよ。ハハハハ」
虚勢を張った。動揺したなど口が裂けても言えない。
「暑いといっても、私たちも、もう40近いですからね。それなりに刺激を考えないと。ハハハ」
なにってことはわざと私に聞こえるように声を出したのか。
「こんなことを話すのもアレなんですが、いろいろ、とですね」
妙な展開になってきた一jが、この後、2人から毎聞いた話は実に興味深いものだった。彼らには、他に仲のよいカップルがー組おり、たまに互いの相手を交換しセックスを楽しんでいるというのだ(それをスワップと呼ぶことは後で知った)。
我々の青春は手をつなぐこともままならなかったのに、それが夫婦同士で相手を交換するとは。世の中にはすごい人たちがいるものだ。
「・・それで、安田さんさえ許していただけるなら、なんですけど」
「あなた、やめときなさないよ」
「何です。遠慮せずにおっしゃってくださいよ」
旦那さんはいった。普段スワップで楽しむ際はラブホテルを利用しているのだが、小さな田舎町なので数が少ない上に、知り合いに見られる確率が高い。ついては、この家を使わせてもらうわけにはいかないか。
「非常に身勝手なお願いだってことは十分わかってます。とりあえず言ってみただけですから、気にしないでください」「…構いませんよ」
なぜ、そんな簡単にOKしてしまったのかは、自分でもよく説明がつかない。2人が好感の持てる夫婦だった。来客が増えれば楽しくなりそう。多くの人にこの家を見てもらいたい。世話を焼くのは嫌いじゃない。理由を考えたらいくらでもある。が、何より、婦人の瑞ぎ声を聞いたときに覚えた興奮。実は私はそれをもう一度味わいたいと思っていたのかもしれない。ー組の力ップルを連れ、力ネコ夫婦が三度我が家を訪れたのは、それかり10日後のことだ。
男性は水村氏といい40代前半。対し、パートナーの女性は20代半ばのマリコ嬢。ずいぶん年齢が離れているが、聞けば不倫の関係らしい。
「それじゃ、さっそくですが」「え」
2人の女性がおもむろにコートを脱ぎ始める。なんと、下着ー枚ではないか。
「あ、あの・・」
「ここでされるんでしようか?」「ええ。安田さんにも見ていただきたいんで」
「えー」どえらいことになったぞ。
あの下品な照明は何とかならんのか
目の前で、あまりに衝撃的なシーンが繰り広げられていた。互いの性器を紙め合ったかと思えば、女性を立たせたまま交互に挿入。
生まれてこのかた、フェラチオすらされたことのない私の心臓は今にも止まりそうだ。
「こんなに燃えたのは久しぶりです。ありがとうございました」
「本当に、安田さんに見ていていただいたおかげで、いつもより興奮しましたよ」
全裸のままコーヒーを飲みながら、4人が口々に言う。私は、ただただ驚きの表情を浮かべてるより他なかった。彼らはその後も度々我が家を訪れた。いや、私が招いていたのかもしれない。あの日、今まで全く知らなかった世界を垣間見たことにより、体の中に得体の知れない高ぶりが芽生えていた。良きにつけ悪しきにつけ、こんなに興奮したのは初めてだ。
2カ月が過ぎ、メンバーは10人に膨れ上がっていた。彼らの友人たちが噂を聞きつけ、次々と集まりだしたのだ。プレイ場所は、みんなが気に入ってくれた風呂場と屋根裏に作った寝室。時にはバーの周りで戯れることもあれば、興奮した力ップルが全裸のまま外でプレイすることもあった。
一方私は、皆のためにコーヒーやケーキを出し、タオルを准備して湯船の温度をチェック。甲斐甲斐しく世話を焼いた。年齢のこともあるが、さすがにプレイに参加する気にはなれない。見て興奮できれば十分だ。あるとき、皆のためにキャスター付きの移動式ベッドを作ってやった。
大人数でベットがうだけというのも可愛そうだと、腕をふるったまでだが、彼らの感激ようといったら。私はだんだん、彼らマニアの世話人のような存在になっていった。
「SMパーティがあるんですけど、よかったら安田さんも一度いりっしゃいませんか」
3カ月が過ぎたころ、時々遊びに来ていたSM好きのグループから誘いを受けた。すでに私の性に対する意識は大きく変わっている。もう、どんなことが起きても驚くことはないだろう。
「ぜひ参加したいですね。もちろん見させていただくだけで結構ですけど」
雑居ビルの一室で行なわれたショーは、大変興味深いものだった。長い口ープで体中を縛られたM嬢
が、木馬に跨り口ーソクや鞭などでいためつけられている。すごい。
生の迫力には、感動すら覚えるほどだ。しかしどうも納得いかない。あの下品な照明は何とかならないのか。三角木馬もいただけないなあ。舞台で使われていた木馬は当然のように、胴体部分に三角形の木材か使われていた。丸い表面に座ってもお尻は痛まないし、中心に穴を開ければ、女性を座らせた状態で指やバイブを突っ込むことも可能だろう。
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